日本のブロックチェーン市場は?今後どうなる?
2023年11月14日
最近、物価の高騰が続き生産者、消費者ともに大打撃を受けておりますが、一時期経済ニュースを中心に価格の高騰で取り上げられたビットコイン。ビットコインとは、世界で初めてブロックチェーン技術を採用した暗号資産です。
今回は、ビットコインの基礎となるブロックチェーンについて紹介します。その仕組みを知れば、あなたのビジネスにも新たな可能性を見い出せるかもしれません。
ブロックチェーン市場のイメージ
ブロックチェーンは暗号資産の技術と思われがちですが、暗号資産はあくまでもブロックチェーン技術における一要素でしかありません。
ブロックチェーンは「第四次産業革命の支柱」とされていますが、その複雑さから理解されにくい技術領域といえるでしょう。
そのわかりにくさを利用して、特に暗号資産分野ではしばしば詐欺の道具として使われるという負の側面も。そのため、ブロックチェーンを良く思わない人も少なくありません。
一方で、世界では日々ブロックチェーンの社会実装が進行しています。今回は、それがどのような技術なのかという話に入る前に、ビジネスの視点で世界のブロックチェーン市場がどのようになっているのかを見ていきます。
ブロックチェーン特許の取得状況
実際にブロックチェーンを使っているサービスは、日本国内にはまだほとんどありません。ブロックチェーン分野において、日本はかなり遅れをとっています。これから紹介するデータを見ても、それは明らかです。
他国の状況を見てみましょう。特許の提出状況を見ると、特定分野の活性の度合いがある程度わかります。
2014年から2020年5月までに世界で認定された特許件数は3,924件。その39%は米国が占め、次いで韓国が21%、中国が19%となっています。日本は4位の6%です。
それを企業別に細分化したのが、以下の表です。ほとんどを中国勢と米国勢が占め、中国のアリババ(阿里巴巴)の独走状態。日本勢としてNTTが36位に入っていますが、その件数はアリババと比べると天と地ほどの差があります。
米中企業がブロックチェーン特許を取得する理由は、大きな利益に結びつく可能性があるからでしょう。企業にとってブロックチェーンは、それほど魅力があるということです。
日本のブロックチェーンはどうなる?
未だに「日本は技術立国」と思っている人は少なくありませんが、データを見る限りブロックチェーン分野については違うようです。
現在、日本企業はブロックチェーンにあまり注目していません。逆にいえば、日本でブロックチェーンを使ったサービスを生み出せたら、少なくとも日本では大きなシェアを獲得できる可能性があるということです。
ニュースを見ると、日本企業も負けじとブロックチェーンのサービスを開発しています。日本市場にはまだブロックチェーン分野の絶対的王者がいませんが、その状態も長くは続かないでしょう。つまり、ブロックチェーン分野でチャンスを掴みたいと思ったら、今すぐ動かなければならないということです。
ブロックチェーン業界は、他の業界の7倍以上のスピードで変化しているといわれています。変化が苦手な人にとってはこの上なく苦痛でしょうが、変化が好きな人にとっては最高に面白い世界です。
もしもあなたが変化を楽しめる人で、テクノロジー領域に強い興味があるなら、ブロックチェーンはうってつけのビジネス分野になる可能性があります。
ブロックチェーンをビジネスに活かすためには、その技術についてある程度理解しておかなければなりません。そのためには、ブロックチェーン関連のニュースをキャッチアップできるくらいの知識を身に付けておきたいところです。