AIファクタリングとは、その名のとおり、AIによって審査を実施するファクタリングサービスです。

AIを活用することで手数料が割安になったり、入金までのスピードが早かったりなどのメリットがあります。

ただし、利用する際にはいくつか注意点もあります。

本記事では、AIファクタリングの概要をはじめ、一般的なファクタリングとの違いを詳しく解説します。

おすすめのAIファクタリングやメリット、注意点も併せて紹介するため、これからファクタリングの利用を検討している事業者の方はぜひ参考にしてください。

AIファクタリングとは？人による審査との違い

AIファクタリングとは、人工知能を審査に起用したファクタリングサービスで、次のような特徴があります。

・AIによって審査する
・実店舗やオフィスをもたない
・申し込みから契約まで全てオンラインで完結する
・2社間ファクタリングのみに対応している
・審査から入金までの期間が短い
AIファクタリングは、会員登録時や審査申し込み時に申告した情報をもとに、AIが審査を実施するのが特徴です。

実店舗をもたないため、申し込みから契約まで全てオンライン上で手続きをおこないます。

原則として、2社間ファクタリングのみに対応しており、審査通過後短時間で入金されるのも大きな特徴です。

AIファクタリングを利用するメリット

即日で資金調達できる可能性が高い

AIファクタリングは、人が審査するファクタリングに比べて、審査にかかる時間が短い傾向にあります。

審査にかかる時間が短ければ短いほど、入金までのスピードも早まるため、利用するファクタリング会社によっては、最短30分で入金されるケースもあります。

多くのAIファクタリングでは、即日審査、即日入金に対応しているため、急に資金が必要となったときにも活用できるでしょう。

ファクタリング手数料が比較的安い

AIファクタリングは、人件費や店舗維持費などのコストが節約できるため、一般的な店舗型のファクタリングサービスと比べて手数料が低い傾向にあります。

一般的に2社間ファクタリングの手数料は10〜20％が相場なのに対し、AIファクタリングは10％前後で利用できるケースがほとんどです。

コストを抑えながら資金調達をしたいと考える事業者の方におすすめです。

少額の売掛金の買取にも対応している

AIファクタリングでは、少額の売掛金の買い取りに対応するケースも少なくありません。

ファクタリング会社によって買取可能額の下限は異なるものの、AIファクタリングであれば1万円程度の少額債権から利用できるサービスも多くあります。

店舗型のファクタリングの場合は、少額債権に対応していないケースも多いことから、AIファクタリングは、スタートアップ企業や個人事業主、フリーランスの方でも利用しやすいサービスでしょう。

個人事業主も利用できるサービスが多い

店舗型のファクタリングサービスでは、法人に限定してサービスを展開するケースも少なくありません。

個人を相手とした取引よりも、対法人の取引の方が売掛金の回収リスクが少ないと考えられているためです。

しかし、多くのAIファクタリングでは、法人に限らず、個人事業主やフリーランスなど幅広い事業形態に対応しているのが大きな特徴です。

AIファクタリングで審査されるのは、売掛金の信用度と取引実績であるため、これまで支払期日どおりに売掛先から売掛金が支払われた実績があれば、業態や業種を問わず利用しやすい資金調達方法といえるでしょう。

AIファクタリングで即日審査・入金のコツ

AIファクタリングで即日審査や入金に対応してもらうためには、次の4つのコツを押さえて手続きをしていきましょう

審査に有利な売掛金を提出する

AIファクタリングに限らず、ファクタリングの審査を通過するためには、審査に有利な売掛金を提出することが大切です。

審査で有利にはたらく売掛金には、次のような特徴があります。

【審査に有利な売掛金の特徴】
複数回の取引実績がある
支払期日までの期間が短い売掛金を選ぶ
売掛金の金額を考慮する
上場企業や有名企業、公的機関の売掛金である
複数回の取引実績が確認でき、支払いの遅延や未払いなどの履歴が残っていない場合は、信用度の高い売掛金と判断されます。

