住宅ローンをネット銀行で!メリット・デメリットとは?つなぎ融資についても解説

2025年3月7日

オンラインで手続きが完結できて便利な、ネット銀行の住宅ローン。金利が安い反面、審査が厳しいといった声も多く、契約に不安を感じる人も多いでしょう。

そこで今回は、ネット銀行が提供する住宅ローンのメリット・デメリットについて解説します。つなぎ融資や借り換えの対応なども詳しく解説するので、住宅ローンの借入を検討している人はチェックしてみてください。

ネット銀行の住宅ローンとは?

ネット銀行とは、実店舗や自行のATMを持たずに、オンラインでサービスを提供する銀行のこと。スマホやパソコンがあれば、口座開設・預金・振込・金融商品の購入などが行えます。

ネット銀行でも、一般銀行と同じように住宅ローンを利用することが可能。マイホームやマンションの購入資金、注文住宅の建築やリフォームの資金を借りられます。

固定型・変動型などの各行独自の住宅ローンのほか、フラット35の扱いがある場合も。さらに、借り換えローンやつなぎ融資に対応しているネット銀行も多く、ローン商品の種類も一般銀行と大きな違いはありません。メガバンクや地方銀行と合わせて、借入先のひとつとして検討してみるとよいでしょう。

ネット銀行住宅ローンのメリット

以下では、ネット銀行で住宅ローンを組むメリットについて解説します。

実店舗を持たないため金利が低い

ネット銀行の住宅ローンの何よりのメリットは、金利が低いことです。実店舗やATMをほとんど持たず運営コストが低いネット銀行は、その分住宅ローンの金利を抑えられます。

たとえば、3大メガバンクのひとつである三菱東京UFJ銀行の住宅ローンは、変動金利で年0.475%、10年固定金利で年1.15%です(2023年2月現在)。窓口で申し込んだ場合や銀行規定の条件に当てはまらない場合は、金利+0.15%となります。

これに対して、ネット銀行であるauじぶん銀行の住宅ローンは、変動金利で年0.389%、10年固定金利で年1.115%です。

年0.1%とわずかな差であっても、住宅ローンの場合は総支払額に大きく影響します。20年・30年と長期間にわたって支払うことが多いため、慎重に比較するとよいでしょう。

自宅から、いつでも申し込み手続きが可能

自宅から住宅ローンの申し込み手続きができる点も、ネット銀行のメリットとして挙げられます。

一般の金融機関で住宅ローンを契約するには、銀行の営業時間内に手続きをする必要があります。銀行の営業時間は基本的には平日日中に限られるため、仕事を休まなければいけない人もいるでしょう。

これに対してネット銀行では、仮審査から申し込みまですべての手続きをスマホやパソコンで行えるため、銀行に足を運ぶ必要がありません。必要書類もネット上でアップロードして提出できるため、郵送の手間も省けます。

住宅ローンの申し込みのために平日に仕事を休めない人や、近くに銀行の店舗がない人も、ネット銀行なら利用しやすいでしょう。

繰上返済手数料や保証料を無料にしていることが多い

多くのネット銀行が、繰上返済手数料や保証料を無料にしている点も見逃せません。

一般的に、住宅ローンの繰上返済手数料は5,000〜20,000円程度、保証料は数十万円〜100万円程度発生します。

繰上返済とは、元金の一部を前倒しで返済すること。繰上返済を利用すると、当初の予定よりも早く返済が完了します。手数料無料なら、こまめに繰上返済をして総支払利息を安くできるでしょう。

保証料とは、保証会社と住宅ローン利用者の間で、保証契約を結ぶための費用です。さまざまな事情で利用者が返済ができなくなったときに、保証会社が肩代わりして金融機関に返済を行います。

たとえば、ソニー銀行や楽天銀行では繰上返済手数料や保証料が無料のため、諸費用を抑えられるでしょう。ただし、ネット銀行でも繰上返済手数料や保証料がかかる場合もあるので、事前の確認が大切です。

ネット銀行住宅ローンのデメリット

次に、ネット銀行で住宅ローンを組むデメリットについて解説します。

審査が厳しい傾向にある

ネット銀行の住宅ローンは、審査が厳しい傾向にあるといわれています。通常なら審査に問題なく通過できそうな人が、落ちるケースもあるでしょう。

審査が厳しい理由は、担当者のヒアリングを介さず、個人情報や書類のみでしか判断できないためです。

一般的な金融機関の窓口で申し込みをすると、融資担当者によるヒアリングが行われます。申し込み者の年齢や勤続年数など何らかの不安要素がある場合でも、個々の事情を考慮したうえで審査が行われます。

金利が低い分、得られる収益が低い点も審査の厳しさに繋がっていると考えられます。家計の悪化で返済が滞るといったリスクを避けるために、確実な返済が見込める顧客に融資対象を絞っていると推測できます。

審査完了までに時間がかかりがち

ネット銀行の住宅ローンは、審査完了までに時間がかかることが多い点に注意しましょう。

時間がかかる理由は、書類の不備が発生しやすいため。窓口で申し込む場合は、担当者に相談しながら必要書類を準備できますが、インターネットや郵送で書類を提出するネット銀行の場合、自身ですべての書類を準備する必要があります。そのため、書類の不足や不備で再提出になる人も少なくありません。

