銀行融資に審査落ちてしまったがビジネスローンは審査通るのか?|資金調達の基礎知識について詳しく解説
2024年10月21日
事業を運営していると、急に資金が必要になることがあります。そんな時に有効なのがビジネスローンです。銀行や公的機関からの融資と比較して審査がやさしく、申し込みから融資実行までの期間も短い点が魅力ですが、注意しなければいけないこともあります。
本記事では、融資してもらえる確率が高いビジネスローンや、経営者必見の資金調達に関する基礎知識について詳しくご紹介します。
ビジネスローンとは
ビジネスローンとは民間の金融機関や消費者金融が提供する融資サービスです。
最大の特徴は申し込みから融資開始までの期間が銀行のプロパー融資などと比較して短く、審査もやさしい点です。下記のような状況で活用できるでしょう。
・銀行のプロパー融資の審査に落ちてしまった
・すぐに資金が必要
数十万円〜百数万円の資金が必要(銀行から融資を受けるほどではないが、資金が必要)
無担保・無保証の融資を受けたい
ただし、銀行や日本政策金融公庫、自治体が提供する融資に比べると金利は高めに設定されています。何度も繰り返し利用するようなことはせず、短期での利用を心がけましょう。
銀行融資
メリット
・金利が低めに設定されている
・借り入れできる最高金額が大きい
デメリット
・用意する書類が多い
・申し込みから融資実行まで時間がかかる
・担保や保証人が必要
ビジネスローン
メリット
・申し込みから融資実行までの時間が短い(最短即日)
・無担保・保証人不要のケースが多い
デメリット
・金利が高めに設定されている
・最大借り入れ金額は少なめ
資金調達には大きく分けて以下の3種類があります。
・エクイティ・ファイナンス:株式発行を伴う資金調達。返済の必要がない。
・デット・ファイナンス:借入による資金調達。
・アセット・ファイナンス:売掛金の譲渡など資産を資金に変える。
このなかでビジネスローンは「デット・ファイナンス」に分類され、借りたお金は負債になります。負債を作ることに抵抗がある場合は、請求書(売掛金)を販売して資金を得るなど、資産を資金に変える「アセット・ファイナンス」がおすすめです。
審査に通りやすいビジネスローンとは
ビジネスローンにも様々な種類があります。
・銀行が提供しているビジネスローン
・クレジットカード会社が提供しているビジネスローン
・信販会社のビジネスローン
・消費者金融が提供しているビジネスローン
決算書などの資料を用意し厳しい審査が必要なのは、銀行の「プロパー融資」と呼ばれるものです。前述したように、プロパー融資は審査が厳しい分、金利は低めに設定されています。対してビジネスローンは金利が高めですが、審査には通りやすいです。さらに、Webで完結するものも少なくないので、来店する手間も省けます。
クレジットカード会社や消費者金融などの民間企業もビジネスローンを提供しています。無担保で、保証人も必要ありません。金利は6〜18%前後と、銀行のビジネスローンよりはやや高めに設定されています。
必ず借りられるビジネスローンはあるのか
ビジネスローンは比較的審査が甘いとは言え、100%審査に通るとは言い切れません。
例えば、以下のいずれかに当てはまる場合は注意が必要です。
・融資やローンの返済事故履歴がある
・過去に破産・不渡りを起こしたことがある
・経営者個人に返済事故履歴がある
・納税を滞らせている
・赤字決算である
返済事故とは、返済が滞ったり返済できなかったことを指します。もし未納の税金などがある場合は、速やかに納付しましょう。
ただし、過去に返済に関する事故があったとしても、ビジネスローン提供会社によっては審査に通過するケースもあります。
申し込んでみないことには、借りられるかどうかはわかりませんが、現在のご自身の事業の状況から比較的借りやすいビジネスローンを紹介してくれるサービスもあります。資金繰り改善ナビが提供するオファー型融資です。
・事業のデータをもとに利用可能な融資が提案される
・融資限度額、利息の試算も事前に表示
ビジネスローン以外に確実に資金調達する方法
これまでビジネスローンでの資金調達をご紹介してきましたが、他にも以下のような資金調達方法があります。
家族や友人から借りる
クラウドファンディング
ファクタリング(売掛金の売却)
クレジットカードの活用
金融機関や民間企業からではなく、家族や親類、友人にお願いするのも一つの方法です。
最近では、クラウドファンディングもメジャーになってきました。例えば商品開発や新規事業に資金が必要な場合は利用を検討してみるといいでしょう。商品購入型のクラウドファンディングもあり、市場調査も兼ねられます。
また、請求書を買い取ってもらえるファクタリングもおすすめです。請求書は売上債権で資産に分類されます。このため負債になりません。利用の際はファクタリング会社に手数料を支払う必要がありますが、最近では3%から10%と比較的安い手数料で利用できるようになってきました。
仕入れのために資金が必要な場合は、支払いを先送りにする「事業用クレジットカード」の活用も有効です。お金を借りるのではなく、支払いを先延ばしにして資金繰りをします。
このように、資金調達にはさまざまな方法があり、それぞれに特徴があります。資金がショートしてから資金繰りについて考えるのではなく、普段から備えておくことが重要です。