ビジネスローンの金利相場とは?種類ごとの特徴と注意点を解説
2025年8月6日
事業資金を借り入れる際、最も気になるポイントのひとつが「金利」です。ビジネスローンを検討している事業者にとって、金利相場の把握は、コスト管理や資金計画の基盤になります。
この記事では、ビジネスローンにおける金利相場の基本から、金融機関の種類別に見た違い、金利以外に見るべき要素、注意すべきポイントなどをわかりやすく解説します。
金利相場の基本知識
ビジネスローンの金利は、利用する金融機関やローンの種類によって大きく異なります。一般的には、銀行系の金利は低め、ノンバンク系やネット融資はやや高めに設定されています。
金利は「年利」で表され、借り入れた金額に対して1年間に発生する利息の割合を示します。たとえば、年利10%で100万円を借りると、1年間でおおよそ10万円の利息が発生する計算です(実際は返済方法によって若干異なります)。
銀行系ビジネスローンの金利相場
銀行が提供するビジネスローンは、金利が年1%〜5%程度に抑えられていることが多く、長期で大口の融資にも対応しています。ただし、審査が厳しく、融資実行までに時間がかかる傾向があります。
信用保証協会の保証付き融資や、日本政策金融公庫などの公的融資制度も含めると、さらに低金利で借りられる場合もあります。信用力が高い企業ほど有利な条件を引き出せる点が特徴です。
ノンバンク系ビジネスローンの金利相場
ノンバンク(貸金業者やリース会社など)が提供するビジネスローンは、金利が年8%〜18%前後と比較的高めですが、審査が柔軟で、スピーディーに資金を調達できるのが強みです。
特に、売上の入金が遅れがちな中小企業や、開業間もない事業者にとっては、必要な資金を迅速に確保できる手段として活用されています。
クレジットカード会社・ネット金融の金利相場
近年は、オンライン完結型のビジネスローンも増えており、ネット金融会社では年率10%〜15%程度の金利設定が一般的です。スマートフォンやPCから簡単に申し込みができ、審査も最短即日というケースも多くあります。
ただし、利便性の高さと引き換えに、金利はやや高めに設定されがちです。借入額や返済期間が長くなるほど、利息の負担が大きくなるため注意が必要です。
金利だけで選ぶと危険な理由
ビジネスローンを選ぶ際、金利が低いほど得に見えるかもしれませんが、金利だけで比較するのは危険です。以下のような点も必ずチェックしましょう。
・返済方式(元利均等・元金均等など)
・事務手数料や保証料の有無
・担保や保証人の要否
・返済期間の長短
・融資実行までのスピード
たとえば、年利5%でも手数料が高額であれば、実質負担は高くなることもあります。また、返済方法によっては初期の返済負担が大きくなる場合もあります。
ビジネスローンの選び方とコツ
金利相場を把握したうえで、最も自社に合ったローンを選ぶためには、以下のような視点が大切です。
まず、資金の使い道と緊急性を明確にすること。急ぎで必要な資金であれば、金利が多少高くてもスピード重視でノンバンクやネット金融を選ぶのも一手です。一方、計画的な設備投資や事業拡大であれば、銀行や公的融資などの低金利ローンを検討しましょう。
次に、返済計画をしっかり立てること。月々の返済額が売上に対してどれくらいの負担になるか、金利を含めた総返済額はいくらになるかを事前にシミュレーションすることが重要です。
まとめ
ビジネスローンの金利相場は、金融機関の種類によって大きく異なります。銀行系は年1%〜5%、ノンバンク系は年8%〜18%、ネット金融は年10%〜15%が一般的な目安です。
しかし、金利だけに注目するのではなく、融資までのスピード、手数料、返済方法、借入可能額なども含めて総合的に比較検討することが大切です。
自社の資金ニーズに応じて、無理のない返済計画を立てたうえで、信頼できる金融機関から適切なビジネスローンを選びましょう。