ファクタリングで飲食店が利用するメリット・デメリット徹底解説
2024年8月14日
近年は飲食店でもキャッシュレス決済の導入が進んでおり、それに伴ってキャッシュフローの悪化が見られるケースも増えています。いざというときに現金がないと、飲食店では仕入れもままなりません。
今回の記事では、キャッシュレス決済の売掛債権を利用して資金調達する方法をまとめました。くわえて、飲食店の資金繰りが悪化する理由や、ファクタリングを利用するメリット・デメリットも解説します。
キャッシュレス決済を導入しつつ、ファクタリングを活用して上手に資金繰りを改善しましょう。
飲食店の資金繰りが悪化する3つの理由
飲食店の資金繰りが悪化する3つの理由を解説します。
キャッシュフローの理解不足
売上が伸びない
FLRコストが高い
資金繰り悪化に対処するとともに、原因を突き止めて根本的な改善策も検討しましょう。
キャッシュフローの理解不足
飲食店の資金繰りが悪化する理由には、キャッシュフローへの理解不足が挙げられます。キャッシュフローとは、現金(キャッシュ)の流れ(フロー)のことです。
キャッシュレス決済が増加している現在、売上があっても入金までにはタイムラグが生じます。入金前に支払いがあると、現金が手元に残らず資金繰りが悪化しやすくなります。
売上があるにもかかわらず手元資金が足りないと、資金ショートして黒字倒産に陥るかもしれません。キャッシュフローを改善する対策は以下の通りです。
仕入れを一括後払いに変更
入金サイクルが短いキャッシュレス決済サービスを利用
ファクタリングで売掛債権を現金化
キャッシュフロー不足で黒字倒産しないよう、必要な対策を立てましょう。
売上が伸びない
飲食店の売上が想定以上に伸びず、資金繰りが悪化するケースも多いです。開店直後は話題性があり売上が伸びますが、その状態が継続するとは限りません。また、常連客で売上が上がっている飲食店が、新しい飲食店に客を取られる事態も考えられます。
客足が鈍っているにもかからず、何の対策も取らなければ売上が減少して資金繰りが悪化します。売上を確保するには以下の2つの対策が必要です。
新規客の獲得
リピート率の向上
新規客の獲得には、宣伝広告を打つ・新しいメニューを開発・イベントを開催といった対策を検討しましょう。リピート率を上げるには、接客の向上・独自メニューの開発・SNSでの発信などが考えられます。
FLRコストが高い
FLRコストが高いと、利益率が低くなり資金繰りが悪化します。
FLRコストとはFood(食材費)・Labor(人件費)・Rent(家賃)を合わせたコストです。飲食店経営の代表的なコストで、経費の大部分を占めるのが特徴です。
業態によって比率は変わりますが、FLRコストは売上の70%以内が適正な目安とされています。70%を超えると利益率が低くなり、資金繰り悪化の大きな原因となります。
FLRコストの削減には、以下の対策を行いましょう。
食材費のコスト削減
値段設定の見直し
オペレーションを最適化して人件費を下げる
大家に家賃交渉をする
上記のような根本的な改善策を進めるとともに、足りない資金はファクタリングで調達しましょう。
飲食店に存在するキャッシュレス決済での売掛債権
飲食店には、キャッシュレス決済で発生する売掛債権が存在します。
キャッシュレス決済の普及の背景や、キャッシュレス決済による売掛債権の概要をわかりやすく解説します。
飲食業界でのキャッシュレス決済の普及
日本はキャッシュレス後進国と言われていましたが、ここ数年で利用者が飛躍的に増加しています。経産省が2021年に行った「キャッシュレス決済 実態調査アンケート」によれば、飲食店の85.4%にキャッシュレス決済が導入されています。
キャッシュレス決済の種別の導入状況は以下の通りです。
・クレジットカード:58.3%
・交通系電子マネー:33.2%
・非交通系電子マネー:32.8%
・コード決済:68.4%
さらに、51.9%の人々が飲食店での支払いでキャッシュレス決済を利用したいと考えています。このことから、キャッシュレス決済の導入は売上に大きな影響を与えると予想されます。今や売上を最大化するためには、キャッシュレス決済の導入が必須です。
キャッシュレス決済の売掛債権とは
キャッシュレス決済の売掛先は、キャッシュレス決済を利用した客ではなく決済代行会社です。
飲食店の客がキャッシュレス決済すると情報が決済代行会社に送られ、決済期日になると決済代行会社から飲食店に代金が入金されます。しかし、決済代行会社によっては入金までに1ヶ月~3ヶ月かかるケースも珍しくありません。
