ファクタリングが建設業におすすめな理由とは?手数料や仕組みについて詳しく解説

2024年11月12日

この記事では、建設業でファクタリングが利用されることが多い理由、手数料などの仕組みについて解説していきます。

1.ファクタリングが建設業によく利用されている理由

資金繰りの不安が解消され案件を受けやすくなる

建設業は請負契約が基本ため、仕事を完成させてから入金されるまでに時間がかかり、結果として資金繰りを悪化させてしまうことがあります。
また工事を行うための材料費や外注費は立て替えになる場合が多いため、多額の資金が必要になります。そのため資金力がない会社は、次の案件の依頼が来たとしても仕事を受けづらい状況になってしまうのです。

その点、ファクタリングは後に入金される予定の金額を事前に現金化できる仕組みであるため、ファクタリングで調達した資金を新しい仕事の費用に回すことができます。ファクタリングを使った売掛債権の早期現金化で支出に応じた収入が確保でき、経営基盤の安定化にも貢献します。

銀行融資より早く資金調達ができる

銀行融資では、融資を受けるまでに早くても1週間、長い場合だと3ヶ月程度かかってしまうこともあります。
そのため突然資金が必要になった場合などには対応できません。しかしファクタリングでは最短即日で現金化が可能です。銀行融資のように自社の信用度調査を行わず保証人や担保も不要なため審査に時間が掛からず、スピーディーな取引が可能です。

最近では対面契約の他にオンライン契約にも対応しているファクタリング会社も増えつつあり、よりスムーズかつスピーディーに資金調達しやすくなっています。
また工事完成までの一時的な資金が必要なだけで、借り入れを行うほど長期間困っているわけではない場合も、ファクタリングはつなぎの資金として利用しやすいといえます。

審査が通りやすい

銀行融資の場合は融資を受ける側の信用度が重視され、融資する金額に対して返済能力はあるか、返済債務が残っているか、複数社から借り入れているかなど自社の財務内容を深く審査されます。しかしファクタリングの場合は自社の信用度ではなく売掛先の信用度が重視されるため、審査の難易度が下がる点が利用しやすいポイントです。

通常の銀行からの借り入れの場合では、自社が赤字や債務超過になっていたり、税金の滞納などがあったりした場合は審査の際にマイナス要因になります。
ファクタリングでは自社の信用度は関係ないため、たとえ自社の経営状況がよくなかったとしても売掛先の経営状態がしっかりしていれば大抵の場合審査を通過することが可能です。

企業の評価に影響しない

銀行で融資を受ける際には、企業の評価が重視されます。もしも銀行に自社の業績が芳しくないという印象を与えてしまった場合、今後の融資が受けられなくなってしまう可能性があります。しかしファクタリングで調達した資金は借り入れではないため、銀行融資と違って負債には計上されず、貸借対照表上では資産に計上される売掛金が減って現金が増えるだけです。

対外的に見ても負債が増えたわけではないtため、経営状況を懸念される心配もなく、企業の評価が下がることもありません。国や地方団体などが発注する公共工事を受注しようとする場合に受けなければいけない経営事項審査(入札審査)への影響もなく、社会的な信用力に影響が出ることもありません。

元請会社が倒産してもお金を返す必要がない

工事が完遂した後に取引先の企業が倒産した場合、売掛金を回収するのは甚だしく困難、もしくは不可能です。回収できなかった売掛金のマイナス額が大きければ、自社の経営に大きな影響を与えかねません。しかしファクタリングを利用して売掛債権の現金化をした場合では、元請会社の倒産リスクを負うのはファクタリング会社になります。

一般的なファクタリング契約では一定の手数料を支払う代わりに売掛金未回収時でも保証してくれるケースが多く、元請会社が倒産した場合でも調達した資金を返還する必要はありません。何もせずに売掛先からの入金を待つよりもファクタリングを実施して資金調達をしたほうが倒産リスクを回避できるとも言えるでしょう。
浮き沈みの絶えない建設業界ではファクタリング利用のメリットは大きいと言えます。

手数料の低さ

ファクタリングは利用する際手数料がかかります。取引金額が大きくなると手数料も高額になるため、なるべく低い手数料で利用できるところを選ぶのがよいでしょう。またファクタリングの種類によっても手数料は大きく異なります。ファクタリングには2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあり、2社間ファクタリングは自社とファクタリング会社が直接取引をする方法です。売掛先から了承を得る必要がないため売掛先に知られずに利用することが可能です。

3社間ファクタリングは、自社とファクタリング会社と売掛先で取引する方法です。一般的に2社間ファクタリングの手数料は10~20%、3社間ファクタリングの手数料は1~5%が相場となっています。2社間ファクタリングのほうが手数料が高いのはファクタリング会社が負う未回収リスクが高いためです。

2.まとめ

建設業者にファクタリングを利用する人が多い理由は7つあります。

・利用しても負債が増えない
・建設業では多額の前金が必要になる
・大型受注に対応しやすくなる
・売掛金が発生することが多い
・建設業では売掛金が支払われるまでの期間が長い
・ファクタリングは赤字でも利用できる
・売掛先の倒産リスクを恐れる必要がなくなる

建設業者がファクタリング会社を選ぶときのポイントは5つです。

・​​建設業界での実績がある会社を選ぶ​​
・手数料が低い会社を選ぶ
・入金のスピードが早い会社を選ぶ
・買取限度額が高い会社を選ぶ
・売掛先に承認を得ず利用できる会社を選ぶ

ファクタリング会社の中には正当なサービスを行わず、法外な手数料を要求する悪徳業者もありますので、利用の際には、複数社から見積りをとって、サービス内容や手数料だけでなく担当者との相性も比較検討​​するようにしましょう。