赤字経営でも資金調達はできる!その方法とは
2023年10月26日
「赤字だしどこへ申し込んでもどうせ断られる」と資金調達を諦めてしまっていませんか?
確かに、赤字だと資金調達をする際の審査は厳しくなります。しかし、赤字だからこそ資金調達が必要になりますよね。
そこでこの記事では、赤字でも資金調達するためのコツと注意点を銀行融資、ファクタリング、ビジネスローン、保証付き融資、日本政策金融公庫の融資の方法別にそれぞれ紹介していきます。
また、その場合の注意点と赤字を解消する方法にも触れていきます。
赤字で資金調達!5つの方法と審査に通るコツ
赤字だからと言って資金調達を諦める必要はありません。方法とコツさえ知っていれば赤字でも資金調達ができます。ここでは、資金調達の方法4つと審査に通るコツを紹介していきます。
銀行融資
銀行融資は資金調達方法の中でも審査が厳しいものです。黒字でも審査落ちしてしまう可能性があるため、赤字だと審査に通らないと思われても当然ですね。審査が厳しい銀行融資を赤字状態で受けるためのコツは2つあります。順に解説していきます。
経営改善計画を作る
赤字になってしまった理由が「重要な取引先を倒産などの理由で失ってしまった。」、「価格競争が激しくなった。」という場合。これらは決して一過性の理由ではありません。その場合には、経営改善計画をしっかりと練ることが重要になります。
銀行は赤字の補填のための融資は絶対にしてくれません。当たり前ですが、借入によって赤字を補填しても返済原資がないからです。この場合、銀行に「この会社は立て直して完済することができる。」と思わせる必要があります。
つまり、経営改善計画は売上と利益を最大化する計画であり、且つ合理性があるものでなければなりません。書く内容は、役員報酬や人件費などのコスト削減や売上の拡大計画です。経営改善計画は融資審査における重要な資料になります。
審査担当者が見やすいようにまとめることが大切です。融資をする合理性が説明できれば必ず審査は通過します。なぜなら、金融庁の検査マニュアル別冊に、中小企業に関して赤字でも画一的に格付けを下げてはならないと記載されているからです。
一過性の赤字だと主張する
赤字状態で銀行融資を申し込む際には、一過性の理由で赤字になっているが本来は黒字であると訴えることが重要です。実際に、在庫の処分、固定資産売却損、貸倒損失、退職金などの一過性の原因で赤字になってしまっているのであれば、それらを特別損失の区分に計上しましょう。
特別損失の区分に計上することで、経常利益はプラスになります。在庫処分、固定資産税売却損、貸倒損失、退職金のいずれかが赤字の原因になっていることは少なくありません。赤字決算になりそうなときは確認してみましょう。
本来が黒字であり、一過性の原因で赤字になってしまっていると分かれば銀行側も融資をしてくれます。赤字の補填に運転資金が使われることもありませんし経済的合理性が取れるからです。
金融庁の検査マニュアルに一過性の赤字であれば「正常先」としてもよいと書かれています。銀行は金融庁には絶対に逆らえないため、赤字が一過性のものであると主張するのは、有効な方法です。
ファクタリング
ファクタリングとは、売掛債権をファクタリング会社に売却することで早期に資金化できる資金調達方法です。売却する際に簡単な審査がありますが、主な対象は売掛先。ファクタリング会社が見るのは、売掛先に支払能力があるのかどうかです。
つまり、債権を売却する企業が赤字や債務超過でもファクタリング会社には関係ありません。また、債権を売却するだけなので借入と違って負債にならないのも注目されている理由の一つ。慢性的な赤字企業が赤字分を借入で補填してしまうと、後に返済ができなくなります。
最終的に、「借入によって返済をする」という状態になってしまうと債務超過に陥ってしまうでしょう。ファクタリングであればその心配もないので、経営者たちから注目されています。
以下に赤字や債務超過でも利用できるファクタリング会社の中でも信頼できる会社をまとめたので、資金繰りに困っていたら参考にしてみてください。
信用保証協会の保証付融資
銀行などの金融機関は取引実績がない会社に対して審査が厳しくなります。信用保証協会は、そのような取引実績が少ない中小企業や起業したての会社が融資を受けられるように保証を付ける団体です。
つまり借入をして返済できなくなった場合、信用保証協会が返済を肩代わりしてくれるということ。その代わりに信用保証協会へ保証料を支払う必要はありますが、保証付融資であれば金融機関の審査難度が下がるのでおすすめです。
ビジネスローン
ビジネスローンは、銀行やノンバンクが無担保・無保証人で提供している事業性の融資です。銀行のプロパー融資に比べて金利が高く、限度額も少ないため審査が甘く通りやすい特徴があります。しかし、甘いと言えど審査はあるので、落ちないように3つのコツを伝授します。
担保・保証人を用意する
借入希望額に対して充分な担保があれば、簡単に審査に通ります。不動産や売掛債権、在庫、有価証券など担保にできるものがあれば利用することができます。返済できなかったときに担保が回収されてしまうデメリットはありますが、確実な方法です。
決算書が不要の業者を探す
銀行系の中にはありませんが、ノンバンクの中には、決算書を見ずに審査する業者があります。ノンバンク系のビジネスローンを提供している会社のホームページに「申し込みの際の必要書類」が載っていますので参考にしてみてください。
赤字決算の内容を確認する
特別損失を除けば黒字になる場合、高い可能性で審査を通過できるでしょう。これに関しては銀行融資と変わりません。一過性の赤字であれば問題なく融資が受けられるということです。
また、減価償却費のせいで赤字になっている場合も問題なく融資を受けられる可能性があります。審査の際には、赤字決算の内容を必ず確認しましょう。
日本政策金融公庫の融資
日本政策金融公庫は国の機関のため、銀行より審査が甘い傾向があります。銀行融資と同じく、一過性の赤字だと主張する、あるいは完璧な経営改善計画書を提出することで融資を受けられる可能性は充分にあるでしょう。
公庫の審査の際は、面談担当者に熱意を伝えることがとても重要になります。面談担当者が審査担当者にプレゼンし、審査が下ります。面談の際には熱意と合理性を持って主張しましょう。
以上5点が赤字状態で資金調達する方法とコツです。赤字だからこそ資金調達が必要になります。焦らずしっかり準備して申し込みましょう。
また、資金調達の際に注意しなければならないのが目的です。その目的が赤字補填なのであれば、考え直してください。注意しなければならない理由を以下で解説していきます。
借り入れた資金での経営改善は要注意!
