ファクタリングは建設業に向いてる?審査が甘い理由を徹底解説
2024年8月13日
建設業は工期が長いことが多く、工事の進捗に応じて発生する売掛金も多いため、キャッシュフローが苦しくなりやすいです。
建設業界の資金繰り改善の手法として、挙げられるのがファクタリングです。
ファクタリングは企業が保有する売掛債権を第三者(ファクタリング会社)に売却することで、売掛金を即金化する資金調達手段です。
下請代金支払遅延防止法によって、下請け業者は支払い代金の遅延がなくなり下請け代金が減額がされないような環境ができているため、ファクタリング会社は建設業者の売掛債権を買取やすい状況となっています。
ただし建設業の業界慣習がわからないファクタリング会社を利用すると、手数料が高くなりすぎたり審査通過が厳しくなりやすいと言われています。
建設業向けのファクタリング会社の選定基準
一般的な企業のファクタリング会社の選び方と建設業社のファクタリングの選び方は異なります。
以下が建設業むけのファクタリング会社の選定基準となります。
・2社間ファクタリングで利用できるか
・注文書ファクタリングが利用できるか
・建設業で審査に通りやすいか
・手数料上限が低いか
2社間ファクタリングで利用できる
建設業のファクタリング利用では、2社間ファクタリングの利用を推奨します。
3社間ファクタリングの最大のデメリットは、資金繰りが悪化し経営困難であることが売掛先にバレてしまうということです。
特に建設業は多重下請け構造のため資金繰りの悪化が売掛先に知られれば、他の下請けに乗り換えられてしまう可能性も大いにあるでしょう。
元請けに契約を切られてしまうリスクを考えると、手数料は少し割高にはなりますが、2社間ファクタリングを利用するのがおススメです。
入金期日が遅い売掛債権でも利用できる
一般的に建設業の支払いサイトは長いです。
下請業者からの請求書に対する支払いは、上位企業からの支払いがあった後に行われることが多いため、売掛金の回収サイトが長期化しがちであるという理由によります。
したがって保有する売掛債権も長期のものが多く、それら長期支払いサイトの売掛債権を買い取ってくれるファクタリング会社が建設業者には必要になります。
注文書のファクタリングに対応している
常のファクタリングは、「請求書をベースとした売掛債権の買取」です。
それに対し一部のファクタリング会社では「注文書での対応」を行っています。
これによりどのくらい早期に資金を得ることが出来るのか、以下により説明します。
建設業者の案件の受注から請求書を発行するまでの流れ
注文書受取
工事実施~完了
請求書発送
支払期日に入金
通常のファクタリングは①のタイミングで「請求書に基づく売掛債権」を買い取ってもらいます。
これに対し「注文書ファクタリング」は、①の段階で対応してもらえますので、かなり早いことがお分かりになるでしょう。
建設業の売掛サイトは長期化しがちなので、注文書で資金化できれば案件をスムーズに回すことができます。
建設業で審査に通りやすいか
建築業でファクタリング会社選ぶ際は、審査の通りやすさを重視する必要があるでしょう。
建設業のファクタリング利用は業界の特性的に審査難易度が高くなる傾向があります。
資金繰りに関して建築業法によると、下請け代金は1ヶ月以内に支払う義務があるとされていますが、一方で工期に関する基準で建設工事期間の目安は3~6ヶ月とされており、工事を受注してから入金されるまでの期間は合計で4~7ヶ月とかなり遅いです。
売掛債権の入金期日が遅くなりやすくファクタリング会社の債権買取リスクが上がるため、審査難易度が高くなります。
そのため建設業界の資金繰りや下請け構造などに理解があるファクタリング会社を選びましょう。
<手数料上限が低いか/h4>
建設業の場合は、手数料上限が低いか確認する必要があります。
上記でも説明した通り、建設業は他事業と比べても売掛金の回収リスクが高く、ファクタリング会社としてはその分手数料を高くせざるを得ません。
そのため、手数料は上限価格になることも多々あります。
例えば、手数料が2%~20%と記載されていた場合、最安手数料は2%ととても魅力的な数字ですが、建設業の場合は上限価格の20%となってしまう可能性が高いです。
建設業の場合は、最安手数料よりも手数料上限が低いファクタリングサービスを選ぶようにしましょう。
建設業界における資金繰りの4つの課題
