ファクタリングの審査とは?審査にかかる平均時間や基準などを解説!
2025年2月6日
ファクタリングとは、売掛債権(主に売掛金)をファクタリング会社へ譲渡して資金調達するサービスです。ファクタリングで資金調達を検討するにあたって気になるのが「審査に通るのか」だと思います。今回は、ファクタリングの審査基準、審査落ちしないために必要なこと、審査通過率が高いファクタリング会社について紹介します。
ファクタリングの審査基準
ファクタリングでは何を審査されるのか紹介していきます。ファクタリングで審査されるポイントは、大きく分けると以下の7点です。
・実態のある取引か
・不良債権ではないか
・売掛先の信用度
・売掛先との取引期間の長さ
・あなたの信用度
・支払期日までの日数
・債権譲渡禁止特約が付与されていないか
実態のある取引か
ファクタリング会社が買い取るのは、実態として取引のある売掛金です。取引が実在しない架空の請求書を発行して、その売掛金をファクタリング会社に買い取らせようとすれば、詐欺罪に問われる可能性もあります。当然、ファクタリングの審査でも取引の実態の有無については厳格に審査されます。
不良債権ではないか
ファクタリング会社が買い取りをするのは、正常な売掛債権のみです。正常ではない債権とは不良債権のことで、具体的には支払期日を過ぎている債権、回収が困難な債権、回収が不可能な債権を指しています。また、売掛債権ではない債権の例は、給料債権です。事業者ではない一個人の賃金債権を買い取ってもらい現金化するという仕組みですが、これは社会問題にもなった「給与ファクタリング」です。給与ファクタリングはファクタリングではなく、給料を担保にして消費者金融から借金をする構造であり、金融庁も注意喚起をしています。当然、まともなファクタリング会社は給料債権は買い取りませんので、審査には落ちてしまいます。
売掛先の信用度
意外に思うかもしれませんが、ファクタリングの審査で最も重視されるのは、売掛先(あなたの取引先の企業または個人)の社会的な信用力です。ファクタリング会社からすれば、買い取った債権が回収不能になっては困ります。そのリスクを調べるには、売掛先の信用度を調査するのが一番というわけです。分かりやすい例で言うと、売掛先が有名な大手企業や上場企業、または公的機関であれば、そうではない売掛先に比べると信用度が高くなり審査を通りやすくなります。
売掛先の与信の調査で主に使われるのは、帝国データバンク、東京商工リサーチなどの第三者の企業情報データベースです。
売掛先との取引期間の長さ
ファクタリング利用者の企業と売掛先との取引実績も、ファクタリングの審査対象に含まれます。取引期間が長ければ長いほど売掛先との信頼関係が良好であると判断できるため、継続的に取引している期間が長い方がファクタリングの審査では有利です。反対に、はじめて取引する相手の場合は、関係を構築できていないことが問題視され、審査を通りにくくなる可能性があります。
あなたの信用度
銀行融資とは異なり、ファクタリングの審査では、あなたの信用度は重視されません。赤字決算、税金滞納、債務超過でも、ファクタリングを利用できる可能性は高いです。ただし、以下のような場合には、あなたの信用に問題があることが原因で、ファクタリングの審査に落ちることがあります。
あなた個人または会社が反社会的勢力と繋がりがある(あると疑われるような事実がある)
過去に債権を二重譲渡するなどしてファクタリング会社とトラブルになったことがある(同一の売掛債権を複数のファクタリング会社へ譲渡するのは違法行為です)
あなたの会社がペーパーカンパニーのような実体のない会社である
支払期日までの日数
前述のとおり、ファクタリング会社にとってのリスクは、買い取った売上債権が回収不能になることです。そのリスクを決める1つの要因に、売掛金の支払期限の長さがあります。支払期日までの日数が長いと未回収になる懸念が大きくなるため、支払期日までの日数が短いほど審査に通りやすくなると言われています。あくまで一般的な話になりますが、ほとんどのファクタリング会社では通常、支払期日が2ヶ月先までの売上債権のみを買取対象としています。
