ノンバンク系ファクタリングとは?銀行系や独立系との違いを解説

2024年6月2日

ノンバンク系・銀行系・独立系の3種類にファクタリング会社は運営会社分けられます。

その中でも、ノンバンク系は大手の会社が多く、大口の買取に対応しているケースも少なくありません。

本記事では、ノンバンク系ファクタリング会社の特徴を解説します。

銀行系や独立系との違い、ノンバンク系のメリットやデメリット、ファクタリング会社選びのポイントなども解説するので、ファクタリングの利用を検討している方はぜひ参考にしてください。

ノンバンク系以外のファクタリング会社とは

ファクタリング会社には、ノンバンク系ファクタリング会社以外にも、銀行系や独立系のファクタリング会社があります。

それぞれ、どのような特徴があるのでしょうか。

ここでは、ノンバンク系以外のファクタリング会社の特徴を解説します。

銀行系ファクタリング会社

銀行系ファクタリング会社とは、銀行や銀行のグループ会社が運営しているファクタリング会社です。

都市銀行や地方銀行、信用金庫といった預金や融資などのサービスを行っている金融機関の他、銀行が出資して運営するファクタリグ専門会社も銀行系ファクタリング会社に含まれます。

銀行系ファクタリング会社は、経営が安定しており知名度が高いことが特徴です。

また、銀行が運営しているため信頼性が高く、安心感がある点も大きな特徴でしょう。

銀行系ファクタリング会社は、他のファクタリング会社よりも手数料が安めに設定されている傾向にあります。

取り扱っているファクタリングの種類も多いため、目的に応じたファクタリングを利用できます。

しかし、銀行系ファクタリング会社は審査基準が厳しく、取り扱い可能額が高額な傾向にあるため、売掛先や利用者(利用会社)の信用力や事業規模によっては、審査を通過できずに利用できない可能性もあるでしょう。

