フリーランス向けのファクタリング会社選びのポイントと審査通過のコツをご紹介

2023年3月16日

ファクタリングはフリーランスや個人事業主には不向きの資金調達だと思っていませんか?
そもそもファクタリングとは、保有している売掛債権を早期に現金化することができる金融サービスです。

融資に比べて、入金スピードが早く、審査通過率も高いため、主に資金繰りが難しい傾向にある中小企業に利用されていますが、近年ではフリーランス向けにサービスを提供するファクタリング会社も増えてきています。

しかし、開業届を提出していないフリーランスは、開業届を提出している個人事業主に比べて、社会的信用力が低いため利用できるファクタリングサービスが限られています。

また、取り扱う売掛債権の額面が少ないことから、審査落ちしてしまうケースも珍しくありません。

そこで本記事では、フリーランスのファクタリングの選び方から審査通過するコツまで解説しましたので、ぜひ参考にしてください。

フリーランスのファクタリングの選び方

フリーランスとは、企業や組織に所属せず、個人で仕事を行う働き方のことです。職種に限らず、個人で仕事を行うことができるスキルがあれば、誰でもフリーランスになることができます。

しかし、フリーランスは自ら営業活動を行わなければならないだけでなく、受注から納品まで依頼を受けた仕事の全てを自己責任で遂行しなければいけません。

そのため、フリーランスは複数の従業員が所属する法人や個人事業主と比べて、収入が安定しないという傾向にあります。また、売掛先の企業規模が小さいケースが多いため、売掛金の未回収リスクも高いといえるでしょう。

ファクタリングの取引後に売掛金が未回収となった場合、ファクタリング会社側が全ての損失を受けることになります。そのため、フリーランスが保有する売掛債権の買取に対応していないファクタリングサービスも少なくありません。

そこで本章では、フリーランスのファクタリングの選び方について解説していきます。

審査通過率が高いファクタリングがおすすめ

フリーランスは、法人と比較して売掛先の企業規模が小さいケースが多く、売掛金の未回収リスクが高い傾向にあります。

売掛先が大手企業や国の機関であれば、売掛金の未回収リスクが低くなるため、審査にも通過しやすくなりますが、フリーランスの売掛先は中小企業の中でも特に事業規模が小さい零細企業であることが多いため審査に通過しにくいです。

そのため、フリーランスの方には審査通過率の高いファクタリングサービスの利用をおすすめします。

各ファクタリングサービスで審査基準が異なるため、A社では審査落ちしたけどB社では通過できたというケースも珍しくありません。

他社では審査落ちしてしまったフリーランスの方でも、審査通過率の高いファクタリングサービスでは審査に通過できる可能性もあるため、あきらめずに利用できるファクタリングサービスを探すようにしましょう。

審査自体は無料で受けることができるので、安心して申し込みを行ってください。

取引先が大手企業だと審査通過率が高くなる

ファクタリング審査では、「売掛先の信用力」が最も重要視されます。なぜなら、売掛先の倒産や経営不振などにより、売掛金が未回収となってしまった場合、ファクタリング会社側が多大な損失を受けることになるからです。

フリーランスは主に信用力の低い中小零細企業と取引を行っているため、審査に通りづらい傾向にあります。しかし、取引先が信用力の高い大手企業の場合は、審査通過率が高くなるため、フリーランスの方でも利用できる可能性があります。

ただ、「フリーランスがファクタリング審査に通りずらい」ということは忘れないでください。ファクタリングサービスを選ぶ過程で、数回ファクタリング審査に落ちてしまう可能性も十分にあります。「また、落ちてしまった」など、精神的なダメージを受けないためにも、ファクタリング審査に落ちやすい現実を理解しておきましょう。

今すぐ資金調達したいなら即日ファクタリングを利用

ファクタリングでは、最短即日で資金調達を行うことが可能ですが、各ファクタリングサービスによって、入金スピードは異なります。そのため、今すぐ資金調達を行いたい場合はファクタリング即日提供しているファクタリングサービスの利用をおすすめします。

即日ファクタリングとは、申し込みを行った当日中に売掛債権を現金化することができるファクタリングサービスのことです。一般的なファクタリングでも、即日で資金調達することができるケースもありますが、即日ファクタリングの方がより高い確率で即日での資金調達を実現することができます。

即日ファクタリングは、一般的に利用者とファクタリング会社の2社間契約で取引を行うため、ファクタリングの利用に関して売掛先から承認を受ける必要がありません。そのため、売掛先に知られることなく、ファクタリングを利用することができるのです。

しかし、申し込みを行う時間や利用者側の書類の準備状況によっては、即日で資金調達できないケースもあるので注意しておきましょう。

オンライン完結ファクタリングは全国各地から使える

申し込みから契約、入金まで、ファクタリングに関する全ての手続きをオンライン上で完結することができるオンライン完結ファクタリングは、非常に利便性の高いサービスです。

従来のファクタリングでは、対面での面談が必要であったため、ほとんどのケースでファクタリング会社へ足を運ぶ必要がありました。ファクタリング会社側の社員が出張訪問してくれるサービスを提供している会社もありましたが、出張費用は利用者が負担しなければいけませんでした。

しかし、新型コロナウイルス蔓延などの影響により、オンライン完結ファクタリングの普及が始まり、現在ではほとんどのファクタリング会社がオンライン完結ファクタリングを提供しています。

オンライン完結ファクタリングでは、わざわざファクタリング会社へ訪問する必要がないため、近辺にファクタリング会社がない地方のフリーランスや業務が多忙なフリーランスでも気軽に利用することができます。また、24時間いつでも申し込みを行うことができるため、わざわざファクタリング会社の営業時間を気にする必要もありません。