建設業は業界慣習的に資金繰りが苦しくなりやすい現状があります。
ここでは建設業社が抱える主な4つの資金繰りの課題をご紹介します。
長期プロジェクトに入ると資金繰りが苦しくなりやすい
建設業者が長期プロジェクトに入ると、売上が一定期間に集中する傾向があり、逆にいうと、それ以外の期間は収入が途絶えるケースがあります。こうした状況に陥ると、体力の弱い中小建設業者や個人事業主は、資金繰りが厳しくなります。
資金繰りを改善するためには、以下のような工夫を行いましょう。
金を前金またはプロジェクトの2~3分の1のタイミングで行ってもらうように交渉する
外注費の支払いを数か月遅らせる。
建設業のプロジェクトは数ヶ月~3年ほど要します。建設完了後から入金まで1ヶ月ほどかかるため、仮にプロジェクト期間が4か月だと先行出費から入金まで5か月間かかります。
その間一切入金がないと資金繰りが悪化してしまい、最悪倒産してしまう可能性も大いにあるので、入金を早めたり先行出費の支払いを遅らせることで資金繰りを改善するようにしましょう。
材料費や人件費は建て替えとなる
建設業では、多くの前払いが必要となります。具体的には、工事資材の事前購入や人件費などの支払いです。この「前払い」に必要な現金が足りないと、工事受注や雇用継続に深刻な影響を及ぼします。
また材料費は2022年時点で、過去1年半と比べてかなり高騰しており、建設業にとってさらなる悪影響を及ぼしています。
ファクタリングは建設業の資金繰りの課題を解決できる!利用におけるメリットとは?
建設業社がファクタリングを利用するメリットをご紹介します!
早急な資金繰りに対応できる
審査に通りやすい
債権回収リスクを回避できる
ファクタリングはバランスシート上「負債」にならない
順に詳しく、みていきましょう。
即日で資金調達可能|早急な資金繰りに対応できる
ファクタリングは企業が持つ請求書や注文書をファクタリング会社に売却することで、即日で現金を得ることができる資金調達方法です。
ファクタリングを利用することで、企業は売掛債権の入金期日まで期間を早めることができます。
急な発注を受け材料費や人件費が用意できないときでも、ファクタリングを利用することで即日資金調達できるのですぐに工事に着工できる状況を整えられます。
審査に通りやすい
ファクタリングは申込企業自体の信用力よりも、「売掛金の存在」および「売掛企業の信用状態」が重要なポイントとなります。
したがって一人親方や創業まもない建設業社などの信用力が高くない状況でも、売掛先の信用力さえあれば審査に通過することができます。
ファクタリングの審査通過率は一般的に70%以上と言われており、業者によっては審査通過率が90%以上の企業も存在します。
債権回収リスクを回避できる
ファクタリング利用すると債権回収リスクは、建設業者からファクタリング会社に移転するため債務不履行のリスクが消滅します。
加えて言うならファクタリング会社は売掛金を買い取った後、自らが債権回収を行います。※2社間ファクタリングの場合は売掛先からサービス利用者に売掛金が振り込まれた後、サービス利用者がファクタリング会社に振り込む形となります。
ファクタリング会社は売掛金の債権回収に関する豊富な経験を持っており、法的手続きなども熟知しています。
そのため、建設業者が通常行うよりも効率的に債権回収を行うことができます。
調達した資金は負債にならない
ファクタリングにより調達した資金は、バランスシート上の「負債」にはなりません。
したがって金融機関に決算書を提出する場合でも特に問題になることはなく、逆に「借入ではなくファクタリングで資金調達」することにより企業の「負債比率」を下げることもできます。
建設業ファクタリングまとめ
さてここまで「建設業の方に適したファクタリング会社」を紹介してきました。今回紹介したのは「ほんの6社」ですが、全国にはそれこそ数えきれないくらいのファクタリング会社があります。
きっと探してみれば、自社にフィットする会社があるはずです。
ファクタリングが普及してきたとはいえ、「知らない人は知らない」状況かと思います。
特に、地方部においては、「聞いたことはあるけど、良く分からないから利用していない」ケースが多いような気がします。
これまで述べてきたとおり、ファクタリングは上手に使えばメリットの大きい商品です。
この記事も参考にしながら、まずは問い合わせしてみませんか