黒字であろうと赤字であろうと会社を経営していれば資金が必要になりますよね。そのため、赤字を資金調達でまかなおうとしてしまうことがあります。一時的な赤字や、将来的に大きな利益が入ることが決まっているのであれば、まだ資金調達によって補填しても問題はありません。
しかし、慢性的な赤字の場合、それを資金調達でまかなおうとするのは経営手法としては大きな間違い。借入で赤字の補填をしようとすると、気付いたら金融機関への返済を借入でまかなっている状態になってしまいます。
そんな事態になってしまった場合、すぐに債務超過になります。債務超過になった多くの会社がそのまま資金ショートになり倒産してきました。借入で赤字の補填をするのは悪手です。絶対にやめましょう。
慢性的な赤字で苦しんでいるのであれば、借入の前に銀行に返済のリスケができないか相談してみましょう。リスケは返済額を一定の期間減額してもらう方法です。リスケを受け入れてもらうためには、黒字化する計画を立てなければいけません。
そこで黒字化する3つの方法を以下で紹介していきます。
今日からできる!長期的に黒字化する3つの方法
慢性的な赤字状態の場合、黒字化するのが急務。なぜなら、赤字を積み重ねていくと債務超過になりかねないからです。債務超過になると資金調達はできなくなります。ここでは、慢性的な赤字を解消するための3つの方法を紹介していきます。
在庫管理の徹底
赤字になってしまう会社によくあるのが、在庫管理が徹底できていないことです。余分な在庫がある状態、過剰在庫になってしまっていることがよく見られます。在庫はあるだけで、人件費、場所代、光熱費などの費用がかかります。
それが過剰在庫になってしまうと余計にかかるということ。赤字を黒転させるのであれば必ず在庫を最適な量にしなければなりません。過剰在庫を防ぐためには、商品の需要パターンや売れ筋、死に筋を把握することが重要です。
需要パターンとは、出荷頻度のことです。出荷は毎日あるのか週に何回、月に何回あるのかを把握することで出荷の予測を立てることができます。また、売れ筋、死に筋の商品を見分けるためには、仕入から販売まで何日かかっているのかを把握することが大切です。
その期間が短いものは売れ筋、長いものは死に筋です。売れ筋と死に筋を把握し、在庫量を調整しましょう。
赤字事業からの撤退
赤字を黒転させるためには、まず赤字事業から撤退しましょう。たとえそれが創業からずっとやってきた大事な事業であってもです。また、会社の認知度を高めるために赤字でも広告代わりとして取り組んでいる事業なども全てです。
「大切な事業を守るために会社を潰してしまう。」「会社の宣伝のための事業で会社を潰してしまう。」両者ともに本末転倒ですね。赤字事業から撤退し、黒字事業のみ営業することで黒転を図りましょう。
販売管理費の削減
赤字状態を黒字化させるためには、販売管理費の削減は不可避です。また、銀行にリスケを申し込む際にも、販売管理費の削減をしているかどうかを見られます。要するに、リスケは最後の手段であり、その前に自社でできるコスト削減をするべきだということです。
販売管理費の削減をする場合、順序を守らなければなりません。その順序は以下の通り。
変動費の見直し → 固定費の見直し → 人件費の見直し
変動費とは、販促費や仕入などの費用です。売上に応じて費用が変動するため変動費と言います。固定費は会社を維持するためにかかる費用。賃料や光熱費などです。人件費は給料ですね。
なぜこの順なのかと言うと、変動費は比較的に大きな削減ができるため1番最初にきます。次に固定費がくるのはそこまで削減できないからです。そして最後に人件費が来るのは、削ってしまうと社員のやる気がなくなるからです。
人件費が販売管理費の6~7割占めていることがほとんどなので、一番大きな削減が期待できます。しかし、会社が赤字で大変なときに社員のやる気がなくなってしまったらどうでしょうか。利益の拡大は図れないですよね。
コスト削減は、絶対に順番を間違えないように気を付けましょう。
以上3点が赤字から脱却するための方法です。赤字から黒字化することができれば資金調達も簡単にできます。赤字になってしまった場合、まずは会社を立て直すことから始めましょう。
まとめ
赤字状態でできる資金調達の方法を解説してきました。赤字状態で資金調達を考えている場合は、まずなぜ赤字決算になっているのか把握しましょう。そうすることで自社が使える資金調達方法が見えてきます。
慢性的な赤字の場合の借入は、逆に自分の首を絞めてしまうことになりかねないので細心の注意が必要です。会社を経営をしていると、赤字になってしまう場面がどうしてもありますが、焦らず対応していきましょう。
また、資金調達の方法をまとめた記事もあるので、参考にしてみてください。