ファクタリングの返済方法・期日について詳しく解説!

2024年12月12日

この記事では、ファクタリングの返済方法・期日についてと滞る事態を防ぐ方法を解説します。

ファクタリングでは、売掛金を回収後に返済することが必要です。

お金を借りる方法ではないため返済するのではなく、回収した売掛金をファクタリング会社へ支払うことが必要になります。

利用者がファクタリング会社に代行して回収する2社間ファクタリングで必要となる流れですが、返済できない事態に陥るケースも見られます。

しかしファクタリングでは、支払いを延期してもらうことや、分割返済に切り替えることなどはできません。

ファクタリングの返済期日

ファクタリングの契約形態には、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあります。

2社間ファクタリングとは、利用者とファクタリング会社のみで契約が完結しますが、この形式の場合は利用者が売掛金を回収し、ファクタリング会社に支払うことが必要です。

返済期日は契約によって異なるものの、ファクタリング会社に代行して回収後は、すみやかに支払わなければなりません。

3社間ファクタリングでは、売掛先に通知を行い、承諾を得た上で契約を結びます。

売掛先からファクタリング会社へ直接、売掛金が支払われることになるため、利用者から返済する必要はなく、期日もありません。

ファクタリングの返済が滞る理由

回収した売掛金をファクタリング会社に返済できず、滞ってしまうケースも見られますが、主に次の3つがその理由です。

1.資金繰りが改善されない
2.売掛金を回収できない
3.売買手数料が高い
それぞれ説明します。

1.資金繰りが改善されない

ファクタリングの返済が滞る理由として、資金繰りが改善されないことが挙げられます。

売掛金を現金化し、手元のお金が増えたときは一時的に資金繰りが改善されたように感じます。

しかし長期に渡りファクタリングを利用すると、本来受け取るはずの売掛金が目減りし続けるため、資金繰りは改善どころか悪化します。

ファクタリングの利用者は手元の資金が少なく、ファクタリング会社へ売掛金を返済する期日に、他の支払いを抱えているケースも少なくありません。

いろいろな返済や支払いを抱えた状態で、回収した売掛金を別の支払いに充てたり流用したりしてしまい、返済できなくなるケースもあるようです。

2.売掛金を回収できない

ファクタリングの返済が滞る理由として、売掛金を回収できなかったことが挙げられます。

売掛先の資金繰りが悪化していると、売掛金の入金が遅れます。

最悪の場合、売掛先が倒産してしまい、売掛金を回収できなくなるとファクタリング会社への支払いもできません。

ファクタリング会社に売掛債権を譲渡した時点で、未回収となった場合の貸し倒れリスクも移転されます。

そのため利用者が回収できなかった売掛金を、ファクタリング会社に返済する責任を負う必要はありません。

ただし、償還請求権ありのリコースファクタリングで契約した場合は、売掛金を回収できないときでも返済義務が生じるため注意しましょう。

リコースファクタリングは融資として扱われるため、契約締結できるのは銀行や貸金業登録をしている業者のみです。

3.売買手数料が高い

ファクタリングの返済が滞る理由として、売買手数料が高いことが挙げられます。

売買手数料が高いと、ファクタリング会社から支払われる買取代金が少なくなるため、手元に入金されるお金が減ります。

売掛先から回収した売掛金をファクタリングに返済してもマイナスであることに変わりはなく、繰り返しファクタリングを利用し続ければ手元に残るお金がさらに目減りします。

そのためできるだけ売買手数料を安く抑えられるファクタリング会社と契約したほうが、手元のお金も目減りしにくくなり、返済が滞ることを防ぐことができます。

ファクタリングの返済でできないこと

ファクタリングでは、利用者がファクタリング会社に代行して売掛金を回収した後は、すみやかに返済することが必要です。

たとえ支払いが難しい状況であっても、以下の返済による対応はできないと理解しておきましょう。

・延期
・分割払い
それぞれ説明します。

延期

ファクタリングの返済は、延期することはできません。

別の返済に迫られているときに売掛金を回収すると、回収分を支払いに充ててしまいたくなるものでしょう。

しかし回収した売掛金は、すでにファクタリング会社に譲渡されている債権であり、使い込むことはできません。

当然、返済延期という対応もできないため、すみやかに支払うことが必要です。

万が一返済できない場合は、請求から逃げたり無視したりするのではなく、ファクタリング会社に早急に伝えるようにしてください。

分割払い

ファクタリングの返済は、分割払いに切り替えることはできません。

回収した売掛金を、たとえば2回や3回などに分けて支払う方法を希望しても、一括での返済以外の受け付けはない理解しておきましょう。

その理由は、ファクタリング会社は賃金業者ではないため、分割払いで発生する利息は受け取れないからです。

分割払いを認めている貸金業登録をしていない業者は、違法なヤミ金融業者であると考えられるため、トラブルを防ぐためにも契約しないでください。

ファクタリング会社に返済しなかった場合のリスク

ファクタリング会社へ回収した売掛金を返済しなければ、以下のリスクを発生させます。

1.売掛先に通知される
2.訴訟を起こされる
3.刑事罰に処される
それぞれ説明します。

1.売掛先に通知される

ファクタリング会社に回収した売掛金を返済しなかった場合、売掛先に債権譲渡の事実が通知される可能性があります。

債権譲渡通知とは、売掛債権がファクタリング会社へ譲渡されたことを売掛先に知らせる通知です。

本来、2社間ファクタリングでは売掛先に知られず取引ができる契約であるものの、債権譲渡通知によりファクタリングの利用を知られてしまいます。

売掛先からの信頼を失うことになり、その後の取引に影響が及ばないとも言い切れないため、返済が滞らないように注意してください。

2.訴訟を起こされる

ファクタリング会社に回収した売掛金を返済しなかった場合、訴訟を起こされる恐れもあります。

2社間ファクタリングで債権譲渡登記を行っていると、売掛債権がファクタリング会社に譲渡された事実や現在の権利者などが記録されます。

売掛金を返済しないことに対してファクタリング会社から訴訟を起こされた場合、登記の記録を証拠に使われると、敗訴となり社会的信用を失う恐れもあります。

訴訟を起こされないように、売掛金を回収したらすみやかにファクタリング会社に支払いましょう。

3.刑事罰に処される

ファクタリング会社に回収した売掛金を返済しない状態を続ければ、最悪の場合、刑事罰に処されます。

支払いが遅れたことでファクタリング会社から請求の連絡があり、それでも返済しない状態を続ければ、最悪の場合は詐欺罪や横領罪などの刑事告訴に発展します。

ファクタリング会社からの連絡を無視するメリットはないため、早めに返信するなど問題を大きくしない対処が必要です。

まとめ

ファクタリングの返済期日は、契約するファクタリング会社によって変わります。

しかし売掛先から売掛金を回収したら、速やかにファクタリング会社へ支払うことが必要です。

ファクタリングであれば、借り入れを行わずに現金を得ることができるので、後の返済負担に苦しむことなく資金調達できます。

そのメリットを活かした資金調達につなげるためにも、回収した売掛金を流用したり使い込んだりしないようにしましょう。