ビジネスローンとは?年利相場について詳しく解説!
2025年1月12日
この記事では、できるだけビジネスローンを安心して利用するために、金利相場や決定付ける要素、引き下げる方法について解説していきます。
銀行融資で資金調達できないとき、ビジネスローンを検討することもあるでしょうが、気になるのが金利です。
日本政策金融公庫や民間銀行からの一般的な融資と違って、審査の難易度も低く資金調達までのスピードがはやいメリットはあるものの、金利が高いため利子負担が重くならないか心配になることでしょう。
ビジネスローンとは
ビジネスローンとは事業資金専用の事業者向け金融商品であり、一般的な銀行融資による資金調達が難しい場合でも利用しやすいことが特徴です。
事業資金の貸し付けとなるため、個人事業者や法人経営者であれば申し込みできます。
新規事業を立ち上げる際の資金や設備・運転資金、取引先に対する支払いなど事業に関連する支払いであれば利用することが可能です。
銀行だけでなく、信販・クレジットカード会社や消費者金融などでも取り扱いしていますが、契約基準・金利・融資限度額はそれぞれ異なります。
ビジネスローンの金利を決定する要素
ビジネスローンは一般的な銀行融資よりも金利が高めに設定される傾向が見られますが、金利を決定する要素は主に次の4つです。
・金融市場の状況
・債務者の信用力
・貸付条件
・業界の動向
それぞれどのような要素が関係するのか説明していきます。
金融市場の状況
ビジネスローンの金利を決定する要素として、金融市場の状況が挙げられます。
金融市場の金利は、銀行や投資家などが資金を調達したり貸し付けたりした価格が反映されますが、経済情勢が良好なときには需要と供給のバランスが崩れて上昇傾向となります。
債務者の信用力
ビジネスローンの金利を決定する要素として、債務者の信用力が挙げられます。
資金を貸し付ける金融会社は、申込者が借りたお金と利子を遅れずに返してくれるのか、返済能力や過去の金融事故の情報などを加味して信用力を判断します。
返済困難や返済不能となるリスクが高いと判断される場合、貸し付け自体断る場合もあれば、高めに金利を設定しリスクを低減させています。
貸付条件
ビジネスローンの金利を決定する要素として、貸付条件が挙げられます。
返済方法・期間・担保の有無など、資金を貸し付ける上で金融会社が負うリスクの大きさにより、金利も変動するといえるでしょう。
業界の動向
ビジネスローンの金利を決定する要素として、業界の動向が挙げられます。
銀行は日本銀行からの資金調達や預金者から預け入れられたお金、消費者金融は銀行からの資金調達などを、ビジネスローンで貸し付ける原資としています。
金融市場からお金を借りるときには利子が発生するため、負担した利子を上回る利益を得るには、その利率よりも高い割合での貸し付けが必要となります。
また、他の金融会社との競争により、顧客を奪われないようにできるだけ金利を下げることも必要となるでしょう。
ビジネスローンの金利相場
ビジネスローンは、民間銀行やノンバンクで取り扱っている金融商品ですが、金利相場は次の借入れ先によって異なります。
・都市銀行
・地方銀行
・ネット銀行
・ノンバンク
それぞれの金利相場を紹介していきます。
都市銀行
都市銀行の扱うビジネスローンの金利相場は、1.0%台〜14.0%です。
ただし都市銀行にも種類があるため、それぞれ適用金利の上限・下限には差が見られます。
地方銀行
地方銀行の扱うビジネスローンの金利相場は、3.0%台〜15.0%です。
どのエリアか、民間銀行か信用金庫かなどによって適用金利の上限・下限には差があります。
ネット銀行
ネット銀行の扱うビジネスローンの金利相場は、3.1%〜13.8%です。
都市銀行や地方銀行と異なり、手続がすべてインターネット上で完結するため、資金を貸し付ける上でのコストや手間を軽減できていることで金利水準は低めといえます。
ノンバンク
ノンバンクの扱うビジネスローンの金利相場は、5.0%〜18.0%です。
銀行のビジネスローンよりも金利は高めに設定されるのは、銀行系の審査に通らない申込者が流れてくる傾向が高いため、貸し倒れリスクの大きさに応じ金利も上がるからといえます。
また、ノンバンクは預金機能を持たないため、ビジネスローンで貸し付けるお金の原資は銀行からの借入れです。
銀行からお金を借りる際に支払う利子負担と、利益を加味した上で金利が設定されるため、高めの利率が適用されると考えられます。
ビジネスローンが高金利である理由
ビジネスローンは一般的な銀行融資よりも金利が高く設定されるため、急な資金ニーズなどで一時的に利用するにはよいものの、長期利用し続けると資金繰りが悪化しがちです。
金利が高く設定される理由としては、以下の3つが関係しているといえるでしょう。
・審査の難易度が低いため
・迅速な融資実行を実現するため
・高い貸し倒れリスクを補填するため
それぞれどのような理由か説明していきます。
審査の難易度が低いため
ビジネスローンが高金利である理由の1つ目として、審査の難易度が低いことが挙げられます。
一般的な銀行融資と異なる、ビジネスローンは必要書類も簡素化されており、審査の難易度も低めです。
銀行融資を受けることができない場合でも、独自の基準で前向きに検討する傾向もみられるため、金融会社が負う貸し倒れリスクも大きくなり金利も高めに設定されます。
迅速な融資実行を実現するため
ビジネスローンが高金利である理由の2つ目として、迅速な融資実行を実現していることが挙げられます。
通常、ビジネスローンではスコアリング方式による審査が導入されるため、結果が出るまで営業時間内であれば30分程度です。
特にノンバンクのビジネスローンであれば、最短で即日融資も可能となるスピーディさであるため、細かい部分まで審査できません。
はやさがウリである分、金融会社の負う貸し倒れリスクも高くなるため、金利も高めに設定されます。
高い貸し倒れリスクを補填するため
ビジネスローンが高金利である理由の3つ目として、高い貸し倒れリスクを補填していることが挙げられます。
先に述べたとおり、ビジネスローンはすぐにお金が必要な場合や、銀行融資を受けることができない信用力に不安がある場合でも比較的借りやすいローン商品です。
しかし資金を貸し付ける金融会社にとっては、信用力が低い相手にお金を貸すことで高い貸し倒れリスクを負います。
そのためリスクを補填することを目的として、金利も高めに設定されています。
まとめ
ビジネスローンは一般的な銀行融資よりも審査の難易度が低く、早ければ即日借入れできるため急な資金ニーズに対応しやすいメリットがあります。
また、ATMを使って繰り返し借入れや返済などが可能であるため、融資枠を作っておくと万一の資金調達にも役立てることができるでしょう。
しかし金利が高く借入れ先や条件によっても異なるため、長期に渡り利用し続ければ資金繰りは悪化してしまうため、一時的な利用に留めておくべきです。