銀行融資を申し込む際に必要書類とは
2023年5月11日
銀行融資は新規事業の立ち上げや事業拡大のための資金調達として、まず頭に思い浮かぶ方が多いでしょう。審査に通過するには、必要書類を揃えることがスタートです。本記事では、銀行融資を受けるために必要な書類を詳しく解説するとともに、申込から融資実行までの流れを見ていきます。
銀行融資に必要な書類
銀行融資に必要となる書類は、法人と個人事業主によって異なります。また、銀行や融資の内容によって、求められる書類が異なる場合もあります。ここでは基本的に必要となる書類について説明していきます。実際に融資を申し込む際は、事前に銀行に確認し、不備がないように書類を用意しましょう。
試算表
試算表とは、期中における事業の資産や負債、売上・利益をまとめた集計表のことで、月次で作成します。決算書は年に一回のみの作成となるため、銀行は直近の財務状況を確認するために試算表を参考にします。決算から3ヶ月以上経過している場合、銀行から試算表の提出を求められることがあります。
決算書
決算書は通称の呼び名で、正式には財務諸表といいます。一定期間の財政状態や経営成績が記載された書類のことで、貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書などが財務諸表に該当します。
銀行融資では、貸借対照表と損益計算書が必要となります。個人事業主は、確定申告書の提出でも大丈夫です。
銀行側は、貸借対照表と損益計算書を総合的に分析し、事業の継続性や将来性を見ています。赤字状態が続いているなど収益性が低いと判断された場合、当然ながら審査に通過するのは厳しくなります。ただし、一時的な赤字であり将来的に成長が見込める場合は、融資を受けられる可能性もあります。
事業計画書
事業計画書は、ビジョンや事業内容、戦略などを記載する書類で、今後どのような経営戦略で成長していくのかを明らかにします。銀行は、事業計画書を通して事業の成長性や融資の返済能力を見ています。そのため、市場動向や自社の強み、成長戦略による売上・利益の見込みなどが伝わるようにしっかり作り込むことが大切です。客観的データや数字を用いて具体的に説明することもポイントです。
事業計画書の作成には時間がかかりますが、自社のアピールポイントの整理や収益・コストを把握することで、今後の経営戦略にも活かすことができます。十分な時間を設け、しっかりと事業を分析したうえで事業計画書を作成するようにしましょう。
資金繰り表(共通)
資金繰り表は、一定期間における全ての収入と支出をまとめた集計表で、現金収支の流れを把握するために使われます。
資金繰り表を日々作成し現金収支の流れを追うことで、どのタイミングで資金不足となりそうか、兆候を予測することが可能です。将来的な資金不足を防ぐために銀行から融資を受ける、支払期限を伸ばすなど事前に対応することができます。
銀行側は融資したお金をきちんと返済できるかどうかを見極めるために、資金繰り表を参考にします。
納税証明書
納税証明書は、所得税や法人税など、納付すべき税金を納めているかを証明する書類です。納税証明書の取得方法は、税務署の窓口で申請する、または郵送してもらう方法があります。
また、国税電子申告・納税システム(イータックス)にてインターネットで申請することもできます。窓口での待ち時間を短縮することができます。
銀行取引一覧表
銀行取引一覧表は、事業者が実施している銀行との取引状況を確認できる書類で、各銀行ごとの預金残高・借入金・借入残高などを記載します。
銀行はリスクを回避する上で、融資を受ける時点でどれくらいの借入があるかを確認します。
商業登記簿謄本(法人の場合)
商業登記簿謄本は、会社の基本情報をまとめた書類で、商号(会社名)や所在地、役員、資本金などが記載されています。取得方法は、法務局の窓口で申請するか、郵送してもらう方法があります。
「登記・供託オンライン申請システム」から、インターネットで申請することも可能です。オンライン申請を利用すれば、法務局の窓口に行く必要がなくなり手間が省けます。
申込~審査~融資実行までの流れ
ここでは、申込から審査実行までの手順や流れについて紹介します。
1:申込
銀行融資を受けるためには、まず借入を検討している銀行に申し込む必要があります。銀行の窓口に行って直接申し込むほか、紹介または日頃から付き合いのある銀行の担当者に相談する方法もあります。融資商品によっては、オンラインでの申込を受け付けている場合もあります。
2:書類の提出
銀行から提示された書類を提出します。各種書類の作成や準備には時間がかかるため、円滑に手続きを進めるためにも事前に必要書類を確認しておくと安心です。
3:担当者との面談
銀行融資を受ける場合、融資担当者との面談があります。面談では書類だけでは判断できない事業者の人物像なども見られます。
また面談では、一般的に以下のような質問をされます。
・融資で得たお金をどうやって返済していくのか?
・自己資金はどれくらいあるか、どうやって集めたか?
・融資で得たお金を何に、どのように使うのか?
明確な事業プランがあっても、これらの質問に自分の言葉で答えられないようでは不十分です。きちんと準備をして面談に臨むようにしましょう。
4:審査
提出書類や面談を参考に、さまざま観点から融資すべきかどうかを審査されます。融資の可否以外にも、融資額や金利、返済期間などの条件もあわせて審議されます。
また、審査には一定の期間を要することに留意しておきましょう。一般的に銀行が直接取り引きを行うプロパー融資では2週間〜1ヶ月ほど、急ぎの融資に対応したビジネスローンでは1週間〜2週間程度が目安です。
5:融資実行
融資審査に通過すると、審査通過の通知と契約手続きの案内の連絡が来ます。契約後に銀行口座へ入金されます。
融資実行と同時に、返済も始まります。返済計画に沿って遅延なく返済していけるように、財務管理や経営管理を徹底しましょう。
銀行融資を受けるためには、必要な書類を不備なく揃えることが第一歩です。当記事を参考に、銀行融資の書類準備に役立てていただければ幸いです。