ファクタリング会社の選び方のコツと注意点について徹底解説!

2024年12月14日

現在、ファクタリングサービスを提供している会社は、数多くあります。そのため、ファクタリングを利用したくてもどの会社が良いのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そもそもファクタリングとは?

ファクタリングとは、売掛債権を買い取ってもらえるサービスです。

売掛債権とは、提供したサービス・商品の報酬を受け取る権利(債権)のこと。フリーランス方なら、請求書を送付済みで、振込期日を迎えていない未入金の報酬があれば、それが売掛債権に該当します。

ファクタリングを使えば、振込期日より早く現金を手に入れられます。振込までのタイムラグをなくし、よりスムーズな資金繰りを実現できるのが魅力です。

ファクタリングの選び方8つのポイント!

ファクタリングサービスは、どんどん増加しています。利用したいと思っても、どれが良いか分からないと感じる方も多いでしょう。

ファクタリングサービスを選ぶ際には、以下8つのポイントから、自分が重視するものを選び、比較してみてください。

1.種類
2.手数料
3.必要書類
4.振込スピード・即日対応
5.土日祝対応
6.買取上限
7.口コミ・評判
8.個人事業主の対応可否
それでは、各ポイントについて以下で詳しく解説します。

1.種類

まずは、買取型と保証型どちらにするかを選びましょう。

・買取型
売掛債権を早期に現金化できる
2者間なら取引先に利用を知られない
サービス手数料がかかる
取引先の経営状態が悪い(貸倒リスクが高い)と使えない場合も
・保証型
貸倒リスクに備えられる
買取型2者間と比べると保証料が低い(2〜9%)
保証制度であり早期に現金を調達できるサービスではない
判断基準となるのは、早期に現金を調達したいか、貸倒リスクはどれくらいかです。

早期に現金を調達したいのであれば、買取型ファクタリングがおすすめです。一方、貸倒リスクの高い債権であれば、そもそも買取型は利用しにくいため、保証型のほうが良いでしょう。

2.手数料・保証料

手数料相場は、ファクタリングの種類によって異なります。手数料が高すぎると、使うほど資金繰りが厳しくなるので、注意しましょう。

ファクタリングの手数料・保証料相場
・買取型3者間:2〜9%
・買取型2者間:10~18%
・保証型:2〜9%
サービス手数料・保証料が相場よりも高い場合、悪質サービスかもしれません。相場を理解したうえで、適切な手数料・保証料を設定しているサービスを利用してください。

3.必要書類

サービスによって、必要書類の多さは異なります。主に必要となるのは、以下の書類です。

・本人確認書類
・売掛債権を証明する書類(請求書など)
・場合によっては必要
・取引先との取引を証明する書類(メール履歴、口座履歴など)
・事業実態を証明する書類(HP、SNSなど)
スピーディな取引を希望する方は、必要書類が少ないサービスを選びましょう。

4.振込スピード・即日対応

振込スピードも、サービスによって異なります。請求書アップロードから10分ほどで入金されるものもあれば、翌営業日まで審査がかかるサービスもあるのです。

また、初回利用時は審査に時間がかかるケースも多くあります。税金や取引先への支払い期限が迫っている場合には、即日対応可能なサービスを選びましょう。

一般的には、銀行系ファクタリングサービスは審査に時間がかかる傾向にあります。

5.土日祝対応

あまり多くありませんが、土日祝対応のファクタリングサービスもあります。週明けまでに資金を調達したい、という場合には、土日祝対応のサービスを選びましょう。

ただし、土日祝対応を謳っているサービスでも、初回利用時には週明けまで審査結果が出ない場合があります。支払いが厳しくなっている方は、ひとまず登録・初回利用だけ済ませておいたほうが良いかもしれません。

6.買取上限・下限

買取金額の上限・下限が設定されているサービスもあります。

そもそもファクタリングは報酬を受け取る権利が発生している状態で利用するので、上限という概念はありません。しかし、中小規模のファクタリングサービスだと、上限・下限金額が設定されているケースがあります。