また、支払期日までの期間が短い売掛金のほうが、回収できる可能性が高いため、良い評価を得られるでしょう。

そのほかにも、企業規模と売掛金のバランスが取れているか、そして上場企業や有名企業、公的機関の売掛金であるかも、高く評価してもらえる要素になります。

必要書類は事前に用意しておく

審査に申し込む前に、必要書類を全て用意しておきましょう。

必要書類はファクタリング会社によって異なるものの、一般的に以下の書類が必要です。

請求書や注文書など取引を証明するための書類
通帳のコピー（数ヵ月分）
身分証明書
AIファクタリングの手続きはオンライン上で完結するため、必要書類を全てデータ化しておかなければなりません。

どのようなデータ形式に対応しているかは業者によって異なるものの、PDF化が求められるケースもあれば、スマートフォンのカメラで撮影したデータで対応できるケースもあります。

求められるデータ形式に併せて、データのアップロード方法も事前に確認しておきましょう。

できる限り早い時間帯に申し込む

AIファクタリングに限らず、ファクタリングによる即日入金を希望する場合は、できるだけ早いタイミングで申し込みましょう。

特に、午前中に申し込むことで、依頼日当日の営業時間内に審査や入金される可能性が高まります。

申し込むタイミングによっては翌営業日以降の入金となるため、早急に資金調達したい事業者にとって大きなダメージとなるでしょう。

このように、AIファクタリングで即日入金を実現するためには、できる限り早い時間帯に申し込んでください。

金額などの数字を正確に入力する

AIファクタリングでは、申し込みの際に入力したデータの情報のみで審査を実施するため、入力した情報に誤りがあると審査に通過できない恐れがあります。

AIファクタリングでは、店舗型ファクタリングのような担当者との打ち合わせがないため、申告内容に不備があった場合、訂正されることなくそのまま審査されてしまうのです。

AIファクタリングを利用する際は、希望調達金額や売掛先との取引実績、利用者の決算内容などの情報を正しく入力しましょう。

AIファクタリングを利用する注意点

AIファクタリングを利用する際は、次の点に気をつけましょう。

柔軟な審査は期待できない

AIファクタリングの審査では、担当者による面談が実施されないため、融通が利かないケースが多くあります。

アルゴリズム化された条件を少しでも満たしていないと審査を通過できないことや、数字だけからは読み取れない売掛先や売掛金の信用度は、一切加味されないことが特徴です。

ファクタリング会社の担当者と人間関係の構築ができないため、経営者としての資質や人柄も考慮されません。

アカウントの作成を求められる

AIファクタリングでは、オンライン上で全ての手続きが実施されるため、事前の会員登録が必要です。

無料で登録できるものの、登録が面倒に感じてしまう方も少なくありません。

しかし、アカウント作成が完了すれば、その後は売掛金を確認できる書類や通帳のコピーなど、必要最低限の書類を用意するだけで審査に申し込めるため、そこまで大きなデメリットではないでしょう。

入金までに時間がかかることがある

AIファクタリングで取り扱うのは、原則として2社間ファクタリングのみです。

売掛先を介して契約する3社間ファクタリングと比較して、2社間ファクタリングは入金までのスピードが早い傾向にあるため、早期資金化を希望する方にとって大きなメリットです。

ただし、利用する業者によって入金までにかかる日数が異なります。

公式ホームページに「最短即日」と記載があっても、土日・祝日に対応していない業者の場合は、翌営業日以降の入金となるでしょう。

まとめ

AIファクタリングとは、人工知能を活用して審査をおこない、申し込みから契約まで全てオンライン上で完結するファクタリングサービスです。

AIファクタリングを利用することで、次のようなメリットがあります。

・即日で資金調達できる可能性が高い
・ファクタリング手数料が比較的安い
・少額の売掛金の買い取りにも対応している
・個人事業主も利用できるサービスが多い
低コストで早期現金化が期待できるAIファクタリングですが、申し込み時の情報が間違っていると、審査に通過できない恐れがあります。

申告する内容に不備がないか、必要書類が全てそろっているかを確認したうえで審査に申し込んでください。