ファクタリングの手数料が高い理由とは
2024年7月6日
いつもご覧いただきありがとうございます。
今回はファクタリングの手数料が銀行融資と比べ、なぜ高く設定されているのかについてお伝えします。
ファクタリングは手数料が高い!?
ファクタリング手数料は、銀行融資の利子と比べると高く設定されています。
ファクタリング手数料が高く設定されている理由は、ファクタリング会社の利益であると同時に、
ファクタリング会社が背負うリスクへの対価でもあるからです。
ファクタリング会社のリスクとしては、売掛金が実在しない場合や債権の二重譲渡された場合に加え、売掛先の倒産等により売掛金の回収ができなかった場合です。
融資の場合は、売掛金が回収できなくても返済する必要がありますが、ファクタリングの場合は、売掛先の倒産等により売掛金が回収できなかった場合、ファクタリング会社への弁済は必要ありません。
つまり、売掛金の回収リスクはファクタリング会社が負っている点が、ファクタリングは融資よりもリスクが高い取引といえます。
このような理由から、銀行融資の利子と比べてファクタリングの手数料は高く設定されているのです。
ファクタリング手数料は売掛先の信用力で決まる
ファクタリング手数料が高く設定される理由について説明しましたが、
「どうすれば手数料を低くできるのか?」が気になるところです。
ファクタリングを低い手数料で利用するためには、
「確実に売掛金を回収できそう」とファクタリング業者に判断してもらうことです。
逆に「売掛金が未回収となる可能性が高い」と判断されれば手数料は高くなる傾向にあります。
ファクタリング会社は売掛金を回収できないと多大な損失を被ることとなります。
そのため、ファクタリング手数料は売掛金が回収できるかどうか売掛先の信用力で決まります。
売掛先の信用力の高い売掛債権でファクタリングを利用することで、審査を通過しやすくなることはもちろん、手数料も抑えることができるようになります。
どのような調査内容なのか詳しく見ていきましょう。
信用調査会社の掲載情報
帝国データバンクや東京商工リサーチなどに代表される信用調査会社では、創業年・資本金・事業内容などの企業の基本情報を集めることができます。
さらに、損益などから導かれた信用評価を確認することも可能なため、信用力の判断に利用することが多くあります。
会社規模・業種
信用会社では多くの企業の情報が集められていますが、全ての企業の情報を集めることはできません。
情報が少ない企業の場合は会社規模や業種も信用力の判断基準になります。
ファクタリング会社によりますが、風俗系など不安定な業種は審査で不利になる可能性があります。
これまでの取引履歴
自社が取引する場合も同じだと思いますが、ファクタリング会社としても、初取引の売掛先よりも、しっかりとした支払履歴のある(過去に支払遅延等のない)売掛先の方が安心できます。
また、受注に関しても、発注書を発行して仕事を依頼している会社か否かも信用力の判断基準になります。
ファクタリング会社によりますが、初取引の売掛先や売掛金の支払いが期日どおりでない売掛先、受発注を口頭でやり取りしている場合などは審査で不利になる可能性があります。
売掛先の信用力以外に手数料に影響する要素
売掛先の信用力以外にも、手数料に影響する要素があります。
「ファクタリングの契約形態」
「支払期日までの期間」
「売掛債権の金額」
「ファクタリングの利用状況」
ファクタリングの契約形態
手数料に影響する要素の一つは、ファクタリングの契約形態です。前述したとおり、ファクタリングには2者間ファクタリングと3者間ファクタリングの2種類の契約形態があります。2者間と3者間ファクタリングでは手数料の相場が大きく異なるため、どちらを選ぶかによって手数料の金額は変動します。基本的には、3者間ファクタリングのほうが手数料は安くなっています。そのため、手数料の安さを重視する場合には、3者間ファクタリングのほうが利用しやすいでしょう。
支払期日までの期間
支払期日までの期間によっても、手数料が変わってきます。一般的に、支払期日までの期間が長くなればなるほど、手数料は高くなる傾向にあります。これは、支払期日までの期間が長いことで、ファクタリング会社の未回収リスクが高まるためです。
例えば、売掛先企業が倒産するなどのトラブルがあり、売掛金の回収ができず大きな損失を被るケースもあります。このようなリスクを考慮して手数料が設定されているため、手数料を抑えたいなら支払期日までの期間が短い売掛債権を提示しましょう。
売掛債権の金額
譲渡対象となる売掛債権の金額によっても手数料は変動します。基本的に、売掛債権の額面金額が大きくなればなるほど、額面に対する手数料の割合(手数料率)が低くなる傾向にあります。つまり、売掛債権の額面金額が大きければ、手数料率は安くなるということです。
売掛債権の額面金額が大きければ手数料率が低くても手数料額(ファクタリング会社の利益)も多くなるため、手数料率を下げやすくなるという背景があります。そのため、手数料を抑えたい場合は、額面金額が大きい売掛金を売却すると良いでしょう。
ファクタリングの利用状況
ファクタリングの利用状況は、利用者自身の信用度や売掛金の回収可能性をはかる目安になります。利用回数が多ければ多いほど、利用者や売掛金の信用度は高くなるでしょう。利用者や売掛金の信用度が高ければ、手数料が安くなる可能性があります。
そのため、ファクタリングを複数回利用する際には、同じファクタリング会社で利用実績を積むと良いでしょう。利用実績があることで、審査がスピーディーに進みやすい、買取上限額が上がる可能性があるなどのメリットも期待できます。
いかがでしたでしょうか。
ファクタリングは、比較的高い手数料を設定されていますが、
仕組みを理解することで、素早く、安心して資金調達ができると言えるでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。