調達したい金額が大きい場合や、1つ1つの債権額が少ない場合は、上限・下限が設定されていいないかをチェックしておきましょう。

7.口コミ・評判

口コミや評判も、必ずチェックしてください。

ファクタリングはまだ新しい資金調達方法なので、さまざまなサービス会社が混在しています。なかには、連絡が遅かったり、個人情報の取扱がずさんだったりするケースもあるようです。

ファクタリングでは、自分の情報だけでなく、取引先の情報も提出します。口コミ・評判をくまなくチェックして、信頼できる会社を選びましょう。

8.個人事業主の対応可否

ファクタリングによっては、法人のみ受け付けてるサービスもあります。個人事業主の方は、まず個人事業主に対応しているかをチェックしてください。

ファクタリングを利用する際の注意点

ファクタリングを利用する際には、以下4つの点に注意しましょう。

1.融資ではないか
2.手数料が相場より高くないか
3.売却するのは確定債権か
4.契約書はもらっているか
それでは、ファクタリング利用時の注意点について以下で詳しく解説します。

1.融資ではないか

ファクタリングによっては、実質的に「融資サービス」になっている場合があります。売掛債権を買い取るのではなく、債権を担保としてお金を貸し付けるサービスということです。

ファクタリングと称した融資サービスが、すべて違法なのではありません。一方で、融資サービスをする場合は「貸金業登録」を取得する必要があります。

ファクタリングは貸金業ではないので、貸金業登録を受けなくても問題ありません。しかし、実質融資のファクタリングサービスを提供しているのに「ファクタリングだから」と登録を受けていないのは違法です。

また融資サービスだった場合、万が一貸倒となった場合に、利用者が返済義務を負ってしまいます。まず融資サービスではないか、また融資だとしたら貸金業登録を受けているかを、しっかりと確認しましょう。

2.手数料が相場より高くないか

手数料が相場より高い場合は、利用を控えましょう。

前述のとおり、ファクタリングはお金を貸すサービスではないので、貸金業法や利息制限法などが適用されません。法規制が届いていないのを良いことに、相場より明らかに高いサービス手数料を提示している悪質なサービスがあります。

相場より高い手数料を取られるファクタリングは、利用すればするほど利益が減り、資金繰りが厳しくなっていきます。

前の項目で紹介した手数料相場を参考にして、手数料・保証料が高すぎないサービスを利用しましょう。

3.売却するのは確定債権か

債権には、さまざまな種類があります。ファクタリングで利用できるのは、基本的には「確定債権」と呼ばれるものです。

主な債権の種類
・確定債権:サービス・商品を提供済みで、報酬未入金
・将来債権:継続的な取引があるものの、サービス・商品は未提供
・仕掛債権:サービス・商品を受注済みで、未提供
・不良債権:確定債権が貸倒になったもの
法改正によって将来債権も売却可能になったものの、執筆時点では、確定債権のみ対応しているサービスがほとんどです。

自分はそもそも売掛債権を所有しているのか、所有しているのは確定債権なのかを確認しておきましょう。

また、給与や年金などを受け取る権利については、ファクタリングで売却できません。基本的には、事業で発生した確定債権が対象と考えておきましょう。

4.契約書はもらっているか

通常のファクタリングサービス会社であれば、当たり前に契約書を発行します。契約書や控えをもらえないということは、その時点で要注意です。

契約書をもらっていないと、取引においてトラブルが発生したときに、自分が不利になってしまう可能性があります。特に、不良債権になった時の対応がこじれてしまうでしょう。

契約書や控えをわたさない、契約内容について説明を飛ばそうとする、など怪しい言動があれば、利用を控えてください。

まとめ

ファクタリングの選び方について、8つのポイントを紹介しました。

どの点を重視するかは、人それぞれです。まずは「いくらの債権を売却するか」「どの種類が良いか」といった点を整理したうえで、サービスを比較していきましょう。