中小企業の資金調達が難しいといわれる理由について解説
2023年12月21日
中小企業を経営する方の中には「中小企業が資金調達をするための注意点を知りたい」「思うように資金調達ができない」という人も多いのではないでしょうか。
中小企業は、経営体制が整っていないことや企業の財務基盤が弱いことから、大企業に比べ、資金を確保することが難しいといわれています。ただし、事業立ち上げや企業が持続的に成長するためには、資金が必要となるケースは多いです。
そこで本記事では、中小企業の資金調達が難しい理由を押さえた上で、中小企業が資金調達をする際のポイントを詳しく解説します。また、資金不足を回避するためにできることも紹介していますので参考にしてみてください。
中小企業の資金調達は難しいのが現状
中小企業は、実績も少なく信用度が低いことから、金融機関からの融資が受けづらく審査が通りづらい傾向にあるため、大企業と比べて資金調達が難しいのが現状です。
中小企業がどのくらい資金調達が難しい現状にあるのか、実際に日本銀行が行う「全国企業短期経済観測調査2022年6月」の資金繰り判断DIを見ると大企業と中小企業の割合は大きく異なっています。
中小企業の多くが資金を必要としているものの、なかなか思うように資金を確保できていないのが現状です。中小企業が資金を確保するためには、まず、資金調達しづらい理由を把握し、自社に合った資金調達方法を選択することが重要です。
中小企業の資金調達が難しいといわれる理由
中小企業の資金調達の現状が分かったところで、資金確保が難しいといわれる理由を2つ紹介します。
・財務基盤が弱く融資を受けづらい
・経営体制が整っていない
自社にも当てはまっている部分がないか、読み進めながら確認してみてください。
財務基盤が弱く融資を受けづらい
中小企業は、大企業に比べ財務基盤が弱く融資を受けづらい傾向にあります。財務基盤が弱いというのは自己資本や内部留保が少なく、事業を進めるためにほとんどの資金の割合を借入でまかなっていることを指します。
また、中小企業は銀行に提供できる不動産などの担保を持っていないことが多いため、金融機関の融資審査に落ちる可能性が高いです。
金融機関によっては、財務基盤が弱かったり担保がない企業などに融資を行うリスクを回避するため、中小企業への融資に対して否定的な対応となる場合があります。
経営体制が整っていない
中小企業は、組織の規模が小さく十分な運営の体制が整っていない傾向にあります。金融機関から融資を受ける場合や、投資家から出資を受ける場合、資金を受け入れる体制に問題があると判断されれば、審査の段階で弾かれてしまう可能性が高いです。
企業の経営体制が体制が整っていなければ、少しのアクシデントなどで事業が破綻してしまうことやコンプライアンスの徹底や遵守などができていないことも多いことが考えられます。そのような企業への資金調達はリスクとなるため、避けられる傾向にあります。
中小企業が資金不足に陥らないために財務体制を整えよう
中小企業は、大企業に比べて実績が少なく、経営体制や財務基盤が整っていないことから、資金確保が難しいのが現状です。
ただし、自社に適した資金調達方法を選択することで、中小企業でも資金調達が可能です。中小企業が資金調達できる具体的な方法には、信用保証協会の保証付融資、ファクタリング、ビジネスローンなどがあります。それぞれ、審査が通りやすかったり、早期に資金を調達できるなどのメリットがあります。
また、自己資本を増やすことや経費削減などで企業の財務体制を整えることも重要です。財務体制を整えることで、企業の信用力が高まり、金融機関からの評価を上げることが可能です。
資金調達が難しいといわれる中小企業でも、本記事を参考に資金調達を行う上で重要なポイントを理解し、資金不足を回避しましょう。