ミドルステージとは?ミドルステージに合った資金調達方法を解説

2023年11月30日

成長ステージは4つに分けられ、ミドルステージとはビジネスが軌道に乗り始めている時期を指します。アーリーステージの次の段階です。収益が安定化しているものの、事業の規模を拡大する場合は資金調達が必要になります。

本記事では、ミドルステージでの課題や資金調達方法について詳しく解説します。これから自社がミドルステージに入る起業家や既に入っている起業家は、ぜひ参考にしてください。

スタートアップ企業におけるミドルステージとは

スタートアップ企業におけるミドルステージとは、前述した通りビジネスが軌道に乗り始めている段階を指します。別名として、エクスパンションステージと呼ばれることもあります。

ミドルステージの定義

ミドルステージでは、赤字を計上しているものの、収益が安定している段階です。事業規模の拡大が期待できる状態で、スタートアップ企業の中には黒字経営が安定化しているところもあります。

企業の成長に向けて組織作りを行うために、人事部や広報部などを設置する場合が多く、従業員の規模は20人以上が目安です。人材を確保するのに追加の資金調達が必要になります。

ミドルステージの目的

ミドルステージの目的は売上を伸ばし、事業を拡大することです。目的を達成するためには、設備投資や人材採用などが必要で、多くのコストがかかります。しかし、ミドルステージでは利益が安定しており、資金繰りに悩まされることも少ないです。

ミドルステージの課題

ミドルステージでは、企業の組織化が進むことによって、業務効率や生産性の低下が大きな課題となります。組織化は企業を成長させるために不可欠ですが、従業員同士のコミュニケーションが上手く取れなかったり、マニュアル化によって自由度が低くなったりする可能性があります。

この課題を解決するためには、組織と業務の見直しが有効です。従業員が連携して業務を行えるようにすれば、自然と生産性や業務効率は改善されます。

ミドルステージの資金調達方法

ミドルステージでの資金調達方法は、以下の4つです。

クラウドファンディング

クラウドファンディングとは、サイトを通して自社の事業の魅力を発信し、資金を募る調達方法です。事業に魅力を感じた人が、企業に寄付してくれます。インターネットの普及により、近年利用者が増えている方法です。

ただし、クラウドファンディングには以下のようなメリット・デメリットがあります。

メリット

クラウドファンディングは寄付という形で資金調達するため、返済の必要がありません。また、他の方法よりも素早く資金調達を行えます。また、寄付してくれる人数によって、自社の事業に需要があるかどうか分かる点も大きなメリットです。

デメリット

自社の事業に魅力を感じてくれる人が少なく、資金が集まらないこともあります。また、

寄付のお礼に自社の商品やサービスで返礼するのが基本です。また、クラウドファンディングのサイトによって異なりますが、調達額の5%〜10%が手数料として発生します。

ベンチャーキャピタル

ベンチャーキャピタルとは、キャピタルゲインを得るためにスタートアップやベンチャー企業へ投資する組織のことです。自己資金もしくは投資ファンドを設立して投資家から集めた資金で投資をします。

ベンチャーキャピタルで資金調達するメリットとデメリットは、以下の通りです。

メリット

ベンチャーキャピタルは他の方法と比較すると、資金調達しやすいです。金融機関のように実績や業績ではなく、事業の将来性や市場規模、ビジネスモデルなどによって投資する価値があるかどうか判断します。

また、ベンチャーキャピタルはリスクを受けていることに慣れており、早期段階の企業の高リスク・高リターンを理解しています。出資を受ける対価として自社株を譲渡するため、返済の義務もありません。

デメリット

自社の株式を譲渡するため、持ち株比率が下がってしまいます。また、投資家に株式を譲渡しすぎると株主総会の決議に必要な株式が不足し、経営権を握られるリスクもあります。

経験権を失うと投資家と運営の方針で意見が食い違った場合、自分の意見を通すのは難しいです。

補助金・助成金

国や地方自治体が提供している補助金や助成金はさまざまです。起業家を応援したり、新規事業を促進させたりする制度も多くあります。ただし、補助金や助成金を活用するためには、条件を満たす必要があるため事前の確認が必須です。

メリット

補助金や助成金の場合は、返済が必要ありません。制度によって条件は異なりますが、基本的に創業前でも申請できます。事業開始の負担が軽減され、資金調達の手段が早期に確保できるため、ビジネス計画の策定や事業展開のスピードが向上します。

デメリット

補助金や助成金には一定の申請期間が設けられており、その期間外では申請することができません。期間内に必要な書類を準備し、申請を行う必要があります。申請期間が終わってしまうと、次の申請が始まるまで補助金を活用できないため、事業計画に影響を及ぼす可能性が高いです。

また、申請できた場合でも、受け取りまでに時間がかかります。補助金を申請する際は、ビジネスプランの提出、審査、承認、資金の受け取りという流れで、数ヶ月〜半年以上の期間が必要です。

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫とは、政府が100%出資している金融機関です。国からの出資を受けて設立されており、日本の中小企業や個人事業主の資金調達を支援することを目的としています。

メリット

日本政策金融公庫は、市場金利よりも低い金利で融資を提供しています。毎月の返済負担を抑えられるため、スタートアップ企業におすすめの方法です。無担保・無保証で借りられ、創業前でも申請できます。また、融資期間が長い点も大きな魅力です。

デメリット

日本政策金融公庫の融資を受けるためには、ある程度の自己資金が必要になります。一般的には、融資全額の20〜30%が相場です。また、融資を受けるためには、創業計画書の作成が必須となります。提出書類は融資を出すか判断する重要な材料となるので、しっかり作り込むことが大切です。

ミドルステージの資金調達を円滑に進めるコツ

ミドルステージでの資金調達を円滑に進めるためには、以下のコツを押さえることが大切です。

ミドルステージはシードステージやアーリーステージよりも、実績や業績があり収益が安定しているため、資金調達がしやすくなります。しかし、コツを知らずに資金調達しようとすると思うように上手くいかず、事業に影響することもあるため注意が必要です。

事業計画書の精度を上げる

使用用途や調達額が明確でも、事業内容が曖昧だと金融機関から融資を受けることはできません。詳細が記載されている事業計画書であれば、金融機関も安心して融資できるようになります。

また、修正などの手間もなくなるため、資金調達がスムーズになるはずです。リスクやその対処法なども網羅しておくと、より事業計画書の精度が上がります。

資金の使い道や金額の根拠を明確にする

「何のために」「いくら使うのか」を明確にすることが大切です。資金調達の方法に関わらず、資金の用途は重要な判断材料となります。この部分が曖昧だと、融資を受けられない可能性もあるため注意が必要です。

資金調達の金額を最小限に抑える

円滑に融資を受けるためにも、資金調達の金額は最小限に抑えることが大切です。あまりにも多いと、融資審査で不利になります。また、金融機関で融資を受ける場合は、自社の規模に合った銀行を選ぶことも大切です。

まとめ

ミドルステージでは利益が安定し、資金調達が不要な企業も多く存在します。しかし、企業規模を拡大したり、海外展開したりする場合は、資金調達が必須です。

さまざまな資金調達の手段があるため、それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、自社に合った方法を選ぶことが大切です。また、資金調達が思うように進まないと事業に影響することがあります。円滑に進めるためにも、本記事で紹介したコツを事前に把握しておくと安心です。