ファクタリングを利用する前に税理士に相談するメリットとは?
2024年12月6日
資金調達の相談をするとき、まずはどこに相談したらいいのか悩んでいる人もいるでしょう。
確かに資金調達に詳しい税理士であれば、銀行から融資を受ける方法以外にも、国や自治体の融資や補助金・助成金など広く把握できているため相談しやすいはずです。
また、銀行の融資担当者とどのように交渉を進めればよいか、事業計画書・創業計画書の作成や申請方法なども熟知している税理士ならよりスムーズに資金調達できます。
資金調達を税理士に相談するメリット
申し込みすれば希望通りに融資を受けることができるとは限らず、審査が通らないこともあれば、希望した金額よりも低い額でしか借入れできないこともあるといえます。
しかしそれでは十分な資金調達につながらないため、資金調達に詳しい税理士を頼ることでより確実に、スムーズに資金を準備できるようになるでしょう。
その理由は主に次のようなことにあると考えられます。
資金の目的や状況に合った制度を選び紹介してもらえる
資金調達の方法は銀行から融資を受ける以外にもいろいろありますが、たとえば自治体の制度などは募集要件が変更されることもあり、複数ある制度からどれが適しているか選ぶのは手間や時間がかかります。
しかし資金調達に詳しい税理士なら、最新の情報を把握しているため、目的や状況に合った支援制度や調達方法を選び紹介してもらえます。
融資の面談のサポートを受けることができる
金融機関から融資を受けるときなど、融資担当者と面談が必要です。
面談では必要な資金の金額やその根拠、返済資金をどのようにねん出するのかなど、様々な質問がされます。
このような場面でも、税理士から事前に面談でどのような説明をすればよいかアドバイスしてもらえます。
融資担当者と面識がある税理士なら、橋渡しの役割も担ってくれるなどスムーズに面談を進めることが可能となる場合もあるようです。
提出が必要な書類について的確にアドバイスしてもらえる
融資を受けて資金調達するときには、事業計画書・創業計画書・決算書といった書類を準備し、融資担当者と面談することが必要になります。
税務のプロである税理士からアドバイスを受けた書類を提出できるため、書類の信用度が高くなるのもメリットです。
税理士に資金調達を依頼すると成功報酬の支払いが必要
資金調達を税理士に依頼したときには報酬の支払いが必要です。
資金調達の税理士報酬の相場は、依頼する業務の内容やどの制度を利用するかなどで違ってきます。
資金調達に関連する業務全般を依頼するのか、事業計画書の作成だけ依頼するのかなどにより異なるといえますが、主な相場は次のとおりです。
まず資金調達業務全般を依頼する場合には、
・着手金 3~5万円
・成功報酬 調達額の2~5%
が主な相場となります。
なお、補助金や助成金の申請は着手金なしで調達額の15~30%で報酬を支払うケースが多いようです。
事業計画書の作成などスポットによる依頼の場合には、
・事業計画書の作成のみなら3~5万円
・資金調達や書類作成の相談であれば1時間1万円~
といった金額が相場になります。
顧問契約している税理士がいれば、着手金は発生せずに調達額の2〜5%を成功報酬として支払うケースが多いといえます。
スムーズな資金調達が可能となるのは、税理士に相談するメリットといえます。
しかし着手金や成功報酬が発生すると、十分な資金調達につながらない可能性もあると留意しておくべきでしょう。
資金調達の相談先は税理士以外にもある
資金調達の相談は税理士に直接行わなくても、ファクタリング会社を通して専門的なアドバイスを受けることも可能です。
ファクタリング会社によっては資金調達のコンサルティングも行い、様々な専門家とネットワークを構築しながら、アドバイスを行う業務を可能としています。
この場合にはファクタリング会社への報酬などが発生しないため、十分な資金調達につながりやすいことがメリットといえます。
もし資金調達についてアドバイスを受けたいならぜひファクタリング会社への相談も検討してみることをおすすめします。
ファクタリングとは
ファクタリングとは、売掛金などの債権を期日前に法人から買い取るサービスです。
法人からすると買取手数料は引かれますが債権を早く現金化できるので、経費の事前持ち出し等の急な資金需要にも対応することができます。
ファクタリングのメリット・デメリット
メリット
①債権を期限前に現金化できます。(手形割引に近いです。)
②申し込みから入金完了までが、銀行融資に比べて非常に早いです。(銀行融資は、最短でも2週間以上かかります。)
③担保や保証人が不要になります。
③赤字や税金滞納があっても、ご利用できます。
⇒融資の場合は、契約不可になるケースがほとんどです。
デメリット
①買取手数料が高いです。(法人の信用力にもよりますが、通常3~20%になります。)
⇒銀行融資は、年利1~5%の利息で済みます。
②一時的な資金調達にはなるが、根本的な資金繰り対策にはならないです。
③融資に比べると、調達可能金額は少な目になります。
ファクタリングに関しては法外な手数料を要求するところや、ファクタリングを装ったヤミ金融業者もあるので金融庁も注意を呼び掛けています。
利用する場合には手数料の妥当性、会社の信用度、契約内容などを税理士の先生も含めて、しっかり確認するようにしましょう。