ファクタリングで債権の分割は可能?

2024年8月22日

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売掛金の早期資金化ができるファクタリング。融資と違い、早くて即日で債権の買取が可能であることから、近年需要が高まっている資金調達方法です。
今回は、そのファクタリングで債権を売った後、売掛金は分割で返済できるのかについて説明していきます。

融資の場合は一括返済と分割返済が可能

銀行融資の場合は、一括返済と約定返済(分割での返済)があります。約定返済は、長期の融資を受けた場合に、毎月など一定期間で計画的に返済する方法です。また、毎回の返済額が元金と利息を合わせて同額の返済額となる元利均等、毎月同じ元金に利息を上乗せて返済する元金均等なども選べます。

ファクタリング会社への送金は分割は不可能

融資に対して、ファクタリングは分割返済はできません。
まず、3者間ファクタリングは、売掛金の回収時に売掛先企業からファクタリング業者へ直接、売掛金の支払いが行われます。そのため、ファクタリング利用企業は売掛金の支払い期日に特にすることはありません。

一方で、2者間ファクタリングの場合、売掛先企業にファクタリングを利用する事実を伝えていないので、一度ファクタリング利用企業の口座を通してファクタリング業者に売掛金の支払いをします。その際、回収した売掛金を分割でファクタリング業者に送金することができないのか気になる場合もあると思います。結論からいうと、売掛金の回収時に分割してファクタリング業者へ送金をすることはできません。売掛金の回収時には、一括での送金が必要です。

また分割払いは、貸金業にのみ認められているのでファクタリングで分割払いはできません。もし、分割を認めてしまえば分割払いの期間に金利が生じてしまいますが、ファクタリングは貸金業でない以上、金利を徴収することができないためです。ファクタリングは売買契約により、売掛金(売掛債権)を買い取ってもらうスキームであり、貸金業と線引きがされていることは理解しておくべきです。

貸金業は分割が可能

融資のように、貸金業に当たる業種であれば、分割支払いが可能です。

ファクタリングなのに分割ができる場合は注意

ファクタリングにおいて、分割払いが認められるのは通常ではありません。ファクタリングは、売掛金の売買であって融資や借入ではないため、基本的には売掛金の全額を一括で支払うことが求められます。

分割払いを設定することは、法的に融資行為と同じと見なされ、貸金業法に基づく規制に触れる可能性があります。ファクタリング会社が分割払いを提供する場合は、貸金業者としての登録が必要になるため、登録がなければ違法の可能性が高いです。

したがって、分割払いを提供するファクタリング業者は、貸金業登録をしているかどうかを確認する必要があります。登録されていない場合、利用者はリスクを負うことになります。​

まとめ

ファクタリングは、早期資金化ができるが分割での返済はできないことができません。反対に融資だと資金化こそファクタリングより時間はかかるものの、分割での返済が可能です。
資金状況や返済能力、緊急性などを考慮した上で、適切な資金調達方法を選択すると良いでしょう。