起業するのにクラウドファンディングが有効?メリットや流れを解説

2023年11月6日

起業するにもある程度まとまった資金が必要になりますよね。起業するうえでの資金調達の方法として、クラウドファンディングを検討することもできます。資金集めの流れやメリット、デメリットなどを具体的に紹介するので、ぜひ参考にしてください。また、実際に起業した事例やビジネスを成功させるアイデアなどについても紹介します。

クラウドファンディングで起業するには?

クラウドファンディングは不特定多数の支援者から資金を集める方法です。起業するときの資金調達の方法としても活用できます。

クラウドファンディングを活用した資金調達は、次の流れで進めていきましょう。

①目標金額の決定
②クラウドファンディングのサイトに申請
③プロジェクトの立ち上げ
④宣伝
⑤資金調達後に事業開始
⑥支援者へのリターン

クラウドファンディングのプラットフォームは多数あります。それぞれ利用料金の体系などが異なるので、いくつか比較して利用しやすいものを選びましょう。

クラウドファンディングでは不特定多数の支援者から資金を集めるため、サイトの閲覧者が多いかどうかも重要なポイントとなります。しかし、閲覧者が多いクラウドファンディングサイトには登録されているプロジェクト数も多いため、ライバルが多いという点にも注意が必要です。

数あるプロジェクトの中から支援者に選んでもらうためには、プロジェクトの魅力を適切にアピールする必要があります。他のプロジェクトなども参考に、より魅力的に見せる工夫をしましょう。

クラウドファンディングの種類とは?

クラウドファンディングは、リターンのあり方によって次の3つの種類に分けられます。

寄付型

寄付型とは、商品やサービスなどのリターンは基本的に発生しないタイプのクラウドファンディングのことです。被災地の支援など、社会貢献性の強いプロジェクトは寄付型であることが多いです。

購入型

購入型とは、プロジェクトを立ち上げた起案者が提供する商品やサービスを、支援者が購入する形で出資するタイプのことです。支援者は出資のリターンとして、商品やサービスを得ます。

購入型には、起案者が決めた目標金額を集められた場合のみプロジェクトを実施する方法と、支援者が1人でもいればプロジェクトを実施する方法の2つの方法があります。多くのクラウドファンディングサイトが購入型に対応しているので、比較してからサイトを選びましょう。

金融型

金融型とは、資産運用したい個人投資家から小口の資金を集めてまとまった資金にし、資金調達したい起業家に融資する仕組みです。出資する側と出資される側が直接資金をやり取りするのではなく、間に仲介事業者が入るスタイルです。

金融型はソーシャルレンディングとも呼ばれます。支援者は資金を提供することで金銭的なリターンを得られるため、資産運用の方法として用いられることもあります。

クラウドファンディングで資金調達する流れは?

基本的にはクラウドファンディングサイトは無料で利用できます。しかし、資金を集めた後に一定の手数料がかかるため、いくつかのサイトを比較してから選ぶようにしましょう。

利用したいサイトが見つかったとしても、審査があるため、必ずしも利用できるとは限りません。各サイトの規定をよく読み、審査基準を満たしているか、サイトの趣旨に合っているかをセルフチェックしてから審査に申し込みましょう。

以下の流れで、クラウドファンディングを活用した資金調達を行います。

・プロジェクトページ完成後、公開して資金調達をスタート
・掲載したいクラウドファンディングサイトを検討
・クラウドファンディングのプロジェクトページを作成
プロジェクトページは、支援者にアピールする大切な場です。何度も読み返し、プロジェクト内容がよくわかるか、またプロジェクトが魅力的に感じられるか確認しておきましょう。

クラウドファンディングで起業をするメリット・デメリットは?

資金調達の方法は、クラウドファンディングだけではありません。銀行から融資を受けたり、国や自治体の補助金制度を利用したりする方法もあります。しかしクラウドファンディングで資金を調達して起業することには、多くのメリットがあります。

またメリットがある一方で、デメリットにも注意しなくてはいけません。クラウドファンディングで資金を調達するメリットとデメリットについて解説します。

アイデアだけで起業できる点がメリット

通常、起業するためには多額の資金が必要です。例えばカフェを始めたいときには、店舗や設備、備品などを購入するために相応の資金を準備しなくてはいけません。開業資金が潤沢でないときは店舗を借りるという選択肢もありますが、賃貸契約の際にもある程度まとまった金額が必要なため、資金がない状態で開業することは不可能です。

銀行などから融資を受けて開業することもできますが、自己資金としてある程度の金額があることが条件になることもあります。そのため起業したいときには、まずは資金を準備することから始めなくてはいけません。

しかし、クラウドファンディングで多くの支援者から出資が得られれば、まったく資金がない状態でも起業できます。クラウドファンディングは融資とは異なりお金を借りるわけではないため、自己資金があるかどうかも問われません。つまりクラウドファンディングを利用すれば、アイデアさえ優れていれば起業が可能になります。

サイトに登録するときには、プロジェクトの紹介が不可欠です。これは支援者を集める手段になるだけでなく、マーケティングの手段にもなります。資金調達と同時に宣伝しつつ、支援者の反応もチェックしてプロジェクトを進めていきましょう。

他にも調達資金のリターンを自由に設定できることや、経歴や実績がなくても資金調達ができることもメリットです。新しい資金調達の方法として、クラウドファンディングを検討してみましょう。

アイデアを公表することがデメリットにもなる

クラウドファンディングサイトにプロジェクトを登録したとしても、資金調達できるとは限りません。また希望する資金が集まるまでに時間がかかることもあり、予定していたペースで事業を進められないこともあります。

プロジェクトとして公開することで、アイデアが盗まれる可能性もあります。似たようなビジネスモデルの事業者が増えれば、その分、ライバルが増えるため、アイデアが優れていても爆発的なヒットにはつながりにくくなるでしょう。

また支援者が集まったとしても、プロジェクトがうまくいかないこともあります。利益が上がらないときは、支援者に対するリターンや返金などの対応が困難になる可能性もあるでしょう。

クラウドファンディングで起業を成功させるポイント

クラウドファンディングで起業を成功させるためには、次のポイントに留意しましょう。

途中経過を報告する

プロジェクトページは、何度でも書き換えられます。こまめに宣伝を行いながら、支援数などの途中経過を報告するようにしましょう。

プロジェクト内容をわかりやすくする

プロジェクト内容がわかりにくいと、支援者を集められません。写真や文章にストーリー性を持たせて共感を得たり、プロジェクトの将来性について詳しく説明したりすることで、プロジェクト内容をわかりやすく説明しましょう。返金についてなど支援者が不安になる点は事前に解消しておくことも、成功のポイントです。

魅力的なリターンを提供する

リターンは実行者の負担にならず、支援者にとって魅力的なものにすることが大切です。他のプロジェクトも参考に、魅力的なリターンを選びましょう。

成功事例を参考にクラウドファンディングで起業しましょう

クラウドファンディングを利用することで、宣伝しながら資金調達をすることもできます。また支援者の反応をマーケティングに活かすことも可能です。

とはいえ起業に必要な資金をすべてクラウドファンディングで調達することは、容易ではありません。他の方法も併用し、無理のない資金調達を実現しましょう。