ファクタリングは支払いサイトを短縮できる

2023年2月26日

支払サイトとは、取引代金の締め日から実際に代金を支払うまでの期間のことを指します。

私たちが普段お店で商品を買って現金で支払いを行うような場合は、取引を行うタイミングと代金を支払うタイミングが同じです。
これと同じように企業間の取引においても、取引が行われるタイミングと代金が支払われるタイミングが同じであれば、「支払サイト」という概念は必要ありません。

ファクタリングは、売掛金を早期現金化できるサービスのため、支払サイトを調整でき、資金繰りの悪化の改善に役立ちます。

この記事では、ファクタリングを使った支払サイトの調整について解説します

比較的新しい資金調達方法として注目されているため、ファクタリングで支払サイトを調整する方法を押さえておきましょう。

ファクタリングで支払サイトを調整できる

ファクタリングは、売掛金を買い取ってもらうことで期日前に早期現金化できるサービスです。

ファクタリング利用による支払いサイト短縮効果で、切迫した資金繰りを緩和できるメリットがあります。

例えば、ファクタリングによって「3か月先に入金予定の売掛金」を現金化すれば、支払いサイトを3週間短縮する効果が期待できます。

資金繰りの改善の基本は「入金は早く」「支払いは遅く」

資金繰り改善の方法はいろいろとありますが、最もシンプルで効果的なのは次の2つです。

・支払い長期化
・入金の早期化

ファクタリングは、上記のうちの「入金の早期化」の効果により、資金繰りを改善する方法ということになります。
本来であれば交渉によって可能な限り支払いサイトを短くしてもらうのが理想です。

しかし取引先との関係維持等も考えると、なかなか言い出せないことも多いのが現実でしょう。

その点ファクタリングであれば(自社の手数料負担はありますが)取引先に負担を掛けずに入金早期化が可能です。

ファクタリング利用の注意点

ファクタリング利用には手数料がかかるので、費用対効果のバランスを良く検討しなければなりません。
ファクタリングが適するのは「緊急一時的に資金繰りを改善する必要がある時」に限られます。

基本的に一般的な融資よりも手数料が高額であることから、ファクタリングは常時利用には向いていないのです。

ファクタリングで一時しのぎをするのは良いですが、長期的な資金繰り改善策を並行して実行する必要があります。
費用面を無視して無責任にファクタリングを勧めるネット情報に惑わされないように注意してください。

自社の資金繰りの状態を把握するには?

資金繰りを高精度にモニタリングするのは難しい面もありますが、比較的簡単に把握するなら「売掛金回転期間(売掛債権回転期間)」をチェックするのがおすすめです。

売掛金回転期間とは、商品などを販売してから代金回収までに掛かっている期間を日数や月数で示すものです。

代金の回収までの期間が長過ぎると支払いばかりが先行し、手元資金が不足しやすくなります。

せっかく利益が出ていても、支払いができなければ黒字倒産になりかねません。

上記のような事態を防ぐためにも最低限、売掛金回転期間のチェックは欠かせないのです。

こちらでは売掛金回転期間の計算方法と活用方法について解説します。

売掛金回転期間を算出

売掛金回転期間は月数もしくは日数で求めるのが一般的です。
大雑把にイメージするなら月数でも十分ですが、よりシビアにチェックするなら日数で求めるのが良いでしょう。
それぞれの回転期間は以下のように求められます。

月単位で
計算 売掛金の総額÷(1年間の売上総額÷12)
=売掛金回転期間(月数)
日単位で
計算 売掛金の総額÷(1年間の売上総額÷365)
=売掛金回転期間(日数)
たとえば年商1億円の企業で売掛金総額が3,000万円だとするなら、以下のように簡単に計算できます(月単位)。

3,000万円÷(1億円÷12)≒3.6カ月

なお1年間の売上総額は直近決算の数値でも良いですが、決算期から半年以上経過しているなら直近12カ月分の売上を集計した方が、現状をより正確に把握できます。

売掛金回転期間を比較する

売掛金回転期間が適切かどうかをチェックするには、以下の2つの方法がおすすめです。

・過去の売掛金回転期間と比較
・売掛金回転期間を同業他社と比較

それぞれの方法を簡単に説明しましょう。

過去の売掛金回転期間と比較

過去数年間に渡って売掛金回転期間がどのように変化しているのか比較するのも有効な方法です。

売掛金回転期間が伸びているようであれば、どの売掛先が問題なのかを詳しくチェックする必要があります。

また変動幅が大きいなら資金繰りが不安定の傾向ですから、不意の資金ショートにあらかじめ備えておくべきと言えるでしょう。

売掛金回転期間を同業他社と比較

業界の慣行や取引先の規模などにより売掛金のサイトが異なるケースが多いため、同業他社と比較するのがベターです。
同業者と比較することで自社の売掛金回転期間が優秀なのか改善すべきなのかを判断できます。

ただし、売掛先に大手企業が占める割合が多い場合は、回転期間が伸びるのはやむを得ない面は否定できません。

詳しい説明は省きますが、基本的に大手企業は売掛サイトが長めですし、交渉で短期化するのは事実上不可能と言って良いでしょう。

このような場合には、無理に売掛金回転期間を短くする必要はありません。

支払サイトが短くなると資金繰りが良くなる理由

資金繰りを改善するのに支払いサイトを短くするのが効果的な理由は、支払いサイトが短くなれば売掛金の総額を少なくできることにあります。

資金繰りの面では「今すぐ使えないお金」である売掛金が膨らむのは好ましくありません。
仮に支払いサイトが3か月なら、売掛金の金額も3か月分が溜まってしまいます。

例えば、1か月分の売掛金が500万円とするなら、3か月分では1,500万円にもなってしまうわけです。
支払いサイトが1か月に短縮できたなら、売掛金の金額は1か月分の500万円で済みます。

可能な限り売掛金の支払いサイトを短くすることで、実際に使えるお金を増やすことができるのです。

ファクタリングは支払いサイトを短縮できるのまとめ

こちらではファクタリングで売掛サイトを調整する方法を中心に解説しました。
最後にもう一度、大切なポイントを振り返ります。

1ファクタリングで売掛金を早期現金化することで、売掛金回転期間を短縮して資金繰り改善可能
2ファクタリングは手数料が高いので緊急一時的な利用に限り、並行して長期的な資金繰り改善策を実行するべき
3支払いサイトが短くなると売掛金総額が少なくなり、実際に使えるお金を増やすことができる
4同業他社や、自社の過去の売掛金回転期間との比較が有効
5資金繰り状況を簡単に把握するには「売掛金回転期間」をチェックするのがおすすめ

これらのことを理解することで、ファクタリングで売掛サイトを調整するべきか適切に判断できるようになります。

ぜひ参考にしていただき、自社の資金繰り問題をベストな方法で解決するヒントを見つけてください。