また、2者間ファクタリングは取り扱っていないところが多く、基本的に3者間ファクタリングを利用したい企業が対象となります。

独立系ファクタリング会社

独立系ファクタリング会社とは、銀行やノンバンク以外の会社が運営しているファクタリング会社です。

独立系ファクタリング会社は、ファクタリングサービスを専門で提供しているところが多いのが特徴です。

2者間ファクタリングに対応しているところも多く、ノンバンク系や銀行系と比較すると資金調達までの日数が短めで、中には即日資金調達できるケースも珍しくありません。

また、独立系ファクタリング会社は審査が柔軟なことも特徴です。

そのため、他のファクタリング会社で審査に通らなかった場合でも、審査に通るケースがあります。

少額取引に対応している会社も多いので、小規模事業者だけでなく個人事業主やフリーランスでも利用しやすいでしょう。

ただし、ファクタリングは貸金業に分類されないため、独立系ファクタリング会社では貸金業の登録を受けていないケースがほとんどです。

そのため、悪徳業者が参入しやすく、優良会社かどうかを見極める必要があります。

ノンバンク系ファクタリング会社の特徴

ノンバンクとは、一般的に銀行以外の金融機関を指します。

銀行では預金や融資などのサービスを取り扱っていますが、ノンバンクは預金以外の金融サービスに特化していることが特徴です。

例えば、クレジットカード会社や消費者金融、信販会社、カードローン会社などがノンバンクに分類されます。

このように、ノンバンクでは金融サービスを扱っているため、貸金業登録をしていることも特徴です。

ノンバンク系ファクタリング会社とは、ノンバンクが運営しているファクタリング会社のことを指します。

ノンバンク系ファクタリング会社は大手企業のグループ企業が運営しているケースが多く、初めて利用する方にとっては安心感があるでしょう。

ノンバンク系ファクタリング会社のメリット

ノンバンク系ファクタリング会社を利用することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。

ノンバンク系のメリットは以下のとおりです。

・大手の会社が多い
・取り扱っている種類が多い
・ファクタリング以外のサービスも提供している
・銀行系よりも審査が早い

ここでは、各メリットを詳しく見ていきましょう。

大手の会社が多い

ノンバンク系ファクタリング会社は、大手の会社が多いことがメリットです。

知名度の高い会社が運営しているケースが多いため、利用者(利用会社)にとっては安心感があるでしょう。

また、親会社が知名度のある企業というケースも少なくありません。

大手企業が運営しているノンバンク系ファクタリング会社は、資金力の高さも大きなメリットです。

資金力があるため、大口の取引にも対応してもらいやすく、高額の売掛金を早期に資金化(現金化)したいという場合に利用しやすいでしょう。

取り扱っているファクタリングの種類が多い

ノンバンク系のファクタリング会社では、取り扱っているファクタリングの種類が多いことも大きなメリットです。

ファクタリングにはさまざまな種類があります。

ノンバンク系の場合、買取ファクタリングだけでなく、診療報酬ファクタリングや調剤報酬ファクタリングなどに対応していることも少なくありません。

そのため、医療系や介護系の債権を資金化(現金化)したいという場合にも適しています。

幅広い種類の債権に対応できるため、業種を問わず利用しやすいでしょう。

ファクタリング以外のサービスも提供している

ノンバンク系ファクタリング会社では、ファクタリング以外のサービスを提供しているところもあります。

独立系ファクタリングの場合には、ファクタリングに特化しているため、その他のサービスを提供することはあまりありません。

しかし、ノンバンク系ファクタリング会社は、大手企業や大手のグループ会社がサービスを提供しているため、ファクタリング以外のサービスを受けられることもあります。

例えば、融資や経営コンサルティングなどを行っているケースもあり、売掛金などの資金化(現金化)だけでなく、経営について相談したい、融資を検討しているという場合にも利用できます。

