黒字倒産を回避!「キャッシュフロー経営」とは?
2023年4月12日
「黒字倒産」とは、経営上利益が出ているのに会社が倒産してしまう状況のことで、キャッシュフロー悪化により手元の資金がショートしてしまうことが大きな要因です。
赤字であっても倒産しない会社がある中で、手元の資金不足でキャッシュフローが悪化し、黒字なのに事業を継続できなくなることは避けたいものでしょう。
そこで、黒字倒産に陥ることを避けるために必要な「キャッシュフロー経営」についてご説明します。
黒字倒産を避けるために必要な「キャッシュフロー経営」とは
「キャッシュフロー経営」とは、現金の出入りを重視する経営手法を一般的に指しています。
お金の流れを「キャッシュフロー」といいますが、キャッシュアウト(出金)とキャッシュイン(入金)の詳細やタイミングを重視することとなります。
決算書上の利益よりも実際に手元にある現金を重視した経営となるため、掛売により発生した売掛金の回収タイミングや仕入れ代金をいつ支払うのかなど把握しておくことが必要です。
重要なのは実際のお金の流れ
キャッシュフロー経営では、売掛金発生のタイミングではなく、代金を回収したときを基準としお金の流れを把握します。
手元に資金を多く残すことを重視する経営手法のため、黒字倒産するリスクが大きく抑えることにつながるでしょう。
また、銀行融資により資金調達する際にも、金融機関は返済能力を重視した審査を行います。
このとき、手元の資金の有無も重要な評価ポイントになるため、キャッシュフローが適切に管理できていることをアピールするためにもキャッシュフロー経営が必要です。
売掛金が要因で黒字倒産しないためにも
掛け売りの場合、売上計上による売掛金発生から代金の回収まで一定期間が空いてしまいます。
損益計算書では売上計上により利益が出ていて黒字だとしても、売掛金回収までの間に様々な支払いが必要となり、手元のお金が不足すれば資金ショートという状態になってしまうでしょう。
このような事態が黒字倒産の大きな要因となるため、実際のお金の流れを把握しておくことはとても大切です。
赤字でも資金があれば会社は倒産しない!
手元の資金がショートしてしまえば、利益が出ていても会社は黒字倒産してしまいます。
運転資金の確保は企業経営においてもっとも重要なことであり、赤字だとしても手元の現金が枯渇しなければ倒産することはありません。
資金繰りを安定させるためにも、常にキャッシュフローを把握できる「資金繰り表」を作成しましょう。
「利益は意見 キャッシュは事実」といわれており、損益計算書上の利益と実際の資金の流れは同じではないと認識しておくべきです。
まずはキャッシュフローをしっかり把握し、着実に本来の目的である利益を生み出すことができる経営を意識することが大事といえます。