ブラックリスト状態でもファクタリングは利用できる?信用情報との関係性を解説
2023年9月27日
ブラックリスト状態だと、カードローンや消費者金融が利用できません。そのような状態でもお金がすぐに必要な場合、ファクタリングという手段を思い浮かべる方もいるのではないでしょうか。
ファクタリングは日本では2000年代以降に広まってきた金融手法で、債権を譲渡することで速やかに資金調達をする方法です。しかし、信用情報ブラックな状態でファクタリングが使えるのかは気になるところです。
この記事では、ブラックリストとは何か、ファクタリングの仕組み、メリットやデメリットを解説しています。
ブラックリスト状態でもファクタリングは利用できる
結論として、ブラックリスト状態でもファクタリングは利用できる場合がほとんどです。多くの場合、専門のファクタリング業者を探し、自分の債権を引き取ってもらうこととなります。
しかし、そもそもブラックリストという言葉やファクタリングについて、あまり知らないという方も少なくないでしょう。そこで、ブラックリストやファクタリングの基礎知識をおさらいしましょう。
ブラックリストとは?
信用情報とは、クレジットやローンの契約や申し込み、支払状況に関する情報のことです。そして、その信用情報において、「きちんと返済してくれない、信用がない人」という人がブラックリスト自状態となります。
なお、ブラックリストというリストが実際に存在するわけではありません。
信用情報は国の個人情報管理機関が管理している
信用情報は国の個人情報管理機関が管理しています。
管理している機関は「日本信用情報機構(JICC)」「全国銀行個人信用情報センター(KSC)」「株式会社シーアイシー(CIC)」の3つです。
この3つは加盟している金融機関の種類により区別されますが、どれか一つでも信用情報にブラックリストとして登録されてしまうと、他の機関とも共有されます。
ブラックリストの弊害
ブラックリストになると、新たな借り入れ、クレジットカードの利用、ETCカードの利用、携帯電話の分割購入、キャッシングなどが利用できなくなります。仮にできたとしても、例えばキャッシングの限度額が低くなるような弊害が考えられます。
ブラックリストになる原因
ブラックリストになるのは、基本的に返済能力に大きな問題があるとみなされた場合です。クレジットカードの支払遅延、携帯電話料金の未払い、債務整理などにより、返済能力に大きな問題があるとみなされると、ブラックリスト状態になります。
ファクタリングとは?
ファクタリングとは、債権を譲渡することで資金を得る方法です。自分が現在持っている売掛債権をファクタリング会社に渡し、代わりに資金を受け取るという流れとなります。
具体的には、100万円分の売掛債権を持っているとして、それをファクタリング会社に譲渡し、手数料を差し引いた金額を受け取ります。
ブラックリスト状態でもファクタリングが利用できる理由
ブラックリスト状態でもファクタリングが利用できる理由は、ファクタリングの場合、自分の信用情報ではなく、売掛先の信用情報にて判断されるためです。
通常、借り入れをおこなう時などは、自身の信用情報が調査されるため、ブラックリスト状態だと、融資の審査にとおりません。
一方、ファクタリングでは、自分ではなく、売掛先の信用情報が審査の対象となります。ファクタリング業者からすると、自分の信用が無かったとしても、売掛先がしっかりとしていれば、売掛金を回収できます。
また、ファクタリングを利用しても信用情報には載りません。したがって、将来的に金融機関から融資を受ける場合でもファクタリング利用による悪影響はないです。
ブラックリスト状態時にファクタリングを利用するメリット
ファクタリングには、資金調達を速やかにおこなえる、債務者の倒産や不払いのリスクから解放される、審査基準が高くないというメリットがあります。それでは、ブラックリスト状態時にファクタリングを利用する3つのメリットみていきましょう。
資金調達を速やかにおこなえる
ファクタリングを利用すると、資金調達を速やかにおこなえます。
通常、銀行や公庫のローンであれば数週間~1ヶ月以上かかるケースも珍しくありません。
一方、ファクタリングであれば、早ければ即日振り込まれることもあります。一刻も早く資金調達し、事業を展開したいような場合は助かるでしょう。
審査基準が高くない
ファクタリングの審査基準は一般的な融資よりも低く設定されています。売掛金が継続的に入金されており、債務者の安定性を証明することができれば、比較的簡単に取引を進めることができるでしょう
債務者の倒産や不払いのリスクから解放される
債権は自分が抱えていても、100%資金化できるとは限りません。売掛先が倒産してしまうと、債権の価値も無くなってしまうため、資金化するまでは常にリスクを抱えているといえます。
ファクタリングをするとそのようなリスクから解放されます。
ファクタリング後は完全に債権はファクタリング会社に委譲しますので、仮に売掛先が倒産しても、基本的に返金する必要などはありません。
ブラックリスト状態でファクタリングを利用するデメリット
メリットも多いファクタリングですが、デメリットも同然ながらあります。それでは、ブラックリスト状態にファクタリングするデメリットを見ていきましょう。
手数料が高い
ファクタリングの利用には高額の手数料がかかる場合も少なくありません。一般的には譲渡債権額の10~20%程度の手数料がかかると考えた方がよいでしょう。
これはファクタリングには「貸金業法」や「利息制限法」が適用されないためで、手数料の金額が各ファクタリング会社で自由に設定されます。
違法なファクタリング業者がいる
ファクタリングには特別な資格は不要ですが、業者の中には、違法な業者も存在します。例えば、「買戻特約」をつけるような業者は違法と判断しても良いでしょう。
買戻特約とは、債権を譲渡した後、債務者が倒産などして債務不履行となった際に、元々の債権者がファクタリング業者から債権を買い戻さなければならないとする特約です。
買戻特約は多くの判例において違法と判断されていますので注意が必要です。ファクタリングにおける違法業者の特徴を詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
ブラックリスト状態でもファクタリングは利用できる?まとめ
ファクタリングは、ブラックリスト状態時でも利用できます。手数料は高いものの、速やかに資金調達をおこなえる点は、事業運営で大きなプラスとなり得ます。
ブラックリスト状態ではなくても、融資の審査に受からない場合や、至急現金が欲しい場合にはぜひファクタリングを検討してみてください。