ブラックリストに載っていても資金調達する2つの方法とは

2023年11月29日

「過去にクレジットカードの支払い遅延をしてしまった」「公共料金の支払いを滞らせてきた」「数年前に債務整理をした経験がある」など、信用情報ブラックでも資金調達をしたいという方もいらっしゃるでしょう。

今回は、信用情報ブラックでも資金調達する2つの方法をご紹介致します。

ブラックリストに載っていても融資を受けられる可能性はある?

過去にブラックリストに載ってしまい、まだ履歴が消えていない方でも、直近の状況が過去より改善されて、300万円から500万円程度であれば、金融機関から融資を受けられる可能性はあります。

例えば、過去にクレジットの遅延を繰り返してしまい、ブラックリストに登録されてしまった方でも、直近1年から2年の間に信用情報に問題がなければ、融資が通るケースもあります。一方、自己破産や個人再生、特定調停などの債務整理をした人は、返済能力が低いと判断されるため、審査に通るには厳しいです。

過去に債務整理をした人は、個人信用情報機関からブラックの履歴が消えるまで融資を待つか、融資以外の資金調達方法を検討してください。お金を金融機関から借りる融資ではなく、投資家らの出資であれば、資金調達ができるかもしれません。

信用情報ブラックとはどんな状態?

信用情報は、クレジットやローンの契約や申し込みや、支払状況に関する情報のことです。クレジットカードや融資の審査で顧客が「きちんと返済してくれる信用がある人か」を審査する際に参考にされます。信用情報は、国が運営している個人信用情報機関によって管理されています。

管理している機関は「日本信用情報機構(JICC)」「全国銀行個人信用情報センター(KSC)」「株式会社シーアイシー(CIC)」の3つです。そのどれか一つでもブラックとして、登録されてしまうと、そのブラックの情報が共有されてしまいます。

3つの個人信用情報機関

(3)株式会社シーアイシー(CIC)

株式会社シーアイシー(CIC)は、割賦販売法及び貸金業法に基づく指定信用情報機関の信用情報機関です。

日本信用情報機構(JICC)

日本信用情報機構(JICC)は主にクレジットカードやキャッシング系の信用情報機関です。

全国銀行個人信用情報センター(KSC)

全国銀行個人信用情報センター(KSC)は、主に銀行系の信用情報機関です。

ブラックリストに登録される原因

・クレジットカードの代金未払い

・クレジットカードの支払遅延

・携帯電話料金の未払い

・奨学金の支払遅延

このようなことが過去にあると、ブラックリストに登録されてしまうため、「この人はお金を貸しても返してくれないのではないか」と信用を落とします。信用が落ちるため借入をすることが難しくなります。

ブラックリストに登録されることによる弊害

ブラックリストに登録されると、金融機関からの借入や、クレジットカードの作成、キャッシング、クレジットローンからの借入などができにくくなります。たとえ出来たとしてもキャッシングの限度額が低くなるなどの弊害が考えられます。

ブラックリストに載っていても国から経営改善の援助は受けられる

ブラックリストに載っている状態では、金融機関から融資を受けるのは難しいです。しかし、個人事業主や中小企業の方は、経営改善のための費用のうち最大20万円までを国から補助してもらえます。

上記の補助を受けるには、早期経営改善計画という中小企業庁の補助制度を利用する必要があります。早期経営改善計画を利用するには税理士や認定支援機関などの専門家を通さなければなりません。

資金調達方法としてファクタリングという選択肢がある

すでに事業を始めているという前提が必要ですが、ブラックの人が資金調達をする方法としてファクタリングがあります。

ファクタリングとは、取引先の売掛金をファクタリング会社に売却する資金調達方法です。ファクタリングは借入ではなく債権の売却なので、信用情報がブラックの人でも利用可能です。また、申込から最短即日で入金も可能なので、ファクタリングは緊急の資金調達に向いた手段と言えます。

ファクタリングのデメリットは手数料がかかること

ファクタリングには、手数料が高いというデメリットがあります。手数料は売掛金の10.0%~20.0%となるケースが多いです。例えば、100万円の売掛金で20.0%の手数料を取られた場合、手数料で20万円を引かれることになります。

手数料が高いので、ファクタリングを繰り返すと長期的な資金繰りが悪化していき、事業が再生不能になるケースもあり得ます。

とくに、1、2年の間に返済が苦しくてブラックになってしまった人には、ファクタリングで高い手数料を支払うということは厳しいはずです。そのため、ファクタリングを利用する場合には、1回に抑えた方が良いでしょう。

まとめ

債務整理や延滞をしたことがあり、信用情報に傷がある人は、公的な金融機関や民間の金融機関から融資を受けるのは難しいです。ただし、個人信用情報機関からのブラック履歴が無くなっている人や、直近2年程度の返済履歴に問題のない人であれば、融資を受けられる可能性はあります。