商品在庫ファクタリングとは?その特徴や仕組みを解説!
2023年3月29日
小売業を営んでいくうえでどうしても在庫を多く抱えてしまい、困った経験がある方も多いでしょう。
そんな中小売業者向けに誕生した、比較的新しいファクタリングサービスである「商品在庫ファクタリング」。
今回は商品在庫ファクタリングについて詳しく解説していこうと思います!
そもそもファクタリングってなに?
ファクタリングの基本情報
ファクタリングは、日本においては新興の金融サービスです。
現在の日本の一般的な取引では、取引後すぐに売上金を受け取れるわけではありません。
代わりに、売掛債権をしばらく保有することになり、実際に代金を受け取るのは数ヶ月後になることもあります。
ファクタリングを利用して、売掛債権をファクタリング会社に譲渡することで、売上金をより早く現金化することができます。
商品在庫ファクタリングとは?
商品在庫ファクタリングの基本情報
商品在庫ファクタリングは、簡単に言うと次のようなファクタリングです。
・売掛債権ではなく、在庫商品を用いる
・主に小売業向け
資金繰りの改善を目的とする点は通常のファクタリングと同じですが、最大の特徴は「売掛債権を持っていなくても利用できる」ということです。
「売掛債権を多く持っておらず、通常のファクタリングでは十分に資金調達ができない」というような小売業の方には、非常に心強い存在になるでしょう。
商品在庫ファクタリングの仕組み
商品在庫ファクタリングの仕組み
商品在庫ファクタリングの仕組みはとても簡単です。
・小売業者がファクタリング会社に商品在庫ファクタリングの利用を申し込む
・ファクタリング会社が在庫商品を査定し、買取価格を決定
・小売業者がファクタリング会社に在庫を売却
そしてファクタリング会社は、在庫を買い取った後に独自ルートで販売して利益を得るわけです。
在庫の買取サービスとよく似ていますね。
小売業者にとって、在庫を抱えるリスクとは?
商品在庫ファクタリングは「在庫商品をファクタリング会社に売却する」という仕組みですが、余剰在庫を抱えること自体が経営上のリスクとなりえます。
例えば次のようなリスクが考えられます。
在庫の管理が大変
在庫の管理には保管用のスペースが必要になりますし、人件費もかかります。
資金繰りの悪化
在庫を抱えてしまうと、
・在庫の管理にコストがかかる
・原材料などにかかる経費を回収できない期間が延びる
・在庫は資産なので、課税の対象となる
などの問題が考えられます。
これらを放置しておくと、資金繰りが苦しくなる可能性があることは否めません。
商品の価値が下がる
例えば食品は時間が経つと腐ってしまいますし、食品でなくとも型落ちになってしまうリスクがある商品は多くあります。
商品在庫ファクタリングのメリット
商品在庫ファクタリングには審査が存在しない
一般的なファクタリングとは異なり、商品在庫ファクタリングには審査が存在しません。
「審査が必要な売掛債権ファクタリングや銀行融資は利用しづらい…」という場合でも、商品在庫ファクタリングなら利用のハードルは低いです。
商品在庫ファクタリングによって在庫量を減らせる
商品在庫ファクタリングでは在庫商品を売却するため、商品の在庫量を減らすことができます。
そうすると前述の「在庫を抱えるリスク」を軽減することができます。
商品在庫ファクタリングのによって資金繰りを改善できる
商品在庫ファクタリングで在庫商品を売却すると、
・節税対策になる
・経費を回収できる
・在庫の管理にかかるコストを削減できる
などのメリットが考えられます。
資金繰りを改善する助けとなるでしょう。
商品在庫ファクタリングのデメリット・注意点
商品在庫ファクタリングを取り扱う会社が少ない
「在庫買取サービスなどの競合サービスが存在する」「買い取った商品の販売が難しい」などの問題があることから、商品在庫ファクタリングを扱う会社はまだまだ少ないです。
売掛債権ファクタリングを扱っていても商品在庫ファクタリングは扱っていない、という会社は山ほどあるので注意が必要です。
商品在庫ファクタリングは買取価格が安い
商品在庫ファクタリングで取り扱うのはあくまで余剰在庫なので、買取価格は非常に安いです。およそ商品価格の10〜50%くらいになります。
商品によっては買取価格が予想を大きく下回ることもあるので、注意が必要です。
古物商許可を保有している商品在庫ファクタリング業者しか利用できない
在庫商品ファクタリングは古物営業にあたるため、商品在庫ファクタリングを提供する会社は公安委員会から古物商許可を得る必要があります。
逆に言うと、古物商許可を得ずに商品在庫ファクタリングを提供している会社は違法業者である可能性が高いので注意しましょう。
まとめ
商品在庫ファクタリングは、在庫の処理に困っている小売業者の方にとても心強い資金調達方法です。注意すべきことには注意しつつ、有効に活用していくことをおすすめします!