注文書ファクタリングとは?メリットデメリットを解説

2023年2月26日

ファクタリングとは、売掛債権を期日前に売却し早期に現金化できる資金調達方法のことです。

しかし、一般的なファクタリングは請求書を元に現金化しているため、請求書の用意までに時間がかかり、結果的にスピード調達が難しいといわれています。

そこで、より現金化までのスピードを短縮できる「注文書ファクタリング」がおすすめです。

この記事では、注文書ファクタリングと通常のファクタリングとの違いやメリットを解説し、おすすめのファクタリング業者も紹介します。

ファクタリングの利用を考えている企業は、ぜひ最後まで目をとおして検討してみてはいかがでしょうか。

注文書を現金化できる?注文書ファクタリングとは

注文書ファクタリングとは、受注時点で資金化ができるファクタリングの一種です。

取引先から送られてくる注文書を元に現金化となるため、受注時点での資金化が可能です。

そもそも、一般的な取引では以下の流れで関係書類が発行されます。

・請求書:利用者から取引先に対して送付。取引対象となっていた商品やサービスの料金を請求するもの
・注文書:取引先から利用者に対して送付。見積書の内容を検討し、納得した場合に取引の合意を得る意味で送付されるもの
・見積書:利用者から取引先に対して送付。対象となる商品やサービスの価格を試算しておくもの
・受領書:取引先から利用者に対して送付。取引対象が無事に納品されたことを意味する書類
・納品書:利用者から取引先に対して送付。取引対象となっている商品やサービスの納品を意味する書類

注文書ファクタリングは、注文書を発行した段階で現金化ができるため、早ければ取引成立から数日で資金調達が可能なのです。

また、注文書ファクタリングは主に以下の流れで取引が進められます。

①取引先が利用者へ注文書を送付すると同時に、売掛債権としての権利を得る
②利用者は、ファクタリング業者に対して注文書を売却
③ファクタリング業者は、注文書の金額から所定の手数料を引いた上で利用者の指定口座へ入金
④サービスの納品後、取引先から利用者へ請求書分の金額が入金
⑤利用者はファクタリング業者へ④で入金された金額を返済
このように、注文書ファクタリングは早期で資金調達ができるため、すぐに現金を用意したい方におすすめです。