お申し込み前にファクタリングの最低利用価格を確認

ファクタリング会社には、それぞれ買取可能額が設定してあります。

ファクタリングで利用する売掛債権の額面が、申し込みを行うファクタリング会社の買取可能額に含まれてない場合は、ファクタリングを利用できない可能性があるため、注意が必要です。

ファクタリング会社は、ファクタリング取引時に発生する手数料によって利益を得ています。売掛債権の額面が高くなれば高くなるほど、多くの利益を確保することができるため、利益を得にくい少額債権の買取に対応していないファクタリング会社も少なくありません。

そのため、ファクタリングに申し込む前にファクタリング会社の最低利用価格を確認しておくようにしましょう。

特に数万円単位の少額債権を取り扱うことの多いフリーランスは、ファクタリング会社の最低利用価格を満たせないケースが多いため、少額債権の買取に対応しているファクタリング会社を選ぶようにしましょう。

フリーランスがファクタリングで審査落ちする理由

フリーランスは、開業届を提出している個人事業主や法人と比べると信用力が低いです。そのため、ファクタリングの審査に落ちやすい傾向があります。

しかし、ファクタリングの審査に落ちする理由を事前に知っておくことで、ファクタリング審査に通過するための対策を行うことができるため、審査に通過しやすくなります。

本章では、フリーランスがファクタリングで審査落ちする理由について解説していきます。

売掛金の支払いサイトが60日以上あると厳しい

日本の企業間取引で主流となっている掛け取引では、商品・サービスの提供から代金を受け取るまでに30日~60日程度の支払いサイトが存在します。

しかし、建設業など、支払いサイトが長い傾向にある業界では支払いサイトが60日を超えることも珍しくありません。

フリーランスも複数のクライアントと取引を行うため、中には60日を超える支払いサイトでの契約をしているケースもあるでしょう。

しかし、支払いサイトが60日以上の売掛債権は、ファクタリングで審査落ちする原因となってしまいます。なぜなら、支払いサイトが長ければ長いほど、売掛先の倒産や経営悪化などにより、売掛金が未回収となるリスクが高くなるからです。

一般的に支払いサイトが60日以内の売掛債権であれば審査に通過できる可能性が高いといえますが、支払いサイトが60日以上ある場合は審査落ちしてしまう原因となってしまうため、注意が必要です。

売掛先(取引先)が個人の場合は信用力が低い

ファクタリング審査では、売掛先の信用力が重要視されます。なぜなら、売掛金を売掛先から回収する必要があるからです。

ファクタリングと融資の違いとして、ファクタリングは利用者側の信用情報・経営状況が審査に与える影響が少ないため、信用力の低いフリーランスの方でも利用することができるファクタリングサービスは多数存在します。

しかし、ファクタリングで使用する債権の売掛先が個人の場合は別です。先ほども述べたように、フリーランスや個人事業主は法人に比べて信用力が低く、資金力もありません。売掛先が個人の場合はファクタリング会社側の未回収リスクが高くなってしまうため、審査落ちしてしまうケースがほとんどです。仮に審査に通過できたとしても、高額な手数料を請求されることになるでしょう。

このように、売掛先が個人の場合は信用力が低いため、審査落ちしてしまう原因となってしまいます。売掛先が個人の債権は、そもそも対応していないファクタリングサービスもあるため、十分注意しておきましょう。

審査甘いと謳うファクタリングには要注意

ファクタリングは、売掛債権の売買サービスであるため、融資など他の資金調達方法と比べると審査が甘い傾向にあります。実際に、赤字決済や債務超過、税金滞納している方でも利用できるなど、融資の審査に通過することができない方でも利用することができるため、「ファクタリング=審査が甘い」という印象を抱いている方も少なくはないでしょう。

しかし、ファクタリングでは原則償還請求権がないため、売掛金が未回収となった場合はファクタリング会社側が損失を受けることになります。ファクタリング会社側としては、売掛金の未回収による損失を避けなければいけないため、売掛先の信用力や債権の内容に関してきちんと審査を行っています。

そのため、自ら審査が甘いと謳うファクタリング会社には注意が必要です。「審査が甘い」という誘い文句で、他社のファクタリング審査に落ちてしまった顧客を獲得し、高額な手数料を請求するケースも珍しくありません。

審査が甘いといわれるファクタリングですが、ファクタリング会社は損失を回避するために厳正な審査を行っているため、審査が甘いと謳うファクタリング会社は選ばないようにしましょう。

償還請求権付きのファクタリングは違法業者

償還請求権とは、ファクタリング契約後に売掛金が未回収となった場合に、ファクタリング会社側が利用者に対して弁済を求めることができる権利のことです。

一般的にファクタリングでは償還請求権なしの契約となりますが、銀行系のファクタリングサービスでは償還請求権付の契約になることもあります。

しかし、貸金業登録を行わず、償還請求権付のファクタリング契約を結ぼうとするファクタリング会社は違法業者となります。なぜなら、償還請求権付のファクタリング契約は、貸付に該当するからです。

実際に貸金業登録を行っていないファクタリング会社が、償還請求権付のファクタリング契約を結び、利用者側から訴訟を起こされ、手数料と過払い金の返金を命じられたという判例もあります。

ファクタリングは売掛債権の売買サービスであるため、原則償還請求権なしの契約となりますが、貸金業登録を行っている銀行系のファクタリングサービスでは、償還請求権付の契約になる場合もあることを理解しておきましょう。