ファクタリングはブラックでもできるって本当?

2023年11月10日

信用情報ブラックリストとは?

ブラックリストとは、クレジットカードや融資などの返済が滞ったり、破産したりした場合などに、信用情報機関に登録される事故情報のリストのことです。

このようにブラックリストに載ってしまうと、信用情報上、「信頼がない」ということになり、金融機関などがら借入ができなくなってしまいます。

しかし一度ブラックリストに載ってしまっても一生消えない訳ではありません。

事故情報は、任意整理から5年、自己破産と個人再生からは5~10年程度で削除されます。事故情報が消えたかどうかを信用情報機関に確認することも出来ます。

ブラックリスト扱いになる条件

金融機関や金融業者などによって異なりますが、数日の延滞だとしても繰り返し遅れがみられる場合や、悪質と判断される場合は信用情報に記録されることもあります。基本的には次のような状況において、ブラックリストとして扱われることになると理解しておきましょう。

携帯電話料金でもブラックリスト扱いになるのか

携帯電話の契約においても、代金未納状態が続けばブラックリスト扱いといわれていますが、携帯電話会社同士が未払い情報を共有するTCAという組織を通して情報確認が行われます。

ただ、一般的な金銭の借り入れにおける信用情報機関の事故情報とは異なっており、料金を遅れず支払いを続ければブラックリストとして掲載された情報は消えるので未納分は早めに支払いましょう。

ブラックリストの人でもファクタリングは利用できる?

結論から先にいうと、ブラックリストに登録されてしまっていても、ファクタリングは利用可能です。
では、信用情報にマイナスがあるブラックリストでもファクタリングが利用できるのか、その理由について見ていきましょう。

売掛債権の信用性を重視するため

ファクタリングの審査で重要なのは、依頼主の信用情報よりも売掛債権の信用性です。
買い取った売掛債権を取引先から回収できなければ、ファクタリング会社としても赤字につながります。
そのため、取引先の支払い能力・経営状態や入金までの期間などを見て、買取可能な売掛債権か判断するのです。

自分がブラックリストに載っている場合は問題ありませんが、取引先がブラックリストに載っている場合には注意しなくてはいけません。
売掛債権が回収できる可能性が低くなる要因を作ってしまうと、審査に落ちたり手数料が高くなってしまったりとデメリットになります。

あくまで自分自身がブラックリストに載っている場合に限り、ファクタリングの利用に影響しないという点を覚えておいてください。

借金ではなく資産売却だから

そもそもファクタリングは、借金ではなく資産売却にあたるため、信用情報には関与しません。
消費者金融や銀行でローンを組む際は、企業からお金を借り入れる、という形式になるはずです。
そのため、借りたお金を返してもらえる能力・信用があるのかが重要になります。

一方、ファクタリングは売掛債権と呼ばれる、商品・サービスを提供した取引先から支払ってもらえる権利を買い取ります。
会計上、売掛債権は資産として処理されるため、自身の持っている資産を売却するのに、過去の延滞や破産の履歴は必要ないのです。

ファクタリングも利用できないようなケース

まず問答無用で審査NG、門前払いになるケースを紹介します。こうした条件に当てはまる売掛債権を持っていた場合、ファクタリングによって資金調達できません。

風俗業などのリスキーな業種

一般的な融資でも非対象業種である風俗やナイトワーク(ホストクラブ、キャバクラ)等は、依頼人、取引先どちらに該当しても審査NGになる可能性が高いです。

風俗店などにおしぼりやタオルをクリーニングしているリネン業や、お酒を卸している酒屋さんなども注意が必要です。

とはいえ、銀行は業種として風俗、ナイトワークNGですが、ファクタリングは法的規制が緩いのが特徴ですから、それらの業種OKにしているファクタリング会社があるかもしれません。

事前にファクタリング会社に問い合わせてください。ファクタリング会社によっては審査NG即お断りという可能性があります。

売掛先が反社会的勢力の場合

反社会的勢力と言われる団体への売掛金はファクタリング会社として買い取れず、問答無用で審査NGになります。ファクタリングすることで、ファクタリング会社と反社会的勢力が接点を持ってしまうことは避けたいのは当然です。

そして、反社会的勢力への売掛債権を持っている依頼人は、反社会的勢力とお付き合いがあるわけで、そのような事業者と関わるのは健全な会社としてあり得ません。審査NGどころか、依頼人が「ブラックリスト」入りしてしまうでしょう。

ファクタリング業界内で、その情報は共有されるかもしれません。

金額や個人/法人などファクタリング会社が提示する条件に合わない

「100万円以上3000万円まで買い取り」というシステムのファクタリング会社に、50万円の売掛債権買い取りを依頼しても、条件に合いませんので審査NGになります。

法人限定、あるいは個人事業主限定のファクタリング会社に、そうではない事業者が申し込んでも受け入れられません。その他、開業から時間が経っていない事業者の売掛債権買い取りをしないファクタリング会社もあります。そうしたファクタリング会社に開業1か月の
事業者がファクタリングをお願いしても審査NGになります。