通常のファクタリングとの違い

まずは、買取書類や資金化のタイミングに違いがあります。

そもそも、通常のファクタリングは商品やサービスの納品完了後に資金化が可能なため、注文書ファクタリングと大きく違っているのです。

支払サイトとは、取引の締め日から支払われるまでの期間を意味しています。

この場合では、通常のファクタリングが納品完了後を締め日とされており、注文書ファクタリングの場合は注文書の発行時点となります。

通常のファクタリングは、納品が完了したら月末締めで翌月払いとなるケースが多いです。

一方で、注文書ファクタリングは注文を受けてから商品やサービスの納品までに長くて数ヶ月かかるため、実際に入金されるまでに最大で半年程度もかかります。

ファクタリング手数料は、通常のファクタリングの方が低くなっています。

さらに、通常のファクタリングには2社間と3社間の取引があり、3社間だと取引先の合意を得る必要があるため、知られてしまうリスクがあるのです。

しかし、注文書ファクタリングは取引先へ知られずに利用できるため、相手先に知られずに利用したい方におすすめです。

注文書ファクタリングはどんな時に利用する?おすすめの利用シーン

通常のファクタリングと注文書ファクタリングの違いがわかったところで、どのような時に利用するのがよいのかが気になるところです。

注文書ファクタリングは、以下のケースで利用するのがよいでしょう。

・納品までの期間が長いため、早めに資金化したい
・取引の受注時点で資金が足りない

業種によっては、受注した時点で必要な人員調達や機材の供給などを実施するため、すでに保有している資産から利用することがあると思います。

しかし、創業当初や資金繰りに苦しんでいる企業の場合は、その時点の資産で人件費や機材調達の費用が賄いきれないケースがあります。

そこで、注文書ファクタリングの利用によってすぐに資金調達が可能となり、人員や部材の調達ができるのです。

さらに、建設業などの場合には、建物の建設を納品した後に問題ないかの確認も入るため、実際に入金されるまで多くの期間を必要とします。

その場合には、注文書ファクタリングによって早期資金化を実現することで、早めに現金化して資金繰りを改善することもできるでしょう。

注文書ファクタリングを利用するメリットと注意点

注文書ファクタリングには、メリットがある一方で注意点もあります。

注文書ファクタリングの4つのメリット

注文書ファクタリングには、主に以下4つのメリットがあります。

仕事を発注された段階で報酬を即現金化できる

まずは、何といっても仕事の受注時点で現金化できる点です。

通常のファクタリングは、請求書を提出されたタイミングで現金化となります。

しかし、場合によっては取引開始から請求までに数ヶ月以上かかることも考えられるため、現金化までに長い時間を要します。

注文書ファクタリングは、取引が開始される注文書の送付をもって現金化が可能です。

もし発注元が倒産してもファクタリング会社への返済義務はない

注文書ファクタリングでは、取引先の倒産によって入金がされなかったとしても、ファクタリング業者への返済義務がありません。

こうした権利を「償還請求権」と呼びます。

償還請求権とは、商品やサービスの納品後に取引先から支払われる売掛金の支払いがなかった場合に、売掛債権を売買したファクタリング業者が利用者に対して買い戻しを請求できる権利です。

ファクタリングでは、償還請求権がないノンリコース契約となっています。

発注元に知らせる必要はない

注文書ファクタリングでは、2社間ファクタリングによる取引形態を採用しています。

2社間ファクタリングとは、利用者とファクタリング業者との間で取引が進められるため、取引先に知られることなく利用できるのが特徴的です。

したがって、取引先に知られることなく現金化が可能なため、ファクタリング利用による取引先への悪影響を心配する必要がありません。

入金サイクルを大幅に短縮できる(最大6ヵ月程度)

注文書ファクタリングは、最大で6ヶ月先に納入予定となる注文書を対象としています。

そのため、入金までのサイクルを短縮し、資金繰りの改善が可能です。

最大で6ヶ月先まで入金されない場合、それまでに保有している資産でさまざまな支払いをしていかなければなりません。

しかし、その時点で資産を保有しておらず、資金繰りが苦しい企業では入金までに経費を削ったり、長時間労働でカバーするなどをしなければならないでしょう。

注文書ファクタリングによって入金サイクルを短縮できれば、資金繰りの安定化にもつながります。

注文書ファクタリングの3つの注意点

注文書ファクタリングには、メリットがある一方で以下3つの注意点があります。

通常のファクタリングよりも審査が厳しい

注文書ファクタリングは未回収のリスクが高いため、通常のファクタリングよりも審査が厳し目に設定されています。

審査では、売掛金の回収が問題なくできるのかという観点でおこなわれています。

そのため、過去の取引実績や企業の経営状態などが重視され、審査項目もより詳細に設定されているのです。

注文書ファクタリングを提供している業者は少ない

注文書ファクタリングは、およそ2年前からサービスが開始されたため、提供している業者がまだまだ少ないのが現状です。

そのため、利用しようと思っても限られた業者の中から選ばなければなりません。

さらに、これから発展が期待されるサービスとなっているため、悪徳業者がいるなどサービスの質も高いとはいえないでしょう。

通常のファクタリングより手数料が高い

注文書ファクタリングは、通常のファクタリングと比べて未回収のリスクが高くなるため、手数料が高めに設定されています。

目安としては、おおよそ2〜5%程度が高くなるでしょう。

そもそも、なぜ未回収のリスクが高いのでしょうか。

一般的なファクタリングは、すでに請求書をもらって商品やサービスを納品している状態のため、回収までの期間が短いです。

しかし、注文書ファクタリングは最大で6ヶ月先の入金となるため、その期間内に問題が生じて回収できないリスクが高くなってしまいます。

そのため、注文書ファクタリングでは手数料が高くなってしまうことを認識しておきましょう。

注文書ファクタリングのまとめ

今回は、注文書ファクタリングについて解説しました。

注文書ファクタリングは、注文書を取引対象としているため、取引を受注した時点で現金化が可能なサービスです。

一般的なファクタリングは、請求書を対象に資金調達が可能なため、支払サイトを大幅に短縮した現金化が魅力的です。

しかし、その一方で手数料の高さや審査の厳しさが要求されるため、利用できるかについては一度業者への相談が必要となります。

また、最近提供されはじめているサービスのため、全体的に業者が少なく、サービスの質も高いとはいえません。

これから注文書ファクタリングの利用を検討したい方は、今回紹介した4つの業者の中から自身の状況にあった業者を選定するのがよいでしょう。