審査にかかる期間自体は、一般の金融機関もネット銀行も1〜3週間程度で変わりません。ただしネット銀行の住宅ローンでは、書類の再提出などが原因で審査に1か月以上かかるケースもあるため、入念な準備が必要です。

つなぎ融資に対応していないことが多い

ネット銀行の住宅ローンは、つなぎ融資に対応していない場合が多い点にも注意してください。

つなぎ融資とは、住宅の引き渡し前に必要になる資金を、一時的に立て替えるためのローンです。注文住宅を建てる場合の土地の購入費や着工金など、住宅ローン実行前に発生する支払いに利用できます。

住宅ローンは新居の引き渡し後に融資が始まるため、つなぎ融資が受けられない場合、別に資金を用意する必要があります。

たとえば、auじぶん銀行や住信SBIネット銀行はつなぎ融資に対応していないため、別途手配が必要ですが、楽天銀行はつなぎ融資にも対応しています。つなぎ融資がひつような場合は、対応の有無も含めて借入先を検討しましょう。

事務手数料が割高な傾向にある

ネット銀行の住宅ローンは、事務手数料が割高な傾向にある点もデメリットです。

事務手数料とは、融資手続きに対して支払う費用であり、一般的な金融機関では33,000円に設定しているケースが多くなっています。

一方、auじぶん銀行やPayPay銀行などでは、住宅ローンの事務手数料として借入金額の2.20%がかかるため要注意。たとえば、3,000万円を借入した場合は、66万円の事務手数料がかかります。

事務手数料を含めた総支払額を比較すると、ほかの銀行のほうが安かったといったケースも少なくありません。住宅ローンを選ぶ際は金利の安さのみを重視せずに、事務手数料・繰上返済手数料・保証料などを含めた諸費用を比較するとよいでしょう。

気になることや疑問点を対面で相談できない

ほとんどのネット銀行は実店舗を設けておらず、担当者と直接相談できない点がデメリットです。住宅ローンといった大きな金額の融資を受ける際に、専門的な知識がある人に相談できないと不安に感じることがあるかもしれません。

コールセンターなどでサポートを受けることもできますが、知識がなく不安な場合は、実店舗を設けているネット銀行を利用するのもひとつの方法。住信SBIネット銀行やイオン銀行は店舗を構えているため、対面で相談したい人にもおすすめです。

ネット銀行で住宅ローンを契約する際の流れ

以下では、ネット銀行で住宅ローンを契約する手順を解説します。利用するネット銀行や状況によって、契約までの流れや必要書類は異なるため、詳細は各銀行の公式サイトを確認してみてください。

①仮審査の申し込み

資料を準備したうえで、ネット銀行の公式サイトから仮審査の申し込みをします。勤務先情報・家族情報・連帯保証人情報・担保提供者情報・物件情報・資金計画・現在の借入状況などの詳細がわかる資料を手元に用意すると、スムーズに手続きできるでしょう。

②仮審査の結果確認と本審査の申し込み

仮審査通過の連絡が届いたら、必要書類を準備して本審査に申し込みます。運転免許証や住民票などの本人確認書類のほか、源泉徴収票などの収入関連書類、売買契約書や地図などの物件関連書類などが必要になるため、不備がないよう用意しましょう。

③本審査の結果確認と契約の手続き

本審査通過の連絡が届いたら、契約手続きを行います。住宅ローンの規約確認や借入金の振込先登録の手続きをしましょう。申し込み先のネット銀行に口座を持っていない場合は、口座開設を行ってください。

④司法書士と面談

司法書士と面談し、抵当権設定の手続きを行います。印鑑登録証明書・住民票の写し・本人確認書類・収入印紙・実印など、必要書類を持参しましょう。

⑤借入・契約成立

契約日・借入日・借入金利などについて合意後、契約が成立します。

ネット銀行の住宅ローンに関するよくある質問

最後に、ネット銀行の住宅ローンに関するよくある質問についてまとめました。

ネット銀行住宅ローンの決済場所はどこ?

ネット銀行住宅ローンの決済場所は、事前に自分で手配する必要があるため気をつけましょう。

一般的な金融機関であれば、決済は銀行の店頭や応接室などで行われます。ネット銀行では実店舗がないため、不動産業者や司法書士事務所の事務室、個室の喫茶店やラウンジなどを決済場所として手配しましょう。

大きな金額の受け渡しのほか、書類の記入や各種説明が行われるため、落ち着いた空間を選択するのが一般的です。

決済の時間は、午前中に終わるように調整しましょう。万が一、手続きに関するミスが起きても対処できるよう、早い時間に済ませておくと安心です。

ネット銀行の住宅ローンに借り換えることはできる?

メガバンクや地方銀行から、ネット銀行の住宅ローンへの借り換えも可能です。

借り換えとは、ほかの金融機関の住宅ローンに乗り換えて、現在のローン残金を一括返済する方法。ネット銀行のほうが金利が安いため、借り換えによって総支払額や毎月の返済額を抑えられる可能性が高いでしょう。

借り換えを希望する場合は、借り換え先の金融機関で契約手続きを行ったうえで、借入中の金融機関へ完済の申し出を行います。審査時には、現在借入中の住宅ローン返済予定表や返済用口座の預金通帳などが必要です。各金融機関の公式サイトで必要書類や手順をチェックして、借り換えの手続きを進めましょう。