ファクタリング契約は法的規制が緩く、当事者間の合意にゆだねられている部分があります。

ファクタリング会社が提示する条件に合わなければ諦めるしかなく、無理に申請しても審査NGになるだけです。

過去にそのファクタリング会社とトラブルを起こしている

既に「ブラックリスト」入りしている事業者は、もちろん審査NGになります。過去に2社間ファクタリングをして、売掛金入金日にファクタリング会社へ振り込まなかったようなケースです。

ファクタリング会社としても自分たちを守らなければいけませんので、審査NGにしてファクタリングを断ります。

ブラックリストがファクタリングを利用するメリット

それでは実際にファクタリングのメリットとデメリットを見比べて自社のニーズに合っているか確認してみましょう

自社の状況に左右されない審査

ファクタリング会社が審査するのは取引先です。取引先が支払い期日に払えるかという点を審査しているので例え自社が赤字決算、税金滞納などの問題があっても審査に影響を与える事は一切ありません。

ファクタリングでは2社間と3社間という取引形式があり、前者であれば取引差への確認はありません。

入金スピードが速い

ファクタリングは、現金化まで「最短当日」と言う入金スピードが速いことが特徴です。

継続的な売上があっても、入金されるのは来月以降というケースも珍しくなく、資金繰りに困っている企業も多いでしょう。
資金調達に融資を利用する方法もありますが、ブラックリストに登録されていれば審査に通りません。
そこでファクタリングで資金調達ができると、円滑な事業運営が続けられます。
特に、オンライン完結のファクタリングなら必要書類を提出するだけなので、より素早い資金調達が可能です。

急いで資金を必要とする経営者にとっては大きな強みと言えるでしょう。

審査が融資よりも通りやすい

ファクタリングは売掛債権の信用度が重要なため、自社・自身の返済能力や信用情報を重視する融資よりも審査が通りやすいです。

・資産の差し押さえの可能性はないか
・入金日はどのくらいの期間があるか
・取引先が上場企業や公的機関かどうか

以上をもとに、ファクタリングの審査を決定します。
多少は依頼主の信頼性も関与するものの、占める要素が多いのは取引先の信用度です。
ブラックリストの方でも審査が通りやすいのは、資金調達をする上での大きなメリットになるでしょう。

売掛先企業の倒産のリスクを回避

ファクタリングでは繰り返しますが売掛金を債権としてファクタリング会社へと売却します。そのため契約は売買契約となる為、仮に売掛先が倒産となってもファクタリング会社と売掛先の話になるので自社が責任を負う必要はありません。

資金調達以外にもリスク回避という点でもメリットと言えます。

利用時の注意点

ファクタリングを利用する際に注意すべき点をいくつかご紹介します。
現在ファクタリング業者の数は急速に増えております。 数が増えていく中で優良な会社ばかりではなく、ファクタリング 違法な悪徳な会社も潜んでいるのが事実です。

「給与ファクタリング」

給与ファクタリングとは売掛金ではなく自身の給与を債権としてファクタリング会社から休給料日前に代金を受け取るサービスです。 こちらは通常のファクタリングとは違い売買契約ではなく、給与を担保にした融資契約に過ぎません。

つまりこれはあくまで”借金”なのです。 そのため事業者は貸金業登録が必要なのですが、登録していない会社がほとんどです。いわゆる闇金融と言われる業者になります。

「偽装ファクタリング」

偽装ファクタリングとは契約書の記載事項に本来なくてはいけない内容がない、逆にある筈のない事項が含まれている、というとても悪質なものです。

現在もっとも横行しているのが顧客に黙って契約書の中に金銭消費貸借契約(借金の契約)を盛り込み売買契約ではなく借金の契約にすり替える行為です。

さらには違法な金利で利息を要求してくることもあり大変危険です。 もちろん違法なので払う必要はありませんが取引先などにも悪質な嫌がらせ行為を行ったというケースも存在します。 契約書の記載事項は十二分に確認しましょう。

まとめ

ブラックリストとは、そしてブラックリストに載っている人でもファクタリングは利用できるのかについてご紹介してきました。

例え自身がブラックリストだとしても、ファクタリングは問題なく利用できることがわかってもらえたはずです。
融資を受けられないブラックリストの方こそ、即座に資金調達ができるファクタリングはメリットが大きいです。

ただし注意点もあり、一般消費者の利用はできない点や、悪徳業者も中にはいます。
ブラックリストだからといって、目先の情報だけに囚われず、ファクタリングを理解した上で正しく利用しましょう。