リコースファクタリングとノンリコースファクタリングの違いをメリット、デメリットを交えて解説!

2023年10月16日

「ファクタリング会社のホームページによく載っているノンリコースってなんだろう?」

「リコースファクタリングとノンリコースファクタリングの違いや特徴を知りたい」

リコースとは金融の世界でよく使われる専門用語です。

しかし、一般的には聞きなじみのない言葉なので、どんな意味?って思いますよね。

今回の記事では、リコースファクタリングとノンリコースファクタリングの仕組みや特徴について解説します。

ファクタリング会社を選ぶ際の判断材料として、参考にしてみてください。

はじめにリコースファクタリングの仕組み

リコースファクタリング(ウィズリコース)とは、償還請求権ありの契約を指します。

償還請求権とは、売却した債権が、万が一売掛先の倒産などで回収できなくなった場合に、ファクタリング利用者へ支払いを求めることができる権利のことです。

一般的なファクタリング契約の流れでは、利用者がファクタリング会社に売掛債権を売却し、手数料を引いた買取金額を受け取ります。

そのあと期日に売掛先から入金が行われ、ファクタリング会社に返金ができたタイミングで取引終了です。

しかし、売掛先が倒産などを起こし未回収となった売掛金は、利用者・ファクタリング会社のどちらかが損失を負担しなければなりません。

その際、どちらの負担となるかは償還請求権の有無によって決められ、リコースファクタリングでは、利用者が責任をとって返済することになります。

ファクタリング会社は大きく分けると「銀行系」「ノンバンク系」「独立系」の3種類がありますが、銀行系・ノンバンク系は、リコースファクタリングの契約を提示することがあります。

ただ、全体数としてはリコースファクタリングを採用している業者は少数です。

1.リコースファクタリングのメリット

リコースファクタリングのメリットは2つあります。

1つ目は、手数料が安く抑えられること。

売掛先が万が一倒産を起こしてもファクタリング会社は利用者に返金を求めることができます。

その分リスク対価として手数料を高くとる必要がなくなるのです。

2つ目は、安心感が高いということ。

リコースファクタリングを提示できるのは原則、貸金業に登録した業者のみの特権だからです。

貸金業の登録は、貸付けの業務に3年以上従事した者の配置・公益に反していない・資産額が5,000万円以上、といったさまざまな高いハードルが存在します。

手数料が安く、悪徳業者の参入も防げるという点はリコースファクタリングのメリットといえるでしょう。

2.リコースファクタリングのデメリット

リコースファクタリングのデメリットは、返済義務を追わなければいけない点です。

元々は自社がもつべき責任だったとしても、やはり売掛金が丸ごと損失となってしまっては、企業の存続に大きな影響をもたらすからです。

つづいてノンリコースファクタリングの仕組み

ノンリコースファクタリングとは、償還請求権なしの契約のことです。

「安心のノンリコース契約」などと謳われているものですね。

万が一売掛先が倒産や廃業を起こした場合には、ファクタリング会社が損失を負担してくれます。

「独立系ファクタリング」と呼ばれるファクタリングを専門としている業者は基本的にノンリコースを採用しています。

次に、利用者がノンリコースファクタリングを利用する上でのメリット・デメリットを見ていきましょう。

1.ノンリコースファクタリングのメリット

ノンリコースファクタリングの最大のメリットは、売掛先の未払いリスクを利用者が背負わなくてよいことでしょう。

一般的にファクタリング契約においては、業者は、売掛金を受け取る権利と同時に未回収リスクも買い取る、というスタンスで契約を行います。

もちろんファクタリング会社も未払いリスクは避けたいので、審査では既に支払いの遅延が起きていないか・売掛先の財務状況は悪化していないか、などは厳しくリサーチします。

それでも、事業の運営には1〜2ヶ月の間に不測の事態が起こる可能性もあるため、回収不能の責任を背負わなくてよいのは大きな保険となるでしょう。

2.ノンリコースファクタリングのデメリット

ノンリコースファクタリングのデメリットは2つあります。

1つ目は、手数料が高いということ。

ファクタリング会社の手数料は基本的に未回収リスクに応じて高く設定されるため、倒産の可能性も加味するノンリコース契約ではどうしても手数料は高くなってしまいます。

2つ目は、悪徳業者にあたる可能性があることです。

ファクタリング業者の中でも、リコースファクタリングで契約しつつ、利息制限法を無視した高額な手数料を提示する悪徳業者も存在します。

この契約では、業者側はなんのリスクも背負っておらず、利用者にとってはかなり不利な契約内容といえるでしょう。

基本的には、手数料がファクタリングの相場の範囲内なら、ノンリコース契約を選ぶのが安心といえます。

まとめ

今回紹介した、リコースファクタリング・ノンリコースファクタリングについて、重要なポイントを3つにまとめました。

・リコースは償還請求権ありの契約を指す
・リコースファクタリングは貸金業である
・リコースもノンリコースも悪徳業者にあたる可能性はある
償還請求権のない契約に興味を持たれた方は、ノンリコースファクタリングの利用を検討してみてはいかがでしょうか。