ファクタリングが怪しいと言われる理由と怪しくないと言える根拠を解説
2023年11月7日
日本におけるファクタリングは、最近になって知名度を上げてきているものの、融資のようにメジャーな資金調達方法とはまだ言えないかもしれません。
ファクタリング業者が始めて摘発をされたのが2017年。しかしこの業者はファクタリング業者を装った悪徳業者で、いわゆる偽のファクタリング業者でした。
ですが、このことをきっかけに、ファクタリングは怪しい事業ではないのか、と疑いを感じる方の不安を煽り、誤解を招く結果となってしまったわけです。
しかし、ファクタリングなど売掛債権を使った資金調達の手法は、本来なら経済産業省も推奨しているほど真っ当な方法であり、怪しいと思われるどころかもっと多くの中小企業に有効に活用してもらうべきものといえます。
そこで、ファクタリングはけっして怪しい資金調達方法ではないことをご説明します。
ファクタリングが怪しいと疑われる理由は手数料にある
ファクタリングが怪しいと感じられてしまう理由として、銀行融資やノンバンクのビジネスローンなどよりも、かかる手数料が高額になることもある点が関係しています。
ファクタリングは貸金業ではない
しかし、ファクタリングは貸金業ではありません。あくまでも、売掛債権を売買することによる資金調達の手法であるため、設定する手数料は貸金業法の利息制限法に接触することはありません。
2社間の場合は手数料が高額になりがち
ファクタリングには2社間と3社間という2つの取引がありますが、このうち2社間は売掛先を加えずにファクタリングを利用する会社とファクタリング業者のみで契約を結びます。
そのためファクタリング会社が抱える貸し倒れリスクは高く、その分、手数料は売掛債権額の10~30%などで設定されることになります。
20%を超えた場合、貸金業者であれば利息制限法の条件を大きく上回ることになるため、これでは闇金業者が行う高利貸しと同じではないか!と勘違いする方もいるようです。
なぜ2社間では手数料が高くなりがちに?
2社間で契約を結ぶファクタリングの手数料が高めになる理由として、ファクタリング会社の貸し倒れリスクの高さが関係すると述べましたが、売掛先を加えないことが売掛債権の回収リスクを重くしてしまうことも理由です。
売掛債権が売却され、ファクタリングを利用する会社にその代金が支払われた後で、売掛先から売掛金の入金があります。しかし、売掛先からの入金先はファクタリング会社の口座ではなく、ファクタリングを利用した会社の口座です。
売掛先から売掛代金の入金を受けたファクタリング利用会社は、その代金をファクタリング会社に渡さなければなりません。
ここでもし、ファクタリング利用会社がこの売掛代金を自己資金として使用してしまったら…。その上、売掛先の業績悪化などで、売掛代金が支払われない可能性も否定できません。
このような貸し倒れリスクと回収リスク、二重にリスクを負うことになるファクタリング会社は、手数料を高めに設定してリスクヘッジを行うことになります。
ファクタリングは怪しくない真っ当な資金調達の手法
手数料だけみれば怪しいと思うかもしれませんが、現金化されるまでのスピードなど、見合うだけのメリットもある資金調達の手法です。十分に理解した上で利用を検討するようにしましょう。