ビジネスローンで事業資金を調達する際の注意点も紹介
2023年4月1日
資金調達は常に事業者の悩みのタネになります。
事業用の融資というと、自社物件を担保にして、あるいは連帯保証人を立てて借入するというイメージをお持ちではないでしょうか。
しかし、ビジネスローンと言われるローン商品の多くは、無担保での借り入れが可能となっています。
担保が必要な借り入れに比べて借入金額の上限が低くなることは否めませんが、その分審査もスピーディで資金用途も問われないなど利便性の高い商品も数多くあります。
本稿では、無担保で利用できるビジネスローンの概要や注意点、メリット・デメリットなどについてご紹介します。
法人が無担保ビジネスローンを利用する際には注意が必要
個人事業主がビジネスローンを利用する際は基本的に担保も連帯保証人も必要ありません。
一方、法人が利用する場合は代表者が連帯保証人になる必要があります。
前項でご紹介した2社の商品でも、但し書きにそのような表記があったことにお気づきでしょう。これは一般的に「代表者保証」と呼ばれるもので、法人が借入する際の条件になっていることがよくあります。
ローンを貸出する金融機関等の立場で考えると、法人に対して貸し出しをし、まったく保証人を取らないとすると、その会社が倒産した場合に貸したお金を回収することが出来なくなってしまいます。
この仕組みを悪用すると、会社を設立し、会社名義でお金を借り、計画倒産すれば、返済せずに逃げることも可能です(詐欺罪ですが)。お金を貸した金融機関は泣き寝入りするしかありません。
そういったことがないように、あらかじめ代表者個人に連帯保証人になってもらうことで、万一会社が倒産しても代表者個人に責任追及することが可能になります。
反対に法人側の立場で言うと、会社が倒産してしまったとしても、代表者個人はその債務から逃れることはできないということです。
会社が返済をしない場合、最悪代表者の自宅や預金などの資産が差し押さえられてしまうリスクがあるのです。
つまり、個人事業主が自分の名義で借入するのと、法人が代表者保証をして借入するのとでは、同じリスクを抱えているということになります。
法人名義だからリスクが少ないということはありませんので、個人で借りる場合と同じ程度に慎重になる必要があるということを忘れないでください。
無担保ビジネスローンのメリットとデメリット
ここでは、無担保ビジネスローンのメリットとデメリットについてご紹介します。
無担保ビジネスローンのメリット
・通常の事業融資に比べて審査が早い
・担保や連帯保証人(代表者保証を除く)が不要なので気軽に利用できる
・事業融資や担保融資よりも必要書類が少なくて済む
・担保ありの融資と違い諸費用がほとんどかからない(印紙代のみ)
・総量規制の対象外である
担保がないということは、物的担保(通常は不動産)、あるいは人的担保(連帯保証人)に対する審査が必要ないということになります。
従って、物件調査費用などは当然掛かりませんし、抵当権設定の費用も必要ありません。
連帯保証人を探してお願いするという手間や労力もいりません。
申し込み時点でするべきことも最小限ですし、審査結果までスピード感があります。こういった諸点から、比較的気軽に利用できると言えるでしょう。
また、個人が借入をする場合には総量規制で貸し出しの上限額が定められていますが(年収の3分の1まで)、ビジネスローンは総量規制の対象外です。
資金繰りに困っている場合はありがたいポイントです。
無担保ビジネスローンのデメリット
・担保ありの融資に比べ金利が高い
・担保ありの融資に比べ借入金額の上限が低い
担保がないということを貸し出す側の立場から見ると、貸し倒れするリスクが高まるということになります。
従って、高額な貸し出しは出来ないということになりますので、借入金額は限定的になります。
また、リスクのある分儲けを確保しないとバランスが取れませんので、金利の設定は高めになってしまいます。
メリットとデメリットを総じて言うと、無担保のビジネスローンは利便性は高いが金額的には限定され、かつコストもかかるといった特徴になります。
この特徴を良く踏まえたうえで、効率よく利用する方法を検討してください。
ビジネスローンで事業資金を調達する際の注意点
ビジネスローンで資金調達する場合の注意点は、次の通りです。
借り入れた資金の返済計画を立てる
必要とする金額を借りることができれば、今度はきちんと返済しなければなりません。借りてからどうやって返済していくかを考えるのではなく、借入検討段階で返済計画も立てる必要があるのです。
前項の事業計画というのは、いくらの資金が何のために必要かということを整理するだけでなく、どのように、またいくらずつ返済していくのか、返済できる見込みはちゃんとあるのかということも同時に考えてください。
別項でご紹介した通り、返済方式はローン商品によってさまざまです。
計画に合った返済ができるのかどうかは、ローン商品を選択する際の基準にもなりますので、しっかりと検討するようにしましょう。
必要な資金はいくらなのかしっかりと見極める
ビジネスローンのメリットは気軽に利用できることだと述べました。だからといって、無計画に借りるべきではありません。
その資金は本当に必要なのか、いくらくらい必要なのかということをきっちり考えるべきでしょう。
ビジネスローンの中には必要書類として事業計画書を提出しなければならないものもあります。
事業計画書というと面倒だと感じる方もいらっしゃるでしょうが、資金の使途や事業の中での位置付けなど、第三者に説明できるくらいに整理しておくことは重要です。
たとえ提出が不要であったとしても、借入検討段階で事業計画書を作成しておくことで、より健全な経営が可能となるでしょう。
日本政策金融公庫や地方公共団体の融資なども検討し上手に利用する
ビジネスローンを取り扱う事業者は数多くありますので、さまざまな条件を比較検討することが大切です。
一方で、ビジネスローンという枠にとらわれないことも重要です。
事業融資であれば、日本政策金融公庫や地方公共団体が窓口となる公的な融資も存在します。そういった融資と比較検討することも忘れないでください。
ただし、公的な融資や銀行等金融機関の事業融資は審査に時間がかかります。どうしても急ぎで資金が必要な時は、スピード重視のビジネスローンを選ぶようにしましょう。