決算書レス審査とは?仕組み・メリット・注意点をわかりやすく解説
2025年12月5日
決算書レス審査が注目されている背景
近年、融資の形は大きく変わってきています。
その中でも特に注目されているのが「決算書レス審査」です。
従来、事業融資を受ける際には決算書が必須で、書類の準備に手間がかかったり、不定期な決算や創業期の企業にとってはハードルが高かったりするケースが一般的でした。
しかし、クラウド会計やオンラインバンキングの普及により、決算書を提出しなくても融資審査ができる仕組みが増えています。事業者にとっては、書類準備の負担が減り、資金調達のスピードが向上するため、利用者が急増している分野です。
この記事では、決算書レス審査の仕組みやメリット、利用時の注意点についてわかりやすく解説していきます。
決算書レス審査とは何か
決算書レス審査とは、融資審査において従来必須とされてきた決算書を提出しなくても審査を受けられる仕組みのことです。
銀行口座の入出金データやクラウド会計ソフトのデータ、POS・EC・売上データなど、日々の取引情報を元に審査を行うのが特徴です。
これにより、決算書が未作成のタイミングでも、実際の事業状況をもとに融資の可否が判断されます。
どんなデータが審査に使われるのか
・銀行口座の入出金データ
・クラウド会計ソフトの自動仕訳データ
・請求書発行システムのデータ
・ECプラットフォームの売上データ
・POSデータや業務アプリの売上情報
こうした数字は、決算書よりも「リアルタイムの事業状況」を反映しやすいため、正確な審査につながります。
決算書レス審査の仕組み
決算書レス審査は、データ連携やAIによる自動分析を使って実現されています。従来のように紙の書類を提出する必要がなく、審査が非常にスピーディーです。
データ連携による事業状況の把握
銀行口座や会計ソフトと連携することで、融資側は以下の情報を確認できます。
・現在の売上状況
・入金サイクル
・支払いの状況
・キャッシュフローの動き
リアルタイムでこれらが把握できるため、決算書よりも精度の高い評価が可能になります。
AI分析によるスコアリング
AIが過去のデータや売上推移を分析し、返済能力をスコア化する仕組みも一般的になっています。
これにより、判断スピードが上がり、最短即日で融資に至るケースもあります。
手続きがオンラインで完結する
多くの決算書レス審査は、申し込みから審査までオンラインで完結します。
来店や書類郵送が不要で、忙しい事業者にとって大きなメリットです。
決算書レス審査のメリット
審査が早い
データが自動で収集・分析されるため、従来の融資よりも審査スピードが格段に早くなります。
資金が急に必要になった場面でも対応しやすく、事業のスピード感を損ないません。
書類準備の手間がない
決算書は作成に時間がかかるだけでなく、タイミングによっては最新のものが用意できない場合があります。
決算書レス審査であれば、書類準備の負担を大きく減らせます。
創業期でも利用しやすい
創業まもない企業や個人事業主は、決算書がなかったり、実績が少なかったりして融資が受けにくいことがあります。
しかし、決算書レス審査は実際の売上データを重視するため、利用しやすいのが特徴です。
実態に基づいた評価がされる
決算書はどうしても過去の数字であり、今の経営状況とはズレが生じる場合があります。
日々のデータで審査されることで、より実態に近い評価が可能になります。
決算書レス審査が役立つ場面
急な資金調達が必要なとき
「取引先から急な追加受注が入った」
「仕入れを増やす必要がある」
「広告投資のタイミングを逃したくない」
こうした場面ではスピーディーな資金調達が求められます。
決算書レス審査は最短即日対応も可能なため、ビジネスチャンスを逃しません。
決算書がまだ作成されていないタイミング
決算から申告までの期間は、決算書が手元にないため融資が受けにくい時期です。
このギャップを埋められる点も大きな魅力です。
数字の管理をクラウド化している企業
クラウド会計やECデータを活用している企業は、データが揃っているため審査がスムーズです。
デジタル管理を進めるほど、決算書レス審査のメリットが大きくなります。
決算書レス審査の注意点
メリットが多い一方で、いくつか注意しておきたい点もあります。
データの整備が必要
売上データや会計データが正しく入力されていないと、正確な審査ができません。
普段からデータを整えておくことが重要です。
データ連携に抵抗がある場合は慎重に
口座情報や会計データを連携させることに不安を感じる人もいます。
セキュリティ体制を確認した上で利用するようにしましょう。
審査基準はサービスごとに異なる
決算書レス審査といっても、
・どのデータを使うのか
・どのように評価するのか
・どのくらいの融資額になるのか
はサービスごとに違います。比較して選ぶことが大切です。
決算書レス審査を上手に利用するポイント
クラウド会計を活用する
決算書レス審査と相性が良いのはクラウド会計です。
リアルタイムで取引データが更新されるため、審査に使えるデータが整いやすくなります。
売上データの連携を進める
EC、POS、請求書システムなど、売上が発生するサービスを連携しておくと、審査に有利に働く場合があります。
資金繰り計画と一緒に考える
決算書レス審査はスピードが魅力ですが、計画なく利用すると返済が負担になることもあります。
資金繰りを見ながら利用すれば、安定した経営につながります。
まとめ:決算書レス審査は事業者の資金調達を大きく変える仕組み
決算書レス審査は、書類の負担を減らし、スピーディーに資金調達できる新しい融資の形です。
実態に近いデータをもとに評価されるため、創業期や急な資金需要がある企業でも利用しやすい特徴があります。
データ連携の体制を整えておけば、より便利に活用できるため、これからの事業者にとって重要な選択肢の一つになっていくでしょう。
