法人口座は作成しやすい!?審査落ちしないために確認することについて解説

2024年10月20日

会社設立が完了した際に行いたいのが、法人口座の開設です。法人口座を持っていると会社のお金の流れが把握しやすくなったり、社会的信用を獲得できるなど、多くのメリットがあります。しかし、個人口座と違って開設までに時間がかかるほか、厳しい審査が必要です。事前の準備を怠ると審査に通らず、法人口座を開設できない可能性もあります。

本記事では、法人口座の審査が厳しい理由や開設しやすい金融機関、審査落ちしないために確認すべきことについて解説します。

法人口座の開設には厳しい審査がある

法人口座は個人口座と異なり、開設時に必要な書類が多く、手続きも少々大変です。また、厳しい審査も行われるため、簡単に開設できません。

厳しい審査が行われる理由は、口座が不正利用されることを防ぐためです。特に、マネーロンダリング対策やテロ資金供与対策を目的としています。

例えば麻薬取引など犯罪で得たお金を個人口座で管理すると、不正発覚時の特定が容易になります。しかし、架空の法人名義にて法人口座を作ると、資金の出所や不正に携わる人が特定しづらくなります。

そこで各金融機関は、口座を開設する法人が本当に実在するのか、事業内容は明確か等を審査することで、不正利用を事前に防げるように対策しているのです。

なお、疑わしい取引を防ぐための法律として「犯罪収益移転防止法」があります。金融機関などの特定事業者は、契約締結や財産の収受時など、取引時に細かな確認を行うよう義務付けられています。法人口座開設時には、以下4点を示さなければなりません。

・本人特定事項
・取引目的
・事業内容、定款など
・実質的支配者

法人口座を開設しやすいのはネット銀行

法人口座を開設できる金融機関は、複数存在します。

この記事では、法人設立から間もない、取引実績がまだ少ないケースを想定しています。実績が少ないと法人としての信頼性が低くなってしまうため審査は厳しいものになりがちですが、それでも比較的開設しやすいのが、ネット銀行です。

本章では、ネット銀行で法人口座を開設しやすい理由を3点解説します。

現代の働き方に対応している

現代はバーチャルオフィスを登記先とする企業や個人事業主も増えていますが、信用金庫は登記場所と実際の仕事場所が異なると口座開設が難しい場合があります。都市銀行は、バーチャルオフィスを利用していることを理由に法人口座を断ることはないという方針ですが、開設の審査が厳しいです。

しかしネット銀行は、バーチャルオフィスや固定電話がない企業など、現代の起業形態に比較的柔軟に対応できる銀行が多数存在しています。「固定電話を設置していない」「登記先と勤務する場所が異なる」といった企業は、ネット銀行の口座が開設しやすいです。

創業初期でも開設できる

法人口座の審査では、社会的信頼度も重要なポイントになります。金融機関は、信用度を判断するために事業計画書やこれまでの取引実績を確認しますが、創業初期は実績がない場合が殆どなため、信頼性を示せず、審査のハードルが高くなりがちです。

しかし、ネット銀行は設立直後の法人の口座開設を応援している金融機関も多く、必要書類をしっかり準備すれば審査にも通りやすい傾向にあります。

スピーディーに開設できる

金融機関によっては、店舗に必要書類を持参したり、複数回の面談を行ったりと、口座開設までにかかる時間が長くなりがちです。そのため、法人設立後すぐに口座を使いたくても、難しい場合があります。しかしネット銀行は、必要書類を揃えればオンライン上で手続きを進めることができ、スピード感をもって口座開設できるのです。

法人口座を開設しやすくするため欠かせない3つのポイント

金融機関の種類によって厳しさに違いはあるものの、いずれにおいても審査が必要になることは変わりません。他の金融機関と比べて開設しやすいネット銀行でも、事前の準備をしっかり行わないと、審査に時間がかかってしまったり、審査落ちしてしまう場合もあります。

本章では、法人口座をスムーズに開設するために欠かせないポイントを3つ解説します。

事業内容・目的が伝わる情報を揃える

事業内容や目的が不明瞭だと、審査担当者に自社の実態が伝わらず、審査に落ちてしまう可能性があります。定款や事業計画書に、どのような事業を行うのか、どのような経緯で事業を始めたのか、担当者が見ただけでわかるよう、目的を詳しく記載するようにすることが大切です。

また、事業実態を示すための方法として、以下情報を準備することも効果的です。

・オフィスを用意する
・固定電話回線を用意する
・独自ドメインを取得する
・ホームページを作成する

必要な書類等の不備をなくす

必要な書類を必ず用意し、記載内容にも抜け漏れがないようにすることが大切です。書類の不備がある場合、審査が正確に行えなかったり、信頼性が欠けていると判断され、審査落ちしてしまうケースもあるため、注意が必要です。

一般的に、法人口座開設時に必要となる書類は以下のとおりです。書類を提出する前には、内容や様式が最新のものになっているか、もしくは誤字脱字はないか、十分確認しましょう。

▼法人口座開設に必要となる書類

・履歴事項全部証明書
・会社実印
・口座申込者の本人確認書類
・会社の定款
・事業計画書

資金力をアピール

制度上は、資金力がなくても1円起業も可能です。ただ、資本金が少なすぎると金融機関からの信頼獲得が難しくなることもあります。また、一定の自己資金を要件とする金融機関もあるため、資金力がある方が法人口座を開設しやすいことは確かです。

事業規模によっても異なりますが、目安として最低100万円ほど用意しておくと安心です。

まとめ|法人口座を開設しやすいのはネット銀行

会社設立後は、社会的信用を得るためにも、個人口座ではなく法人口座の開設がおすすめです。しかし、多額の取引が行われる法人口座は、不正防止の観点からも審査が厳しくなりがちです。さらに、創業初期など法人としての実績が乏しい場合、口座開設のハードルが高くなりがちです。

そこでおすすめなのが、ネット銀行での口座開設です。ネット銀行は法人口座開設までの期間が短かったり現代の働き方に柔軟に対応したりと、他の金融機関と比べて開設しやすいことが特徴です。

なお、ネット銀行に限らず、法人口座の審査を確実に通過するには、事業内容をわかりやすく説明し、必要書類を不備なく用意することが欠かせません。事前の準備をしっかりと行うことで、確実かつスムーズに法人口座を開設することができます。