決済期日の入金が行われるまで、決済代行会社を売掛先とした売掛債権は解消されません。キャッシュフローを改善し、資金繰りをよくするには売掛債権の早急な現金化が必要です。
飲食店でもファクタリングが利用できる
飲食店でも、売掛債権があればファクタリングが利用できます。キャッシュレス決済によって決済代行会社に請求している代金は、飲食店にとっては売掛債権にあたります。
この売掛債権をファクタリング会社に売却すれば、決済期日を待たずに現金化が可能です。早期に現金化して資金に充てれば、資金繰りの改善や新規投資などに利用して状況の改善が見込めます。
資金繰り改善のためにも、飲食店で利用できるファクタリングの仕組みをしっかりと把握しましょう。
<売掛債権を現金化するファクタリングの仕組みとは?/h3>
ファクタリングとは売掛債権をファクタリング会社に売却して、手数料を差し引いた代金が受け取れる仕組みです。売掛債権の決済期日までに現金化できるため、資金繰りの改善が期待できます。
ただし、手数料が高いと受け取れる代金が少なくなるため注意しましょう。最近はオンライン完結のファクタリングが主流になりつつあり、リーズナブルな手数料で利用が可能です。また、オンラインファクタリングは必要書類が少なく、スピーディーな資金調達に向いています。
最短即日で売掛債権を現金化できるのも、ファクタリングの大きな魅力です。
飲食店でファクタリングを利用するメリット
飲食店でファクタリングを利用するメリットは以下の通りです。
売掛金をスピーディーに現金化して資金繰り改善
信用情報に影響がない
管理業務が効率化できる
ほぼ確実に審査に通る
設備投資や新規出店の資金にする
メリットをしっかりと把握し、上手にファクタリングを活用しましょう。
売掛債権をスピーディーに現金化して資金繰り改善
ファクタリングは、最短即日で売掛債権の代金を受け取れます。
急ぎで資金が必要なら、最短即日で現金化可能なオンラインファクタリングがおすすめです。必要書類が少ないため準備にも手間がかかりません。また、手続きもパソコン・スマートフォンから手軽に行えます。
オンラインファクタリングは手数料がリーズナブルなサービスが多く、利益を圧迫しない点も魅力的です。「急な予約のキャンセル」「月末の支払いに困っている」といったときは、ファクタリングを利用して当座の資金不足を補いましょう。
信用情報に影響がない
ファクタリングは借入ではありませんので、信用情報に影響を与えません。信用情報が傷付かないため、将来的に銀行融資を検討している飲食店でも気軽に利用できます。
ファクタリングが信用情報に影響を与えないのは、ファクタリングが売掛債権の売買契約だからです。また、ファクタリングでは売掛先の信用力が重視されるため、銀行やビジネスローンの審査に落ちた飲食店でも利用できます。
ファクタリングを柔軟に活用して、上手に資金繰りを改善しましょう。ただし、資金繰りが苦しいなら根本的な改善策も早急に検討する必要があります。
ほぼ確実に審査に通る
キャッシュレス決済のファクタリングは、ほぼ確実にファクタリング会社の審査を通ります。
ファクタリングの審査で重視されるのは、売掛先の信用力や支払い能力です。キャッシュレス決済の売掛先は決済代行会社であり、倒産リスクや不払いリスクはほぼゼロです。なお、飲食店が赤字経営・税金滞納・信用力がないといった状態でも審査に通りますので安心してください。
審査に通るのはほぼ確実なので、できるだけ手数料の安いファクタリング会社を選びましょう。手数料を安くしたいなら、複数社に相見積もりを取るのがおすすめです。
設備投資や新規出店の資金にする
ファクタリングを利用して、設備投資や新規出店の資金を調達しましょう。
ファクタリングは銀行融資やビジネスローンとは異なり、開業から間もない飲食店でも利用できます。開業したての頃は資金不足に陥ることが多いですが、ファクタリングならスピーディーに資金調達が可能です。
ほかにも、手元資金がないが設備投資したい人や、新規出店の資金が足りない人にファクタリングはおすすめの選択肢です。ただし、ファクタリングは売掛債権の分だけしか資金調達できませんので注意しましょう。
売掛債権以上の資金が必要なら、銀行融資やビジネスローンを検討してください。
飲食店でファクタリングを利用するデメリット
飲食店でファクタリングを利用するデメリットは、以下の通りです。
キャッシュレス決済手数料とダブルで手数料が必要
売掛金が少ないとファクタリングが利用できないかも
前もってデメリットを知っておき、トラブルにならないようにしましょう。