債権譲渡禁止特約が付与されていないか
債権譲渡禁止特約が付与されている売掛金の場合、第三者への譲渡が禁止されています。改正民法によって2020年度からファクタリングの買取対象になってはいるものの、ファクタリング会社は買取後のトラブルを嫌がるため、そういった売掛金は積極的には買い取っておらず、審査でも不利になることがあります。
ファクタリングで審査を通過するためのポイント
ファクタリングで審査落ちしないためのポイントも紹介します。
・支払期日が近い売掛金を選ぶ
・事業規模に適した売掛金から売却する
・3社間ファクタリングも検討する
・社会的に信用度が高い売掛債権を譲渡する
・ファクタリング会社からの信頼を高める
支払期日が近い売掛金を選ぶ
ファクタリング会社は、買い取った売掛金が回収不能になるリスクを回避したいと考えています。その理由は、売掛金の支払期日が長いとリスクが高まるためです。そのため、支払期限が最低でも2ヶ月以内で、その中でも支払期日がより近い売掛金から買取依頼するようにしましょう。
事業規模に適した売掛金から売却する
重要な点のため何度も繰り返しますが、ファクタリング会社が恐れるのは、買い取った売掛金が焦げ付いて未回収になることです。仮に売掛先の信頼度が高くても、身の丈に合わない規模の売掛金については、積極的には買い取ってもらいにくくなります。具体的なイメージとして、あなたの会社が年商1千万円だとして、大手企業からの受注金額が2千万円だったとします。その売掛金を売却したいと考えても、ファクタリング会社から見れば年商の2倍の売掛金という過大な金額規模になるため、架空の売上と見なされる等の原因で審査に落ちる可能性があります。大きな資金を調達したい気持ちがあっても、まずは会社や事業規模に合った売掛金の中から、小さい金額の売掛金を債権譲渡しましょう。そしてファクタリング会社と継続的に取引して信頼関係を築いてから、大きな金額の売掛金の買取を申し込むと審査も通りやすくなるでしょう。
3社間ファクタリングも検討する
ファクタリングの契約形態は2種類あります。ファクタリング利用者とファクタリング会社のみで契約する「2社間ファクタリング」と、そこに売掛先も加える「3社間ファクタリング」です。両者を比べるとメリットとデメリットがあるのですが、審査の通りやすさの観点では3社間ファクタリングに軍配が上がります。なぜなら、3社間ファクタリングでは売掛先も契約当事者になり、同一の売掛債権が二重譲渡されるリスクを回避できるため審査を通過しやすいからです。また、リスクが低いため買取手数料も安くなります。ただし、ファクタリングの利用を売掛先に知られてしまう点、契約手続きが三者間になり手間と時間がかかる点など、3社間ファクタリングにも短所があります。2社間ファクタリングで審査がNGになったら3社間ファクタリングも検討する、といった考え方も1つの選択肢だと思いますので、よく検討しましょう。
社会的に信用度が高い売掛債権を譲渡する
前に説明したとおり、ファクタリング会社が好んで買い取るのは、信頼のある大手企業、上場企業、公的機関などが相手の売掛債権(主として売掛金)です。あなたが、そういった先と取引があり売掛金を保有しているなら、まずは信頼度の高い売掛金を選んで譲渡しましょう。
ファクタリング会社からの信頼を高める
ファクタリングの審査結果を左右する大きな要因ではないものの、ファクタリング利用者がファクタリング会社から信頼を得た方が、審査に通りやすくなります。そのうえで、最低限は守るべきポイントについて簡単に紹介します。
質問には的確に答える
ファクタリングの審査は提出書類をベースに進められます。ただし、書類の記載内容で不明な点があったり、書類では確認できない情報があったりすると、ファクタリング会社の担当者から様々な質問をされます。その際に、的確かつ論理的に回答ができた方が信頼度は高まります。