銀行系よりも審査スピードが速い

ノンバンク系ファクタリング会社は、資金調達までのスピードが銀行系ファクタリング会社よりも速い傾向にあります。

銀行系ファクタリング会社は、審査が厳しい傾向にあるため審査から資金調達まで時間がかかります。

一般的に、3者間ファクタリングの場合、売掛先の承諾が必要となるため資金調達までに時間がかかる傾向にあり、銀行系の場合は2~3週間程度かかります。

一方、ノンバンク系なら1週間程度で資金調達できるケースもあるため、できるだけ早く資金調達したい場合にも利用しやすいでしょう。

ノンバンク系ファクタリング会社のデメリット

ノンバンク系ファクタリング会社のデメリットは以下のとおりです。

・即日資金調達は難しい
・詳しい情報を得るのに問い合わせが必要
・小口取引に対応していないケースもある

ここでは、デメリットを詳しく解説するので、実際に利用する前に把握しておきましょう。

即日資金調達は難しい

ノンバンク系ファクタリング会社は、銀行系よりも資金調達までのスピードが速いことが特徴です。

しかし、即日資金調達できるケースは少なくなっています。

前述したように、ノンバンク系ファクタリング会社では3者間ファクタリングのみ取り扱っているケースが多く、資金調達までは1週間程度かかります。

3者間ファクタリングでは、売掛先への通知や承諾が必要になるためです。

このように、審査にはある程度の時間がかかるため、即日資金調達したいという場合には向いていません。

詳しい情報を得るには問い合わせが必要

ノンバンク系ファクタリング会社は数が少なく、ファクタリングサービスに関する情報があまり公開されていないケースも珍しくありません。

ホームページを見ても、手続きの流れや手数料などの詳細が公開されていないこともあります。

そのため、ファクタリングに関する詳しい情報を知りたい場合には、直接問い合わせて面談をしなければなりません。

情報を得るために手間がかかるため、各社を比較して検討するのが難しいという点はデメリットです。

小口取引に対応していないケースが多い

ノンバンク系ファクタリング会社は、大口の取引には対応しているケースが多いため、高額な売掛金の買取には向いています。

しかし、逆に小口の取引には対応していないケースもあるため、少額の売掛金を資金化(現金化)したい場合には不向きです。

例えば、小規模事業者や個人事業者などは、少額の売掛金しか保有していないケースも多いでしょう。

その場合には、ノンバンク系ファクタリング会社は利用できない可能性があるため注意が必要です。

ファクタリング会社を選ぶ際のポイント

ファクタリング会社は数多くあるため、複数の会社を比較して選ぶことが重要です。

ここでは、ファクタリング会社を選ぶ際のポイントを詳しく解説します。

ファクタリング会社の選び方で迷っている場合は、ぜひ参考にしてください。

信頼できる会社を利用する

まずは、信頼できる会社かどうかを確認することが重要です。

ファクタリング会社のホームページがあるかどうかを確認しましょう。

ホームページに、所在地や連絡先、会社概要などがしっかりと記載されているかどうかをチェックしておくと安心です。

また、口コミや実績なども確認しておきたいポイントです。

ホームページで実績を公開しているケースもあるため、どのぐらい実績があるのかを確認してみましょう。

ノンバンク系や銀行系は知名度が高い会社が運営していたり、グループ会社だったりすることが多く、信頼性の高い会社が多いことが特徴です。

一方、独立系ファクタリング会社は優良な会社も多くありますが、中には悪質な業者も存在します。

そのため、運営元の情報や実績、所在地などをしっかり確認することが重要です。

資金調達までの日数を確認する

申し込みから審査、資金調達までにかかる日数はファクタリング会社によって異なります。

前述したように、銀行系ファクタリングは審査が厳しく時間がかかるケースが多いため、資金調達までの期間は長くなりがちです。

ノンバンク系ファクタリング会社は、申し込みから資金調達まで1週間程度が目安になります。

銀行系より資金調達までの日数は短い傾向にありますが、即日資金調達できるケースは少ないでしょう。

独立系ファクタリング会社は即日資金調達できるところも多く、すぐに資金が必要な場合に向いています。

このように、資金調達にかかる日数はファクタリング会社によって異なるため、自社の目的や資金が必要なタイミングなどを考慮した上で選びましょう。

買取可能額を確認する

ファクタリング会社によっては、買取可能額の上限や下限が設けられているケースがあります。

銀行系やノンバンク系のファクタリング会社は、大口の取引に対応している場合が多く、買取可能額の上限が大きいことが特徴です。

一方、少額買取には対応していないことがあるため、買取可能額の下限があるかどうかを確認しておきましょう。

独立系ファクタリング会社は、少額買取に対応しているところも多くあります。

上限や下限を設けていない、下限が小さく設定されているという場合もあるため、小規模事業者や個人事業主、フリーランスなどの小口取引が多い方でも利用しやすくなっています。

大口取引の場合はノンバンク系や銀行系、小口取引の場合は独立系というように使い分けるのも1つの方法です。

手続きの方法を確認する

ファクタリング会社によって、手続きの方法や必要書類は異なります。

中には、オンラインでの見積りや契約が可能なところもあり、すべての手続きがオンラインで完結できるファクタリング会社もあります。

「急いで資金調達したい」「遠方のファクタリング会社を利用したい」「近くにファクタリング会社がない」という場合は、オンラインが便利です。

一方、対面での相談を希望している場合は、来社や訪問での対応が可能なファクタリング会社を選ぶと良いでしょう。

特に、初めてファクタリングを利用する場合は、手続きの流れや手数料など分からないことも多いため、対面で相談できると安心です。

対面とオンラインに対応しているファクタリング会社なら、初めは対面、2回目からはオンラインという使い方もできます。

複数の会社から見積りを取る

ファクタリングは融資ではありません。

そのため、金利はかかりませんが、利用する際に売掛金の買取額に対して手数料がかかります。

手数料には法的な決まりがなく、ファクタリング会社が自由に設定できます。

ファクタリング会社によって手数料は異なるため、複数の会社で見積りを取って確認しましょう。

複数社から見積りを取って比較することで、手数料の相場を把握できます。

手数料の相場を把握した上で、できるだけ手数料率の低いファクタリング会社を選ぶことがポイントです。

手数料の相場は、2者間ファクタリングと3者間ファクタリングで異なります。

2者間ファクタリングは8%~18%程度、3者間ファクタリングは2%~9%程度が相場の目安です。

まとめ

ノンバンク系ファクタリング会社は大手の会社が多く、手数料を抑えて利用できる可能性があります。

また、銀行系ファクタリング会社も銀行が運営、もしくは出資しているため信頼性が高く、利用する際に安心感があるのが特徴です。

しかし、ノンバンク系や銀行系のファクタリング会社では即日の資金調達が難しくなっており、急いで資金化(現金化)したい場合は不向きです。

また、少額買取に対応していないケースもあります。

一方、独立系ファクタリング会社は、審査が柔軟で少額買取に対応しているところが多くなっています。

即日資金調達可能なケースも多く、すぐに資金が必要という場合におすすめです。