ファクタリングでベンチャー企業の資金調達を加速!金額やメリットを解説
2023年11月30日
資金調達はスタートアップやベンチャーの経営課題の1つとして挙げられるものではないでしょうか。
開業したてのスタートアップやベンチャーの場合、融資や株式発行による資金調達は容易ではありません。
たとえ直近で売上が立っていたとしても、黒字で決算を終えてなければ借入は難しいのです。
株式発行での資金調達も可能かもしれませんが、安易に利用すると希薄化により経営をコントロールできなくなってしまいます。
このような状況の中、資金調達の第三の選択肢として利用が広まっているのがファクタリングです。
ファクタリングであれば開業直後のスタートアップで簡単に資金調達することができます。
ファクタリングでスタートアップ・ベンチャーが資金調達するメリット
スタートアップやベンチャーがファクタリングで資金調達するメリットは次の通りです。
・融資枠を圧迫しない
・資金化が早い
・担保・保証人不要
・調達準備に時間がかからない
・オフバランス化が図れる
融資枠を圧迫しない
スタートアップやベンチャーがファクタリングで資金調達するメリットに、融資枠を圧迫しない点があります。
ファクタリングによる資金調達は借入ではなく、売掛債権の売却に該当するため、負債になりません。
負債にならないので会社の信用情報に響かず、融資枠を温存できるのです。
融資も併用しながら満額の調達を狙いたいスタートアップやベンチャーにはありがたい調達方法といえます。
資金化が早い
ファクタリングのメリットとして挙げられるのが、資金化の早さです。
資金調達方法
ファクタリング : 最短即日
銀行融資 : 1カ月
公的融資 : 1~数カ月
株式発行 : 1~2カ月
上記のようにファクタリングは、最短即日で資金化できます。他の調達手段と比べるとその早さに驚くのではないでしょうか。
「急に資金が必要になった」
「いま先行投資すれば高確率で売上が上がる」
「現状だと月末の資金繰りが厳しい」
このようなシーンで、ファクタリングが役立ちます。
利用の可否は売掛先で決まる
スタートアップやベンチャーがファクタリングを利用する際、ファクタリングの利用可否はほぼ売掛先で決まる点を理解しておきましょう。
ファクタリングでは売掛先の信用度を重視して審査されます。
逆にいえば、自社がどれだけ事業を成長させてもファクタリングの審査に通過できるかどうかにはほとんど影響しないということです。
調達準備に時間がかからない
ファクタリングは銀行からの融資やベンチャーキャピタルからの投資と違い、資金調達の準備にあまり時間がかかりません。
審査で重視されるのが売掛先の信用度であることから、利用者が準備すべき書類等が少ないからです。
融資や投資では事業計画書が必要で、入念に準備したとしても、銀行の担当者や投資家から厳しい言葉をかけられることも少なくないでしょう。
一方、ファクタリングで必ず必要になるのは身分証明書や請求書、通帳のみ。
自ら考えて作る資料はほぼ求められないため、資金調達のハードルも下がります。
スピードが命のスタートアップやベンチャーにとって、調達準備に時間を取られないのはメリットといえるでしょう。
オフバランス化が図れる
ファクタリングを利用することでオフバランス化が図れることもメリットの1つといえます。
オフバランス化とは、バランスシート(貸借対照表)から資産を外す(オフ)することです。
資産を外すことで、総資産利益率(ROA)と自己資本比率をよく見せることができます。
これらの経営指標がよくなると融資審査に通りやすくなったり、株価が上がったりする効果があります。
担保・保証人不要
ファクタリングは担保・保証人が不要です。
低金利の融資などには担保や保証人が必要になるケースが多くなるなど条件が厳しいのが一般的なので、1つのメリットといえるでしょう。
そもそもファクタリングとは
スタートアップがファクタリングを利用するメリットを解説しましたが、そもそもファクタリングとは何か?について解説します。
ファクタリングとは、売掛債権(売掛金)を支払期日前にファクタリング会社に売却する資金調達方法です。
売掛債権の金額から手数料を引いた額を、最短即日で現金化できます。
2社間取引と3社間取引
ファクタリングには2社間取引と3社間取引があり、それぞれ以下の特徴があります。
・2社間ファクタリング:利用者(社)とファクタリング会社で契約する
メリット:資金化が早い、取引先に知られない
デメリット:3社間より手数料が高い
・3社間ファクタリング:利用者(社)とファクタリング会社、売掛先で契約する
メリット:2社間より手数料が安い
デメリット:資金化まで時間がかかる、取引先に知られる
資金調達までのスピードと取引先に通知されないメリットから、一般的には2社間ファクタリングが利用されています。
ビジネスモデル
ファクタリング会社は、売掛債権を買い取る際に手数料を得ることで利益を得ています。手数料を得る代わりに、売掛債権の未回収リスクも背負うことになります。
一方で利用者のメリットは、手数料を支払う代わりに、支払期日前の売掛債権を現金化でき、未回収リスクを回避できることです。
ファクタリング手数料は売掛債権の金額や売掛先の信用度によって変動しますが、1%~20%が目安になります。
審査で重視されるのは売掛先や売掛債権の金額のため、起業まもないスタートアップでも利用可能なサービスです。
スタートアップやベンチャーがファクタリングを利用する際の注意点
スタートアップやベンチャーがファクタリングを利用する際には、以下の点に注意しましょう。
・手数料がかかる
・利用の可否は売掛先で決まる
手数料がかかる
スタートアップやベンチャーがファクタリングを利用する際は、決して安くない手数料がかかる点に注意しましょう。
ファクタリングの手数料は2社間ファクタリングで10%~20%ほどが相場といわれています。
たとえば支払サイト1カ月の100万円の売掛債権を手数料10%で売却した場合、その手数料を年利に換算すると120%の金利が発生している計算になります。金利として考えると相当厳しい条件であることがわかるでしょう。
しかしファクタリングは単発かつ即時入金可能な資金調達のため、手数料が高くなってしまうのは仕方ないことです。
融資のように長期的に何度も繰り返し使うものではなく、単発で急ぎのときのみ使う資金調達方法だと認識しておきましょう。
スタートアップやベンチャーファクタリングサービス まとめ
スタートアップの資金調達といえばベンチャーキャピタルやエンジェル投資家からの株式投資によるエクイティ・ファイナンスのイメージが強いかもしれません。
しかしエクイティを使い過ぎると株式の希薄化を招き、経営のコントロールを失いかねません。
また融資による資金調達(デット・ファイナンス)では、売上実績や黒字経営、綿密に練られた事業計画書が求められます。
そこで第三の資金調達方法として、売掛債権という資産の売却による資金調達手段(アセット・ファイナンス)の1つ、ファクタリングがおすすめです。
ファクタリングの利用には手数料がかかりますが、スピーディーな資金調達が可能です。
ファクタリングは資金繰り改善のための守りの資金調達としても、先行投資など「ここぞ」というときの攻めの資金調達手段としても活用できますので、スタートアップやベンチャー経営者の方は検討してみてください。