追加書類を求められたら即座に提出する
ファクタリング会社のホームページには、審査時の必要書類が記載されている場合がほとんどです。しかし審査の過程で、別の書類提出を依頼される場合もあります。そこで面倒がってしまえば審査は通りません。ファクタリング会社としても、審査通過のために追加書類について打診してくれていますので、素直に提出するようにしましょう。
必要書類を確実に提出する
ファクタリング会社の審査を受けるときには、以下のような書類を提出するのが一般的です。
会社の代表者(個人事業主なら自分)の顔写真つき身分証明書
事業で使っている銀行口座の通帳コピー
請求書(買い取って欲しい売掛金について記載のあるもの)、納品書、契約書
必要書類はファクタリング会社によって異なり、決算書(確定申告書)、直近の試算表、登記簿(履歴事項全部証明書)や印鑑証明書などの提出を求められることもあります。これらの書類は、ファクタリング会社が審査するときに活用する書類です。ヌケモレがあったり書類自体に不備があると審査が進まなかったり、本来なら審査を通過できたはずが審査落ちしてしまう可能性があります。単純なことではありますが大事なことですので注意しましょう。
ファクタリングの審査通過率への誤解
ファクタリングにおける審査通過率とは、ファクタリング会社へ売掛金の買取申し込みをしたうち、買取OKの結果をもらえた割合です。この説明を読んで「解説してもらわなくても分かる」と感じた方もいるかもしれませんが、後述のように「買取率」と混同している方もいるため、改めて正確に理解しておきましょう。
ファクタリングの審査通過率と買取率は異なる
ファクタリングの審査通過率と誤解されがちな言葉に「最大買取率」や「平均買取率」があるのですが、これらは審査通過率とは無関係です。買取率というのは、債権譲渡したい売掛金のうちファクタリング会社が買い取ってくれる割合を意味しており、これを掛け目(かけめ)と呼びます。。たとえば買取率が98%で売掛金が100万円だった場合は、買取対象になるのが98万円になります。以上のように、審査通過率と買取率が全く別の意味の言葉です。両者を混同して書いているような記事は信頼性が低い可能性があるため注意しましょう。
ファクタリングの審査に要する時間
ファクタリングで審査を申し込んでから結果が返ってくるまでは、さほど時間はかかりません。最近ではスピード対応をうたっているファクタリング会社が多くなっており、審査申込みから見積結果の回答まで、1時間以内で済むこともあります。遅くとも翌営業日には回答が返ってくるはずで、それ以上に時間がかかる場合は対応が遅いため、その後の手続きでも時間がかかる心配があります。審査結果の回答が遅いファクタリング会社は選ばない方が無難です。
ファクタリングの審査通過率の相場
公式の統計は存在しませんが、ファクタリング会社を100社ほど見てきた中での相場としては、2社間ファクタリングで70~80%、3社間ファクタリングで90%台後半です(あくまで相場なので、審査通過率がもっと高い、または低いファクタリング会社も存在します)。2社間ファクタリングとは、売掛金を保有している会社とファクタリング会社で契約を交わす方式で、3社間ファクタリングとは、そこに売掛先も加えて契約する方法です。3社間ファクタリングの方が、ファクタリング会社にとってリスクが少ないため審査通過率も高く、手数料も安い傾向にあります。
ファクタリングの審査まとめ
今回は、ファクタリングの審査について解説しました。記事でも紹介したとおり、審査通過率と買取率は全く別の概念なのですが、それらを混同して解説している記事が散見されます。正確に理解するようにしましょう。また、審査通過率が高いだけで他の条件が良くないファクタリング会社も一部で存在していますので、高い審査通過率だけに釣られることなく、手数料なども総合的に考慮したうえで、ファクタリング会社を選ぶようにしてください。そうすれば、ファクタリングの活用で失敗することが少なくなると思います。